カゲロウプロジェクト 04話【自己解釈】
投稿日:2012/05/13 16:32:05 | 文字数:1,719文字 | 閲覧数:1,190 | カテゴリ:小説
「目を合わせる話」後編。次は「目を隠す話」のところに入ると思います。おそらく。
―この小説について―
この小説は以下の曲を原作としています。
カゲロウプロジェクト……http://www.nicovideo.jp/mylist/30497131
原作:じん(自然の敵P)様
『人造エネミー』:http://www.nicovideo.jp/watch/sm13628080
『メカクシコード』:http://www.nicovideo.jp/watch/sm14595248
『カゲロウデイズ』:http://www.nicovideo.jp/watch/sm15751190
『ヘッドフォンアクター』:http://www.nicovideo.jp/watch/sm16429826
『想像フォレスト』:http://www.nicovideo.jp/watch/sm16846374
『コノハの世界事情』:http://www.nicovideo.jp/watch/sm17397763
『エネの電脳紀行』
『透明アンサー』
ほか
――
「ほんとにこんな山奥にいるのか? キド」
『そんなめんどくさいことでいちいち通信するな。“ヤツラ”にバレてしまうだろう』
「そんなこと言っても、バレないさ。きっと、ところで本当にこんな山奥に家なんてあるんだろうな?」
『なかったときは私が責任をとろう』
「……体で?」
『〇すぞてめえ』
「すいません許してくださいリーダー」
『最初からそう言ってればよかったんだ。んで、家は見つかったか?』
「……ああ、あれか」
少年は立ち止まった。
そして、そこにあったのは――
マリーの住む家だった。
「ここか……」
少年の呟きを聞き取ったマリーは、
「!!」
驚いて飲みかけのハーブティーを机中に撒き散らした。もし、鳥がいたら驚いて逃げてマリーがここにいるのがわかってしまったのかもしれない。だが、疑問点が浮かぶ。なぜ少年(マリーにはどんな存在かはわかっていない)がここに来ているのか、マリーには不思議でならなかった。
「どうしよう……」
とりあえずマリーは下に降りて、ドアの向こう――きっと、その声の元がいる――を見つめた。対策なんて、考える暇すらない。
「目を合わせると、石になってしまう」
ふと、マリーは母親から聞いたことを思い出す。
「私たちの目は成長すると赤くなる。
その赤は見るものを凍りつかせて、石にさせてしまうの」
マリーの目もそうなっているらしく、時折鏡を見つめていると、写っているのは、赤い目。普通の人間とは違う、真紅の目。
だから物語の中じゃマリーのような存在は、怖がられる役ばかり、「仲良くしてくれるなんてないんだ」ってことはマリー自身理解していて、それで怖がっていたのかもしれない。
トントン、とノックがドアのむこうから響いた。そんなのは初めてで、緊張なんてもんじゃ足りないくらいだった。なんだろう、マリーの目には『恐怖』すら浮かんでいたのかもしれない。
想像していた突飛な世界はマリーが思ったよりも、実に、実に簡単にドアを開けてしまうものだった。
*
人間が嫌いだった。
母親が、死んだ訳を私は目の前で見たから。
私が数年前、人間に虐げられた。恐らく……珍しい存在と思われたから。
そしてそれに気づいた母親が私を守ろうと“力”を使って――死んでしまった。
だから、私はずっと一人。ずっと、ひとり。
*
扉は唐突に開かれて、誰かが入ってきた。マリーはただ、目を塞ぎ蹲っていた。
その人は驚いていた。だから、マリーは言った。
「目を見ると、石になってしまうんだ」って。
その人が、微笑んだのを、覚えている。
「僕だってさ、石になってしまう、と怯えて暮らしてたんだ。
だけどさ、世界は案外怯えなくていいんだよ?」
その人はそう言ってマリーに服を着せた。なんだろう、この服は? とマリーがつぶやこうとして。
「これはパーカーっていうんだ。
君も、メカクシするんだろう?
これはそういう人にいい服だよ」
「……ありがとう」
「うん。お礼はいらないよ。
そうだ。君って世界がわからないんでしょう?
教えてあげるよ。うーんと、ちょっと待ってね」
そう言ってその人は薄い栞に近い何かを取り出した。
「これは、iPodだね。
いろんなことがわかるんだ……。
ほら、これを耳に当てて……」
その人は、紐みたいなものをマリーに差し出す。彼女は言われるがままにつける。
そして。耳に音が響いた。
世界は、やっぱり想像よりも素晴らしかった。
心の奥に溢れていた想像は、世界に少し鳴り出していた。
突飛な未来を教えてくれたあなたが、もしまた迷ったときは、私がここで待っているからね?
