KAITOful☆days #06【KAITOの種】

投稿日:2010/08/30 21:14:51 | 文字数:3,182文字 | 閲覧数:183 | カテゴリ:小説

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マスターが可哀想…! 騙されてるよマスター、兄さん全然いつも通りだよー!
…すみません、作者自らツッコまずにはいられませんでした。折角マスター感動してたのに台無しだよ兄さん。

最近キャラクターが暴走気味で困ってます。特にカイト。貴方に暴走されるとKAITOの原型がなくなる恐れがあるので止めていただきたい。
前回『次は兄さん視点』とか言ってたのに途中マスター視点になったのも、全てそこが原因です。話が進みやしねぇ…!

しかし漸く種っ子に名前が付けられました。長かった…ごめんよサイト。ちなみに名前の意味はマスターの言った通り。『咲人』と漢字を当てはしたけど、多分この先はカタカナ表記で統一の予感。ちなみにプロットで既に1回、カイトとサイトを打ち間違いました。いつかやるとは思ってたけど早すぎだろorz
他にも幾つか候補はあったのですが…と、スペースが足りなくなりそうなので、ブログの方で語りたいと思います。お暇な方はお付き合いくださいませ~。

ブログ『kaitoful-bubble』(PIAPRO連載小説の進捗報告や設定話などを載せていく予定です)
http://kaitoful-bubble.blog.so-net.ne.jp/

*****

【KAITOの種 本家様:http://piapro.jp/content/aa6z5yee9omge6m2

 * * * * *
2010/07/25 UP
2010/08/30 編集(冒頭から注意文を削除)

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TEXT
 

マスターは、ずるいと思う。俺が何にも言わないのに、どうしてだかみんなお見通しで。
俺が嬉しくなることを当たり前みたいな顔でしてくれて、そのくせ、それが俺にとってどんなに嬉しい、特別なことかは知らないで。
あぁほら、今も。『手伝いの御礼』なんて、俺はただマスターといたかっただけ、俺のためにしたことで、手伝いなんて呼べるほどのこともしていなくて……なのに、『御礼』なんて。

顔が真っ赤になっているのが自分でもわかって、てのひらで覆い隠した。そんな俺を不思議そうに見るマスター、
貴女は、やっぱりずるいです。



食事の支度は、基本的には俺がやらせてもらってる。『基本的には』ってことは例外があるわけで、それは例えば今日みたいに、早い時間からマスターが家にいる時だ。こういう時は、マスターと俺とふたりでキッチンに立つことになる。基本的にはマスターの口に入るものは俺に作らせて欲しいけど、これはこれで悪くない。
――だって並んで夕飯作りとか、『新婚さん』みたいで! もうっ!!

「何を身悶えてんの、カイト。包丁危ないよ?」
「はっ、あぁごめんなさい、ちょっと夢見てました(妄想的な意味で)」
「うん、何となくわかった。飽きないよねぇカイトも、うち来て1年以上になるのに」
呆れるでもなく、楽しそうにマスターは言う。けどマスター、それはちょっと聞き逃せませんよ?
「俺がマスターに飽きるとかありえないじゃないですかっ!」
拳を握る勢いで力説する俺に、マスターは ぱちりとまばたきひとつ。
「うんいや、じゃあ、『慣れないよね』?」
ふふ、と小さく笑いながら、小首を傾げて訂正してくれる。――あぁもう、貴女って人は。
貴女が夢中だったシード(仮)なんかより、その仕草の方がよっぽど悩殺的ですからっ!



