透明になった冬

A
螺旋色(らせんいろ)の空 吐き出す息は無色
電線のカラスだけが僕を見詰め
B
無くした筈の鼓動 痛みだしてさ

夢物語

(S)夢見ちゃおう、二人で始める物語
叶うまで、ずっとずっと願おう
(A)少し怖いかな
そりゃまあ、当然だよね
きっと私の事

代用神様

(A)それはそれは綺麗な世界で
生きているの？死んでいるの？
透明に淀んだ私
愛されたら当たり前の事
初めて与えてくれたのは

鬼女

貴方に会えるのならば
どれ程素敵な事でしょう
忘れぬよう唱え続け
歪んだ面影に縋る
遠い冬の事

砂の下の灯火

揺れる影 ついばむ鴉
でも悲しくないわ
いつもの事だし
終わる事も 続く事も
何も望んでない

滅びた町

何処かへ向かったその足が
辿り着く事は無く
燃やし尽くされ 飲み込まれた
終端の町は眠る
当たり前が繰り返される