彼女はそんなことを思うのだった。
*
外を出て、少年。
「ああ。キド。確かにメデューサはいたな」
『だろう? 私の調査通りってわけだ』
「キド。それじゃこれでいよいよ……」
『ああ』
キドと言われた少女はうっすらと笑みを浮かべて。
『――救いに行くぞ。“彼”をな』
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【リンちゃんなう!】続・リンちゃんは誰にも渡さない!←【自己解釈】
「レンッ!レンッ!ねぇ、レンってばっ!」
私はレンの頬を叩き続ける。
しばらくすると「う~ん」という、レンの呻き声。
あ、気絶しただけなんだ、と気づき、私は叩くのをやめる。……レンの頬が赤く腫れてるのは気にしないでおこう。
とりあえずレンをベッドに運ぼうと、レンを抱き起こした。
【リンちゃんなう!】続・リンちゃんは誰にも渡さない!←【自己解釈】
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【リンちゃんなう!】リンちゃんは誰にも渡さない!←【自己解釈】
俺はいつものように、自分の部屋でだらーっとしていた。
そんなときだった。
ガチャッと、ドアの開く音に俺は向くと、そこにはミク姉とルカ姉。
「どうしたの?」
俺は二人に訊く。
【リンちゃんなう!】リンちゃんは誰にも渡さない!←【自己解釈】
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【リクエスト】おでこに生えたビワの性格が悪い【自己解釈】
「ありえない」
人なら、誰でもそう思うことがあるだろう。
たとえば、たまたま住んだアパートの住人が変わった人ばかりだった時。
たとえば、家の裏でなぜかマンボウが死んでいた時。
たとえば、この星を作った神様が、地球を売った時。
【リクエスト】おでこに生えたビワの性格が悪い【自己解釈】
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カゲロウプロジェクト 01話【自己解釈】
これはそんなとある日のことで。
「――君は?」
目を覚ますと、僕は真っ暗な空間にいた。
そして、ひとりの人間がいた。
「僕かい? 僕の名前は…キドだ」
カゲロウプロジェクト 01話【自己解釈】
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【悪食娘コンチータ】偉大なるバニカ様と超☆肉☆食☆系コック【原曲者に謝れ】
「さぁ、残さず食べなさい」
親から言われたこと。
『どんなものも残してはいけない。』
だから私はどんなものも食べた。
あら、もう“最後の晩餐会”の時間だわ。
【悪食娘コンチータ】偉大なるバニカ様と超☆肉☆食☆系コック【原曲者に謝れ】
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むかしむかしの物語 王女と召使 第9話
召使ノ王子
玉座に座り、大臣はほくそ笑んでいた。あの生意気な王女の処刑が終われば、青の国時代よりもさらに豪華な生活をする事が出来る。全ては自分の思い通りだと確信していた。
「失礼します。リン王女に面会を求める者が来ています」
「何だと、どんな奴だ?」
「民衆をまとめていたとか言う、赤い鎧の剣士です。処刑の前に王女と話をしたいと希望しています」
むかしむかしの物語 王女と召使 第9話
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【ACUTE】歪んだ愛は、激化して 2
*Miku side
「ん…」
鬱陶しいくらい眩しい陽光に目が眩む。
太陽はもう南中高度に達している。
と、いうことはもう昼だ。
【ACUTE】歪んだ愛は、激化して 2
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ロミオとシンデレラ 第五十話【すりきれた心は休ませなさい】
日曜日、ルカ姉さんは仕事関係で一日出かけていたので、顔をあわせずに済んだ。月曜日になると、わたしも少し落ち着いてきて、一緒の食卓に着くぐらいのことはできるようになった。
……といっても、なんとかパニックにならずに席に着いていられるというだけ。話をするのはおろか、顔を見ることもまともにできない。下手に存在を意識しただけで、震えが来てしまう。
わたしは下を向いて、とにかくルカ姉さんと視線をあわせないようにしながら、朝食を取った。ルカ姉さんの方は……いつもと変わりないみたい。やっぱり、わたしを突き落としたことは記憶から消えているのかな。それとも、どうでもいいことなのかな。……わからない。
気分の悪さと戦っていたせいか、いつもより食事に時間がかかってしまった。自分の部屋に戻って鞄を持ち、車に乗って学校へ向かう。腕時計を見ると、普段家を出るのよりもやっぱり遅い時間だった。……とはいえ、いつもちょっと早めに出ているから、始業には充分間に合うわよね。
予想どおり、普通の時刻に学校に着いた。車を降りて、昇降口へと向かう。……あ。
ロミオとシンデレラ 第五十話【すりきれた心は休ませなさい】
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【五番目のピエロ】今宵の犠牲者は……【原曲者に謝れ】
……今宵の犠牲者は誰だろう?
わからない。それは富豪の誰かであるということ以外は。
さぁ、わけのわからない言葉を発する太った豚にナイフを突き立てて。
黒から、赤へ─────
【五番目のピエロ】今宵の犠牲者は……【原曲者に謝れ】
【五番目のピエロ】今宵の犠牲者は……【原曲者に謝れ】
はじめまして。小説を書いている者です。
「ぱんなぎ」名義でオリジナル曲を制作しています。詳しくはこちら→http://www.nicovideo.jp/mylist/33072476
近況:歌詞を全部消しました。
現在、『QUEST V』というファンタジー小説を書いています。ぜひご覧ください。
相方さんとリレー小説『僕と彼女の不思議な日常』書いてました。タグ検索には『【リレー】僕と彼女の不思議な日常』を入力してみてください。
僕と彼女の不思議な日常は漫画化しています。pixivにてご覧ください。(投稿時に宣伝イラストを投稿します。)
そして、今は『僕と彼女の不思議な夏休み』を書いています。タグ検索には『【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み』を入力してみてください。
今書いているもの→http://piapro.jp/t/nYtT
なにかありましたら、メッセージで。