蒸気塔のナイトメアリィ

投稿日:2020/06/01 00:11:37 | 文字数:643文字 | 閲覧数:114 | カテゴリ:歌詞

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BPM146

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TEXT
 

朝の靄が蒸気の世界に立ち込め、
都市の隅まで溶けて、染めて
窓の隙間、気怠き朝日が不躾に滑り込む
歯車、軋む音が響く 贅を凝らした鐘の音に揺れる
閉じた一室 乱るシーツ 長い髪から汗、滴る

深い眠り、夢の底で澱む景色
暗い帳、開く先の世界

燃えて、堕ちていく飛行船
崩れ、果てていく時計の塔
毀れていく猛毒の城
眼が消えた人
その頂で狂気と笑う女が一人で佇む
顔が暈やけ、曖昧になり、そこで目覚める
「怖くてひどい夢を見たのに、わたしは安心したの」

長躯の鉄塔は際限なく跋扈して、
臓腑の配管は悍しく絡まって、
小区の童ら、詰め込まれて売買売 通例の儀礼さ

都市を見下ろす彼女
その眼、細めど夥多しき民は見えない
帳下ろして、寝巻きを着て、微睡と見えていた

繰り返し何度も同じ悪夢の中、立ち尽くす
彼女が住む塔も鎔けていく 川に雪崩れていく
相も変わらず女は笑う その声が脳裏に深く
突き刺さって、炭化していく
「貴女はどなた?」

舞い踊る火の粉達 鉄塔の一太刀
壊れていく人の価値
蒸気機関の虐殺 暴落の経緯
紙切れへと変わる札
全てが色を失くす 全てが灰と化す
呪われたように

女は見知ったあの市長で
彼女はそれに戸惑った
その事実に、そして何より寂しそうな表情に
「ねぇ、貴女はどうして笑うの?貴女は何故泣いてるの?」
手を差し伸べ、光に呑まれて、

そこで目覚める

扉を開け、駆け出す彼女
流れる汗も気にしないで
その刹那に火は放たれた

いつもの夢のようだった

(プロフィールはありません)

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