Bad ∞ End ∞ Night 1【自己解釈】
投稿日:2012/01/15 21:35:53 | 文字数:2,413文字 | 閲覧数:28,323 | カテゴリ:小説
衝動的に書きたくなりました。
本家様http://www.nicovideo.jp/watch/sm16702635
それは、月の綺麗な夜。
深い森の奥。
それは、暗闇に包まれている。
その森は、道が入り組んでいる。
道に迷いやすいのだ。
その森に入った者は、どういうことか帰ってくることはない。
その理由は、さだかではない。
その森の奥に、ある村の娘が迷い込んだ。
「どうすれば、いいんだろう」
その娘の手には、色あせた謎の手紙が握られている。
「…建物…?」
そして、真っ暗な闇の夜、ある館にたどり着く。
<<Bad ∞ End ∞ Night>>
「何?この館…」
聞いたこともなかった。
『森の奥に館がある』ということを。
地図にも載っていない、謎の館。
きっと、何かがあるはず。
「もしかしたら…」
私は手に握っている手紙の内容を思いだす。
その手紙は、確か招待状だった。
この森の住所も書いてあった。
この館に住んでいる人物が、私を招いたのだろうか?
でも、確かめないとわからない。
謎に包まれている、不気味な洋館。
その扉を叩く。
コンコン
ガグォ…
「…脆っ」
扉は軽く叩いただけで少しはずれた。
脆すぎ。
…じゃなくて。
「誰か…どなたか、いらっしゃいませんでしょうか?」
壊れかけの扉ごしに、尋ねてみた。
すると。
私の目の前の物が吹き飛んだ。
そう、壊れかけた扉。
吹き飛んだ扉は、近くの樹にあたって木端微塵。
脆い、いくらなんでも脆い!!
「いらっしゃい」
びっくりして目線を戻すと、そこには男性が立っていた。
さっきまでいなかったはずじゃあ…
「おやおや…どうしました?何かお困りですか?」
「…いえ…」
そこにいた男性は執事服を身にまとっていた。
男性にしては珍しい、長い髪。
そしてさらに驚いたことに、その男性は腕を組み、片足を上げた状態で立っていたのだ。
何かを蹴飛ばした後。
…つまり、この人が扉を蹴ってふっとばしたのだ。
執事ならマナーってもんがわかってるでしょうに。
いや、執事とか関係ないけど。
「あの…その足…」
「ん?あぁすまない」
ずっと足を上げられていても困るので、とりあえず下げてもらった。
「お嬢さん。この館に何か用か?」
「え?いや、あの、その」
「そうか。じゃあおもてなしだ」
私の話も聞かずに、男性は奥へ入っていく。
私はとりあえずその後を追いかける。
「皆、お客さんだ」
そしてある場所で立ち止まり、パチンと指を鳴らす。
「ヨウコソ」
「不思議ノ館ヘ…」
そして急に明るくなった部屋に響く、二つの声。
声がしたほうに目線をやると、そこには小さな人影が二つ。
人形だった。
一瞬人かと思ったが、少年の足を見ると球体関節だった。
となると、隣のこの少女も人形なのだろう。
「ようこそ、ミクさん。
そこに座ってください。
お茶をお淹れいたします」
「はぁ…どうも」
全速力ダッシュで走ってきたメイドの手には、ポットとお茶を淹れたティーカップ。
よくこぼれなかったな。
ていうか、なんで私の名前知ってるんだろう。
どんどん人が集まる。
そうか、私は客人なのか。
「主殿。『値踏み』の対象が来たぞ」
執事がそう言った。
『値踏み』?
『客人』じゃなくて?
そしてやってきた青い髪の男性は、私をじろじろと見る。
隣の、和服の茶色の髪の女性も同様だ。
「ふぅん…これはけっこうな『器』で…」
「なかなかいいじゃないか。価値が高そうだ」
交わされる会話。
私はその会話の内容を理解できず、ただ固まっているしかなかった。
「あの…『値踏み』って…?」
「ん?あぁすまない、こちらの話。気にしないでくれたまえ」
いやそう言われても気にするっしょ。
「でも、この館にたどり着く人はなかなかいないんだ。
こうして会うのも、きっと何かの縁でしょう」
男性はそう言う。
あの会話の後だと説得力がない…というのは黙っておこう。
「このお嬢さんは、立派な客人だ」
「オモテナシスルノ?」
「あぁ、もちろんさ」
「ナラ、パーティーダネ!」
「そうだな」
とんとんと進む会話についていけない。
「あの…私は、ここに用があるわけでは…」
「「歓迎しよう!」」
人の話聞けよ。
「Hurry,hurry!!」
少年の人形がそう言う。
あいにく、私は英語がさっぱりわからない。
「ワインをお持ちしました」
「よし、さっそく注いであげて」
「わかりました」
私未成年なんだけど…
「私、ワイン飲めないんですが…」
「はいどんちゃんどんちゃん♪」
さっきから思ってたけど、テンション高すぎじゃない?
このメイド。
「皆で、乾杯しましょう」
「お嬢様もお飲みになるのですか」
「そうよ。何か文句があるのかしら?執事の分際で」
「ないです」
桃色の髪の女性は、どうやらお嬢様らしい。
「え、あの」
「Are you readY??」
「準備はいい?」
「え、あの、その」
「いいってさ!!」
誰も言うこと聞かねぇ。
最初から人の話聞く気ないな?こいつら。
「「さぁ、始めよう!!」」
その言葉で、宴が始まった。
何かと変な人たちだけど、悪い人ではなかった。
皆の話はおもしろかったし、無理やり飲まされたワインは美味しかった。
皆がワインを片手に、楽しそうだ。
なんだろう…なんか楽しくなってきちゃった♪
誰かが歌って踊る。
もうなんか大騒ぎだ。
これが『酔い』というものだろうか?
酸いも甘いもわからなくなってきた。
あぁ、なんて楽しいんだろう!
なんて素敵なHappy☆nighT!
これが夢ならば、覚めてほしくはないの!
作品へのコメント3
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ご意見・感想
早速ニコ動で見てきた!!
なんかすっごいテンション上がった!
曲の最後あたりが気になるな・・・。
ってミクさんお酒飲んじゃだめでしょー!
この後あることが起こるんだy((ネタバレやめれ
ブクマもらっていくぜっノシ2012/01/16 08:52:41 From 姉音香凛
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コメントのお返し
ヒャッホオォォイ←
そうですね。
曲の中でミクさんワイン飲んでましたよね、確か…
いいのかな、それで。だめだけど。
そして事件g((ネタバレやめろって
ブクマ感謝です!2012/01/16 16:04:58
ゆるりー
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ご意見・感想
Bad∞End∞Night∞ニコ動にうpしていたのですかΣ(゜艸゜;)
明日見に行きますorz(プレミアムじゃないからorz)
ブクマいただきます2012/01/15 21:49:12 From 雪りんご*イン率低下
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のほほんと生きる物書きです。
ギャグから真面目なものまでいろんなジャンルの小説を書いています。
…のはずが、最近はがくルカを書くことが多いです。
IN率低いです。
マイページ以外では「かなりあ荘」というコラボに出現します。
全体的にgdgdなものが多いです。
小説は、自己解釈もオリジナルもやってます。
だいたいはその場のノリで書いてます。