【カイメイ】いつかその時が来たらぼくたちはもっと幸せになれる

投稿日:2013/02/12 22:01:17 | 文字数:2,897文字 | 閲覧数:563 | カテゴリ:小説 | 全3バージョン

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*前のバージョンで進みます。全3Pです*


V3くん幸せになぁれ計画絶賛進行中。幸せになぁれ。゜+.゜+.゜ ゜*<シャランラー
【水の器】【青の血脈】
から繋がってるようなそうでもないような。
この3つの話は続き物というより、それぞれ一つの可能性、という風に思ってます。
まだ出てもいないのに発売後の話がモリモリです楽しいです。

おかしいな、2人のカイトがめーちゃんにめっろめろになって取り合いしてるだけの話になりました本望です。
V3くんもめーちゃんも可愛くて可愛くてたまらないのですが、カイトは可愛くないので1人だけ苦労してます。頑張ってくれ。
いいんだよお前はただでさえメイコが嫁なんだから文句言うんじゃない。

あぁ、いつかの「その時」を、私も心から心から、待ち望んでいます。心から。

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TEXT
 

あぁクソ、なんで身体能力まで同じなんだよそこは初代のオレを立てるべきだろ、いや別に新型だからコイツのが勝ってても自然というか別に変な話じゃないしそれはそれで諦めもついたろうに、なんだってオレと全く同じスピードなんだよどうでもいいけどてめぇもう少し、
「―――自重しろ!!」
「しない!!」
即答か、よし死ね!!




初代KAITO。今では旧型とすら呼ばれる国内初の男性ボーカロイド。
V3KAITO。対し新型という呼び方もされる、初代の声を受け継いだ次世代のボーカロイド。
それがオレとコイツの関係の全てだ。
コイツはある一点までの記憶をオレと共有しているが、それ以降は記憶も生きる道も異なる、オレとは全くの別人といえる存在だ。ただしボーカロイドとしての『声』の源は同じであり、ボーカロイドの命が『声』なのだとしたら、オレ達の魂はその一部が重なっているということにもなる。
―――別人であり、他人ではない。
オレ達はお互いをそんな感じの適当な括りの上で、認識し合うことにしていた。