 * * * * *

何だか言葉がないらしいカイトの横で、ボウルの挽肉を捏ね合わせる。並んでキッチンに立つなんて、調理はともかく後片付けで毎日(一日二回ないし三回を、毎日)してることなんだけど。
きっちり毎回、嬉しそうなんだもんなぁ。まぁ私は私で、それが嬉しかったりするわけだけど。末期的かなー。
思いはすれど、別段それで不都合もない。幸せだからいっか、ということにして、ボウルの中身へ気持ちを切り替えた。



食卓に並ぶ、オムライスにハンバーグ。今日の夕飯は しーちゃん歓迎の意も籠めて、ちびっこも好きそうなメニューにしてもらった。主食はアイスだけど私達の食べる物にも興味はあるようだったし、少し試してみてもらおう。
当の主役は、テーブルの上に設えた席で若干眠そうだ。買い物帰りにバッグの中で寝入ってしまって、食卓が整うまで眠りっぱなしだったからなぁ。それでも目の前の料理には鼻をひくつかせて、食べる意欲はあるみたい。さて、どうかな?

「おいしー、ですー」
口に広がる味わいに、目も覚めたらしい。大きな瞳をきらきらさせて、口いっぱいに頬張っている。
美味しい、と素直に喜ばれて、作ったカイトも満更でもなさそうだ。
「ふふ、良かった。アイスも後で食べようね」
「あいす! わぁい、あいすもー」
口の周りをべたべたにして、ますます嬉しそうに にこにこする姿は、本当に無邪気で愛らしい。
……うん、やっぱり。内心ひとつ頷いて、私は大事な話を切り出した。

「あのね、……考えたんだけど」
開いた口から出た声は、少し緊張していた。
「名前、なんだけどね。『サイト』は、どうかな」
「なまえ……さいと、です?」
「花が咲く、の『咲人』。……気に入らない?」
花のように種から生まれた子、花が咲き零れるように笑う子、初めて見た花に魅了されていた子。……そして実は、あの衝撃の『ポップ□ックキャンディ攻撃』からの連想でもある。『炸裂』の『サク』であり、『弾ける→火花→花→咲く』でもあり。
「さいと……はい、ますたー。さいと、さいとですー」
ふにゃり、と。あぁ、やはり柔らかな花のように、サイトが笑う。――良かった、気に入ってもらえたようだ。
花のようなサイト、ずっと弾けるように元気なサイトでいてくれますように。
「じゃあ、改めて。我が家へようこそ、サイト。これからもよろしくね」



その後は、皆でデザートのアイスを食べて。初めての外出で疲れたのか、単純に幼いからか、またうとうとし始めたサイトに合わせ、早いけれど今日はもう休もうか、ということになり。
――まぁ予想通りと言うか、そこでまた一悶着あるわけですが。

「やー、ますたーとねるですー!」
「いやサイト、危ないから、ね。ほら、サイトのベッドだよ?」
「ますたーとねるですー!」
あぁあ泣き声になってきたよこの子、困った……せめて子猫サイズくらいなら危険度も低そうなんだけどなぁ。
昼間作ったベッドを片手に、宥めすかしてみるけれど効果なし。どうしよう……と、思っていたら。
「ふぅん、折角マスターが作ってくれたベッド、いらないんだね? じゃあ俺がもらっちゃおうかなー」
ひょい、とベッドを手にとって、カイトがにやりと笑ってみせた。それも、とびっきり意地悪な顔をして。
ちょっと待ってそんな顔できたのカイト、初めて見たんですけど!

「使わないならいらないよね? いいですよねマスター、マスターが一生懸命作ってくれたの、俺がもらっても」
驚きのあまり凍りついた私に、カイトは大袈裟な身振りをつけて訊ねる。
「やー! だめです、さいとのー! かえすです おおきいのー!」
「だって使わないんだろう?」
私が何を言うより先にサイトが慌て、意外そうな声を作ってカイトが返し、
「つかうです、さいとのですー! ますたー、さいとにくれたー!」

――あぁ、やってくれたよ兄さん。

使う、と思わず叫んだサイトに、カイトは再びにやりと笑う。
「それなら、」
ちょい、と指先でサイトを摘み上げ、逆の手の上のベッドに乗せて、
「ほら、行くよ。もう眠たいんだろう?」
後はもうサイトに反駁の暇を与えず、ゆるりとマフラーを靡かせて自室へと歩き出した。
「おやすみなさい、マスター」
そう言って見せてくれたのは、いつも通りの微笑みで。



