玩具屋カイくんの販売日誌(290) 「小ビンとサナギちゃん」
投稿日:2017/01/29 12:24:29 | 文字数:963文字 | 閲覧数:20 | カテゴリ:小説
駿河ちゃんは、小さく「え?」と声を上げた。
「ちょっと、リンちゃん、これ。見て」
うなずきながらリンちゃんは、顔を近づけてビンの中を見る。
リンちゃんも、同じものを見ていたらしい。
そして、顔を上げて、部屋の隅に座ってこっちを見ている、サナギちゃんを見た。
「リン。どうしてここにいるの」
軽く、手を振りながら、か細い声で彼女が聞く。
ビンを見ていた駿河ちゃんがまた、「あっ」と声を上げた。
そしてつぶやいた。
「これ、手、振ってるよ」
●消えてくよ、ほら
リンちゃんは、ビンをちらっと見たが、すっと席を立って、
サナギちゃんの方に行った。
「ゴメン。後をつけてきたんだ。でもさ」
彼女の横に立って、リンちゃんは聞いた。
「サナギこそ、ここで何してるの?」
サナギちゃんは、気のせいかホッとしたような顔で、にっこり笑った。
「私は、その...。ツクヨミ君とお話をしに来たんだよ。ここに」
リンちゃんは振り返り、ツクヨミ少年の方を見た。
彼は、駿河ちゃんが座っている椅子のそばに立っている。
そして、机の上のビンと、サナギちゃんを、代わる代わる見ているようだ。
「あっ?ちょっと、これ...」
すっとんきょうな声を上げたのは、駿河ちゃんだった。
小さく叫びながら、ビンを指さして言った。
「これ、ほら、消えてくよ、ほら」
●終わりましたね
その声に、リンちゃんたちはビンの中を見た。
中にある、小さな人形のようなものが、次第にすきとおって、影が薄くなっていく。
「あ、ほんとだ」
そう言って、リンちゃんは机の方に寄ってきた。
つられて、座っていたサナギちゃんも、ゆっくりと立ち上がる。すると...
ビンの中の、うっすらとした影も、ゆっくりと立ち上がったように、見えた。
そして、すっと、消えてしまった。
「消えちゃったよ」
また、すっとんきょうにつぶやく、駿河ちゃん。
リンちゃんも、机のそばに来て、不思議そうにビンをのぞきこむ。
すると、部屋の隅で立ち上がったサナギちゃんが、
「ああ~」と言いながら、両手を上げて、大きく「伸び」をした。
その様子を、見守っていたツクヨミ少年は、静かにつぶやいた。
「ああ、終わりましたね。サナギさん、これで元気になるでしょう」 (・_・ )ゝ
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小説版 South North Story
プロローグ
それは、表現しがたい感覚だった。
あの時、重く、そして深海よりも凍りついた金属が首筋に触れた記憶を最後に、僕はその記憶を失った。だが、暫くの後に、天空から魂の片割れの姿を見つめている自身の姿に気が付いたのである。彼女は信頼すべき魔術師と共にただひたすら西へと走り続けた。やがて、北風が強くなり、それは雲を呼び、そして初雪が深く暗い雲から零れ始めた。彼女の苦難を象徴するようにそれはいつしか吹雪となり、彼女の弱り切った心を容赦なく痛めつけた。体調を崩している。そう判断して彼女の元に駆けつけても、僕は彼女に触れることすら叶わない。桃色の髪を持つ魔術師は騎乗に夢中でまだ気付く様子も見えない。この吹雪の中、焦りを感じているのは誰もが同じか、と考えながら僕は無駄だと分かっていながら彼女の背中に触れようとした。触れても、僕の体温を彼女に伝えることは叶わないけれど。そう考えながら彼女の背中に僕の手を載せた時、彼女が一つ、咳をした。
『どうしたの?』
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A 聞き飽きたテンプレの言葉 ボクは今日も人波に呑まれる
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B 潮風を背に歌う 波の音とボクの声だけか響いていた
S 潜った海中 静寂に包まれていた
空っぽのココロは水を求めてる 息もできない程に…
水中歌
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☆ ネバーランドが終わるまで
おはよう!モーニン!
全ての星が輝く夜が始まった!
ここは入り口 独りが集まる遊園地
朝まで遊ぼう ここでは皆が友達さ
さあ行こう! ネバーランドが終わるまで
☆ ネバーランドが終わるまで
雑貨の仕事をしてます。
キャラクター雑貨がらみで、キャラクターも好きです。
音楽も好きですが、好きな曲の初音ミクバージョンを聴いて感心!
ボーカロイドを聴くようになりました。
機会があれば、いろいろ投稿したいと思ってます。
宜しくお願いします。
twitter http://twitter.com/tamaonion