緑閃 拾陸

投稿日:2009/12/20 05:51:01 | 文字数:1,326文字 | 閲覧数:85 | カテゴリ:小説

ライセンス:

コメお願いします!

前のページへ
1
/1
次のページへ
TEXT
 

「リン!おい、しっかりしろよ!リン!!」
レンは倒れ込んだリンの身体を必死で揺さぶった。

リンの眼がかすかに開き、唇から言葉が漏れた。

「・・ゴメン・・・レン・・・ゴメ・・・ン。」
リンの言葉には、所々ノイズが混じっていた。

「テト・・・!リンちゃんは・・・リンちゃんは助かるの?!!」
ルカは叫ぶように言う。
「・・・。リンさんは・・・NOISに感染してしまっています・・・。」
俯きながらテトが答える。

「なら・・・ならNOISの形式だけでも・・・」
「無理なんです!!このNOISは特殊なんです!!
形式が・・・形式がランダムに変更されて・・・
一つの形式を特定するのは不可能なんです・・・。」
メイコの声が、テトに遮られる。

・・・沈黙。

ふと、俯いていたカイトが地に崩れ落ちる。
がくぽはそんなカイトを見て、「殿・・・」と呟く。

少しずつカイトの唇が動く。

「・・・う、いやだ・・・。もう嫌だよ!!
みんな消えていく・・・みんな・・・みんな・・・
マスターや、仲間・・・愛する人達が、目の前で消えて行くのはもう見てられないんだ・・・。
自分は何もできない・・・
ただ見てるしかないいんだ。
自分が無力だということを証明するかのように、自分の周りから仲間が消えていく・・・。
俺が弱いばっかりに・・・。
もう嫌なんだよ!!こんなせか・・・・」

パァン!!!

メイコがカイトの頬を思いっきり平手で打つ。
そして、溜まりきったものをはき出すように、大声で言った。

「何よ!!!
黙って聞いてたら、グチグチグチグチと!
そんなに嫌なんだったらもっと強くなりなさい!
それに!あんた男でしょ?
男ならもっとシャキっとしなさい!シャキっと!!
リンちゃんに・・・リンちゃんに、最後の最後まで笑顔を見せてあげなさい!
お別れの時くらい・・・「サヨナラ」の一言や二言、言ってやれないの?!!」

言い終わったあと、メイコは一言、
「バカみたい。」
と付け足した。
・・・その声は震えていた。

「メイ姉!!」
ミクは突然呼びかけた。

「メイ姉・・・”サヨナラ”はまだ早いと思うよ。
その言葉を使うのは、まだまだ先のことなんじゃないかな?」

「・・・え?」

ミクは、背中に担いでいた黒い鞘の剣の柄に手を触れた。

「・・・ミク・・・姉、・・・今が・・・『その時』・・・なんだね・・・?」

ミクはリンの方を見て頷くと、柄を思いっきり握り、一気に引き抜いた。

ミクの髪が、瞬間に漆黒に変わる。瞳の色も、鮮紅に染まる。
刀身は深い緑色で、少し動かしても、緑色の残像ができた。

「み・・・ミク?何なの・・・?その剣・・・・・・。」
メイコが驚きを隠せないでいた。

「みんな・・・ごめん。あとで全部話す。」
そう言うと、ミクはリンに剣の切っ先を突き立てた。

「な・・・何してるの?ミク・・・。待って・・・まだリンちゃんは・・・」

ミクはそんな声も聞かず、剣を振り上げる。

ミクの傍らで、レンが必死にミクに縋り付いていたが、ミクは気に留めなかった。

刃がリンに当たる直前・・・

一帯を、緑の閃光が覆った。
続く
 

時間を浪費してなにかをつくります。

作品へのコメント0

ピアプロにログインして作品にコメントをしましょう!

新規登録|ログイン

オススメ作品10/27

もっと見る

▲TOP