照れ隠し?

投稿日:2011/02/14 22:58:10 | 文字数:1,472文字 | 閲覧数:140 | カテゴリ:小説

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テトさんとマスターで、バレンタイン文。何気に今年初めてのテトさんです←

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ベランダに座り晴れ空を見上げながら、マスターは煙を吐く。何か考えてる訳でもなく、ぼーっとした様子でただ空を眺めていた。


「マスター、ここにいたんですか」


声のした方に振り向けば、そこにはテトが立っていた。どうやら、マスターである彼を探していたらしい。


「…何か用?」

「また煙草吸ってますね」


マスターの質問にテトは答えず、彼の隣に腰を降ろした。マスターも問い詰める気はないようで、煙草を口にくわえ直す。それを吸えば先端の火種が赤く光り、灰の量を増やしていく。先程と同じように紫煙を空に撒き散らしていると、手に持っていた煙草をテトに奪い取られてしまった。


「最近、本数が増えてませんか?少し控えてください」

「取らないでよ、まだ吸い終わってないのに」


文句を言うマスターの言葉を無視して彼の側に置いてある携帯灰皿を手に取り、それに煙草を押し付けて火を消す。不満そうなマスターの顔を見て、テトはそれに呆れている様だった。


「煙草は『百害あって一理なし』っていいますよ?」

「そんなの、ただの詭弁だよ」

「体に悪い事は確かです」

「今さら止めた所で、体が良くならないのも確かだけどね」


テトの言葉に対して、いつになくマスターは反抗心を見せる。吸いかけの煙草を取られた事が、よほど不満だったらしい。テトが自分の健康を心配してくれてるのが、分からない訳ではないのだが。


「私はこれでも、マスターの事を心配してるんですよ?」

「それは有難いけどさ、それとこれは話が別だよ」

「素直じゃないですね。それに…」

「むぐっ!?」


不満の言葉しか返さないマスターに、テトはその口に何かを押し込んだ。突然の事に油断していたマスターは、それをくわえざる得なかった。


「煙より、甘い物の方が美味しいですよ?」

「……ポッキー?」

「はい」


くわえさせられた物を噛み砕けば、口の中に甘味と香ばしさが広がる。口慣れた味からそれを言い当てると、テトから肯定の言葉を返された。


「……何で?普通、飴とかじゃない?」

「それは今日が、バレンタインだからです」


そう言われたマスターは、今日が二月十四日である事を思い出す。彼の人生にとっては無縁なイベントだった為、すっかり頭から抜けていたようだ。


「………もしかして、わさわざこれを渡す為に?」

「ええ、そうです」


テトがマスターを探していた理由は、そういう事だったらしい。気持ちはとても嬉しく思ったマスターであったが、ふとした疑問が脳内に浮かび上がる。


「…くれるのは、これ一本だけ?」

「いえ、あと一袋ありますよ」


テトがまだ開けられてないポッキーの袋を取り出し、それをマスターに手渡した。受け取ったマスターは、手に収まったポッキーの袋を何ともいえない顔で目を向けるしかなかった。


「………一袋だけなんだ」

「何かご不満ですか?」


彼に不満があるのは当然、量の問題ではない。それでも今日この日に、どんな形であれチョコが貰えた事は嬉しくて。これに大した意味が無くても、好意を寄せている相手からならそれは尚更なわけで。


「……いや、ありがとう。テトさん」

「どういたしまして」


マスターは笑顔で感謝の言葉を述べ、テトもそれに微笑みを返す。後ろに隠し持つ綺麗にラッピングされたそれを、どのタイミングで渡そうかと考えながら。















(素直に手渡すには、少しばかり勇気が足りなくて)


文をメインに、色々と創作中。
基本テトさんと鏡音が大好きです^^*(もちろんボカロ全般好きです)

よく色々な作品を巡り歩きしてます。一行詩に出没しているので気軽に絡んでくれると嬉しいです♪

最近は絵師さんのイラストから文を書いてみたいと思っていたり…。
また、僕の書いた文からイラストを書いて頂けたら嬉しいなと思ってます←


ツイッター始めて見ましたが、使い方がよく分からないww
よければお立ち寄りください♪
http://twitter.com/Defectiveprodu

pixivでも作品を投稿し始めました、良ければご覧ください^^
http://www.pixiv.net/member.php?id=2245288

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