最近の投稿作品 (28)
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誤感性
わたしが目にした全部と
わたしが耳にした全部
いつの間にかわたしの一部に成って
それだけがアイデンティティだった
好きになったもの全部
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落景より君へ
そしたら、また会えるよって
誰にも見られないように
あの物語の隙間に一緒に隠れた君を
今日も待っているのだ。
このまま君を連れ出せたら。
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分からない
あいつが嫌い。
そいつも嫌い。
でも一番嫌いなのは自分だったって。
虚しいよな。
何の為に生きてるのか分からなくなったって。
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夏影を見ている
おもむろに話を始めた
君の温度すら溶けてしまいそうな
うだる夏の隅っこに腰かけて
やっと見つけた秘密の場所で肩を寄せて
僕ら、思い出に迷い込んだ
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ワライカタ
空っぽだったんだ。ねえ
抱き締めてたのは
ひび割れから中身が少しずつ漏れるように
大切にしてたわたしのことも
見失ってしまうよ。