落ちたひな鳥とダンボール城のお姫様

投稿日:2021/06/17 22:41:16 | 文字数:957文字 | 閲覧数:731 | カテゴリ:歌詞

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「人の手で触ると親鳥は育てない」と言うのは俗説らしいですね。
(そこまで嗅覚は鋭くないとのこと)巣に戻す方法は幾つか有るので
都道府県の鳥獣保護に関係する機関で教えてくれるそうです。

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TEXT
 

積み上がっていく四角い茶色
届く前にもう別のを注文
数日置いたら中身も忘れて
開かずの箱が積み上がっていく

迫り来る雪崩を目前にして
目を伏せ踵を返し敵前逃亡
思い立ってまた注文しては
お城は今日も城壁を重ねる

分かってるもう分かってる
何も無くても生活できるって
知ってるのもう知りすぎた
必要なものって本当は少ない


ある日玄関を開けたら落ちた雛
まだ生きてる声がするどうする
思わず手を出してしまいました
検索すると速やかに親の元へと

とにかく冷えないように温めて
切り開かれていく茶色い四角たち
何が必要か何がいけないか不安
君はここにいて不安じゃないの?

分かってるもう分かってる
こんな事しても意味無いって
知ってるのもう知りすぎた
自然の掟って本当は厳しい


思い切って役場に電凸してみた
近くに巣があるなら仮の巣をって
材料はカップ麺の丼とかで良い…
ごめん昨日の夕食が君の家だった

紐で繋げて置いてたら不思議と
何事も無かったように親は育てる
雛の方も口を開けては食べている
自然はそこまで厳しくないのかも

分かってるもう分かってる
この寂しい気持ちと安堵感
知ってるのもう知りすぎた
口を開け損ねた雛の気持ち


本当にゆっくりとだけど少しずつ
この茶色い四角を平たくしていく
アルバムのように思い出してみたり
なんにも思い出せないものも色々

この冬服って今夏だけどどうしよう
この土鍋はそうめんでも茹でようか
これ誰にあげるためのポチ袋だろう
なんでノートをこんなに買ってるんだ

分かってるもう分かってる
笑っちゃうくらい悲しい事実
知ってるのもう知りすぎた
お裾分けする誰かもいないこと


それでもちょっと思うんだあの時
小さな雛が大きく口を開けていて
カップ麺ハウスで育って巣立って
もういなくなってホッとして泣いて

身動きできなかった私は少しだけ
本当に少しだけ動かされてしまった
すごく単純で稚拙な塵のような衝動
何もかも動かすには時間がかかるけど

分かってたもう分かってた
夢にまで出てきてありがとうって
知ってるの?なぜ知ってるの?
それはこっちの台詞だよって


とても君に似合う夏空を横目に
君たちの無事を祈って呼吸する

また会えたならその時の私は

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