「……びっくりした……」
ひとり残ったリビングに、ぽつりと漏れた呟きが落ちる。
そうか、カイトもKAITOだもんな。『お兄ちゃん』の振る舞いもできたのか。
驚愕の波が引くと、じわじわと口元が緩んできた。――そっか。それにしても、

びっっくりしたぁー。



 * * * * *

――なんて、マスターが思っていた頃。そんなことは知らない俺は、自室でサイトと攻防中だった。
「おろすです ゆーかいまー!」
「誘拐魔とか人聞きの悪い、俺にそんな趣味はありません」
俺が攫いたいのはマスターだけ……と、幼子に言うのは流石に自重。マスター、俺 頑張ってます。

フローリングの上にサイトが乗ったままのベッドを降ろし、途端に駆け出そうとする襟首を捕まえて、
「なんですこれ、なにするですーっ」
マットレスに元通り乗せ直し、素早くベッドごと食卓カバーで覆ってしまった。食卓カバーっていうのはあれだ、残り物の皿とかに虫が寄らないようにするレースの傘みたいなの。
「こんなこともあろうかと、今日行ったモールの100円ショップで用意しておいたんです。諦めるんだね、そこから出たってドアは開けられないんだから」

念の為にドアに寄りかかって腰を下ろし、万一抜け出した時の対応も万全にして、俺は瞼を下ろした。サイトがまだ何か言ってるけど、このマンションは結構防音が整ってるから、マスターの安眠を妨害することはないだろう。じきに眠気に負けるだろうし。

明日の朝御飯は何がいいかな。おやすみなさい、マスター。

【お知らせ】テキスト投稿が非常に使い辛いため、こちらでは歌詞や音源のUPとコラボ関係のみに縮小、以後の小説投稿はすぴばる&ピクシブへ移行します。

■小説メイン時々歌詞な字書き……だった筈が、動画編集やボカロ調声、作曲にまで手を出してます。どうしてこうなった。

□ブクマやコメント、有難うございます! 転げ回るほど嬉しいですヽ(*´∀`)ノ
□オールキャラ書くけど9割KAITO。
□使えるものがあればお気軽にどうぞ。使用報告だけお願いします^^ 歌詞については、良識の範囲内であればアレンジや部分使用など改変していただいて構いません。多忙な時期でなければ、ある程度の調整も承ります。

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作品へのコメント1

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    ご意見・感想

     どうもこんにちは。しーちゃんもとい、サイト君命名おめでとうございます!

     最後、兄さんが相変わらずの兄さんで安心しましたww うちの兄さんはどうも博愛主義と言うか、誰にでも優しいので、マスター一筋の兄さんが大変美味しいです(*´∀`*) しかも一緒に料理してくれるとか、それなんて言う理想郷?← 我が家にも一人ほしいです(切実

     まだまだこの調子だと仲良くなるのが遠そうで安s…、ゲフンゲフン!ドキドキハラハラですね;← 次回も楽しみにしてます!

    2010/07/26 16:39:11 From  秋徒

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    メッセージのお返し

    こんにちは、コメントありがとうございます!
    漸く名前が出せましたー! 気兼ねな上に 文中ずっと「しーちゃん」or「シード(仮)」だったから書き辛かったので、私が一番喜んでますw

    秋徒さんのところのカイトさんは、確かに博愛主義な感じですねー。思わず「さん」付けしたくなる感じです。私は秋徒さんの兄さんが素敵だと思いますよ! ウチの兄さんに爪の垢を分けていただきたいw 『甘い愛を、君へ』の時とか、KAITOに土下座気分でしたもん。こんな純真無垢な兄さんもいるのに、ウチはアレですみません…!とw あれ、ウチの兄さんなら両手を広げて大歓迎ですよね…。

    サイトとカイトの関係は『仲良く喧嘩』を目指しますが、どうなろうと兄さんの「マスターは俺の!」が無くなる事はありませんのでw そこはご安心いただいて宜しいかと。
    次回も宜しくお願いしますー!

    2010/07/26 21:53:00 藍流

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