ところで今オレ達は足並みをピッタリと揃えてスタジオの廊下を猛ダッシュしている。ただし好きで足並み揃えているわけではないのは、すでにおわかり頂けていることだろう。
『歌』に関するスペック以外、オレとコイツは基本的に何もかも 同じ らしいのだ。
…なんというウザさ!!
目指す目標が視界に入った所で我先にと声を張り上げたタイミングすら、全く同じだった。
「「めーちゃぁぁあん!!!!」」
赤く小さな後ろ姿がビクッと跳ねて振り向く。丸い後頭部、ふわりと揺れる淡い茶色の髪、見開かれた瞳に恐ろしい形相で迫りくる2つの青い物体が映る。
「カイ、…っきゃあぁぁ!」
「めーちゃんタッチいぃぃいいい!!」
「馬鹿どけオレが先だろうが!!」
「めーちゃんお疲れ!!」
「オレが先に言うの!!めーちゃんお疲れめーちゃんお疲れ!!」
ダッシュの勢いのままこのでっかい図体の男2人に抱きつかれたメイコは、オレ達に両側からぎゅうぎゅう圧迫され廊下の壁に押し付けられていた。もちろん彼女にケガをさせるような無粋な真似はしない。壁にぶつかる瞬間オレ達の腕なり肩なりを使い肉の壁となって全力で彼女を守った。何も言わずとも無言で実行することが完全に一致しているあたり、そこだけは便利だなと思う。
「くーるーしーい!!もう!!わかったから、2人ともお疲れさま!!」
メイコがバタバタと暴れ、その可愛い声に満足したオレ達はようやく手を離した。
見下ろすと頭一つ小さいメイコが、一生懸命肩を怒らせてオレ達に抗議してくる。
「なんなのいきなり!危ないでしょあんなに廊下走って!人にぶつかったらどうするのよ!」
「だって聞いてよめーちゃん、コイツオレより新型のくせにオレと同じスピードなんだよ?情けなくない?」
「なんだとてめぇ今そういう話じゃねぇだろ!!」
「えっそうなの?じゃあ腕相撲とかしたらずーっと決着つかないのかな?」
「よっしゃ新型!腕相撲だ!メイコの前で屈辱的な敗北を味あわせてやんよ!!」
「望むところだ旧型ぁ!!」
「じゃなーくーてー!」
額と拳をギリギリとぶつけあうオレ達の間に、メイコが両手を広げて割り込んで来る。最初に言ったのメイコなんだけどね。
「……もうっ」
腰に手を当てて、メイコは大仰なため息をついて見せた。オレ達の顔を順番に見比べて、改めて怒ってる表情を作る。
「2人とも、手離して。ケンカしないの」
言われ、オレ達は掴みあっていた相手のマフラーを離した。反省して、ではなくメイコにそう言われたからだ。条件反射のようなものだ。
素直なオレ達を見て機嫌が直ったメイコは、ふわりとほどけるような笑顔を浮かべた。
思わず2人同時に見惚れ、息を飲む。
「―――お疲れさま2人とも。一緒の収録だったの?」
気恥かしさを誤魔化すように笑い返しながら、もう一人のカイトが先に口を開いた。
「うん、V1とV3でデュエット。さすがにどっちの調整もすごいマスターだったよ」
「あなた達を合わせるのやっぱりちょこちょこあるわね。いいなぁ、羨ましい」
少し寂しげな最後の言葉に、えっ、とオレ達は超高速反応した。反応に誤差がなさすぎて本当にウザい。
「「羨ましいってどういう意味で?」」
「…え?だって、ホラ、カイトと、……ほら、……」
突っ込まれてはじめて深く考えたらしく、メイコはもごもごと呟きながら視線を泳がせた。
「……カイトと、ほら。…デュエット、ほら、羨ましいっていうか、…あの、別にそんな深い意味は」
「オレとデュエットしたいの、それともコイツとデュエットしたいの?」
「お前はこの7年間で散々してきてるだろうが!オレとに決まってるよねめーちゃん」
「あぁそーだよさんっっざんしてきてるよはっはっはどーだ妬めやっかめこの新参が!」
「こらカイト!なんでそういうこと言うのよ!」
ちなみにこの手のやり取りも、半分は本気だが半分はメイコへのかまってアピールなので怒られたって痛くも痒くもないむしろ嬉しくてうへへへと顔がニヤけてしまう。
「だってーめーちゃんがアイツと歌いたいとか言うからさー」
「もうっ、違うでしょ、そういうんじゃなくて、私はっ」
「「わたしは?」」
またも声を合わせて聞き返すと、真っ赤になった可愛い顔がぐずぐずと俯いてしまった。
「…わ、私は、…MEIKO、だから。……KAITOと歌いたいって思うのは、当たり前のことで…別に、深い意味なんて、…ないのよ」
「……」
「……」
胸元でぎゅっと握られた手が健気だった。
あぁメイコ、『カイト』にそれは反則だ。チラ、と隣のヤツを見ると、メイコを見下ろしたままガチで硬直している。…あぁそうだよな、コイツにその台詞はとくに卑怯だな、わかってるかメイコ?お前は本当に、なんていうか、罪な女だよ…。
「…め、めーちゃ、めーちゃ、………めーちゃあぁぐえぁっ!!」
「ハイハイ阻止阻止」
感極まって抱きつこうとした青い男のマフラーをビンッと引っ張る。思考回路が同じだから阻止しやすいことこの上ない。
このまま息の根を止めてやりたい気もするが、メイコが慌てて離してあげてと縋ってきたので、さーせん、と言いつつマフラーを手放した。
「大丈夫?のど締めるなんてひどい」
「うぅ、うぅめーちゃん、いじめだよこれ、後輩いじめだよ、うぅ」
なんだそのげほげほわざとらしい咳と姑息な被害者ヅラは。ピキピキと青筋が立つ。
「なんでだよお前がメイコに抱きつこうとしたからだろうがっ」
「もうカイト、昔からイジメカッコワルイって言うでしょ、カッコ悪いことしないのよ」
メイコはオレにめっ、と言わんばかりに指をさし、女々しく咳き込むカイトの咽喉をよしよしと軽く擦ってやっている。なんだそれなんだそれおいおいムカツクぞムカツクぞ?触んなよソイツに気軽に触んなよ、オレはまだソイツのこと許してないんだからな、いくら同じKAITOとは言えソイツはお前を、…、……。
―――っああ!!クソ!!!

MEIKOさんを筆頭に、年長組、大人組、ボーカロイドが大好きです。

液晶の向こうに行くことは諦めたので悔しいけどめーちゃんはカイトさんに任せることにしました。幸せになれ。幸せになれ。

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