青い草 第2話

投稿者: usericonkanpyoさん

投稿日:2018/06/11 08:22:33 | 文字数:3,132文字 | 閲覧数:140 | カテゴリ:小説 | 全2バージョン

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【ストーリー】
モテモテなリン君、今日も大量ラブレターGET。
そんなリン君を睨みつける謎のツインテールの美少女登場。
女子に興味無しのメガネ先生もレン君に急接近! ピンチ?
青春は苦く青い草の味。 心に雑草を育てる ドタバタ学園ストーリー。

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【ストーリー】
モテモテなリン君、今日も大量ラブレターGET。
そんなリン君を睨みつける謎のツインテールの美少女登場。
女子に興味無しのメガネ先生もレン君に急接近! ピンチ?
青春は苦く青い草の味。心に雑草を育てる ドタバタ学園ストーリー。

第2話 【青空キャッチボール】

ここ、私立高等ボカロ学園は男女共学。活発な生徒会活動で有名だ。
わりと自由な校風で、生徒達は平和な学園生活を送っている。
リンは、レンを犬をつれ回す様に登校してきた。靴箱の前に立ち、上履きの上に束になってる封筒を掴む。それをレンに、ぐいっと渡した。
「わ~い、今日もラブレター大漁だわん」
「仕分け、頼むぜ、レン!」
「がってんだわん!」
封筒の中身は全てラブレターやファンレター。
転校間も無いリンだが、彼は学園1・2を争うモテモテ生徒なのだ。
レンの朝の仕事はリンのラブレターの仕分けなのだが、男子なのに何故か男子からの手紙も多い。
「リン君、大変だわん! 今日、また記録更新だわん」
「ちっ、面倒くさいな」
「♂・♀・♂・♂・・・ととっ」
レンは下駄箱の前でしゃがみ込み、ラブレターを男女に別けてブリーフケースに仕舞いこんだ。
「ねえリン君。今度、ちょっと読ませてわん!」
「ば~か。こういうのは、人に見せないのがマナーなんだよ」
「わお!さすがモテる人は言うことが違うわん」
その様子を出入り口から覗く影があった。
リンは突然、ブルブルと悪寒に襲われ視線を感じ、出入り口を見たがそこには既に―――人影はなかった。
「どうしたわん?」
「いや・・・最近何か妙で強烈な視線を感じるんだよな」
「さっすがー。モテモテだわん!」
「いや―――なんか違うんだよな・・・」
「わお?」
その様子を歯軋りして影からみていたのは、長いツインテールの美少女、ミクであった。

「きゃっ! ミク先輩だ、おはようございま~すっ」
通りすがりの生徒が挨拶をした。
「おはよう! 今日もいい天気ね」
歯軋りして睨む顔は何処へやら吹き飛ばし、とっさにミクは笑顔100%で振り向いた。
『ああ、ミク先輩ってマジ天使だよな~』
『ちょ~憧れちゃう』
ミクが歩くと、そんな声が後からいつも聴こえ、その度に彼女は心の中でガッツポーズを取るのである。
(おっしゃ~! 賞賛頂きましたよっと!YES☆)

学園一の美少女でモテモテクイーンのミク。清楚な佇まいの彼女は学園の憧れの的で、彼女はおくびにも出さないが人気者であることがとても心地よかった。むしろ生きがいなのかもしれない。
学園の人気を安穏と独り占め!―――のはずだったのだが、リンが入学して事態は変わる。
男子生徒であるにもかかわらず、女性的な顔立ちで全校生徒の注目を受ける、いわゆる紅顔の美少年。
つんつんした性格も時流なのか大いに受け、女子生徒だけでもなく・・・何故か一部男子生徒にもファンを持つ。

なので学園での人気はミクとリンで両断することになってしまう。
これはさすがにミクも面白くなかった。
(あいつ・・・ちょ~うぜ~~~)
ミクは誰もいない所でボソリと吐き捨てるように呟いた。
「絶対、弱み握ってつぶしてやる~~~」
こぶしをワナワナと握るミクであった。

教室の席に着くリンとレン。
机にカバンを置くと、速やかにリンの席に向かう。
「リン君っ! カバンだわん!」
「サンキュー。なあ、レン」
「何だ、わん?」
「昼休み、いつものキャッチボールな」
「わお!たのしみだわん」
リンとレンはいつも昼休みは二人、グランドでキャッチボールをしている。とは言え、リンがボールをやたら遠くに投げて、レンに拾いにいかせるだけなのだが、彼にはそれが毎日の楽しみだったりするのだ。

ずーっと走らされているので、レンは知らず知らずのうちに尋常じゃない体力がついてきているのだけど、そんなこと、彼自身は全く気づいていなく只、リンとの奇妙なキャッチボールを純粋に楽しんでいるのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

コツコツと黒板にチョークの音だけが響く教室。
授業中、レンは揺りかごのように頭をコクリ、コクリと揺らし、瞼を降ろして居眠りをしていた。レンは残念ながら成績のほうはあまり良くなく、授業はいつも彼のオヤスミタイムだったりする。
眠りも深くなり、いつも見る小さい頃の夢を見はじめていた。

草原で走り回る白いワンピースの少女と、四つんばいでついて行くレン。
「わん・わん」
レンが犬の声で吠える度、少女は笑っていた。
「ねえ、レンくんが一番ほしいものは何?」
「わお?・・・うぅ~んと、ね」
「なになに?」
女の子は目を見開き、小首をかしげる。
「男の子の友達だわん」
少女はちょっと悲しい顔をした。はっと気づきレンはあわてた。
「わお! ちがうわ! うそだわ~~んっ」
本当は違ってはいない。
いつもレンの半ズボンのポケットには、古びた野球ボールが入っていてキャッチボールをしてみたかったのだ。だけど、少女とキャッチボールをしたら白いワンピースを汚してしまい、少女はママに怒られるだろう。頭が弱いなりにレンは少女を気遣っていたのだ。
「わお、お花を摘んだり、絵本を読んだりするの、楽しいわん!好きだわんっ!」
それを聞いた少女は、ボロボロとビー玉のような丸い涙を溢して泣き出した。
「うっ・・・うっ・・・レンくんのうそつき・・・」
レンには突然の事で、何が何だかさっぱり分からなかったが
きっと自分が悪いのだろうと思って、結局一緒にわんわん言いながら二人で泣き出した。

「・・・ごめんだ、わん」
寝言を立てた瞬間、ぽこっと頭を叩かれた。
「こら、レン。私の授業中に寝るとは―――失礼なヤツだな」
「わお!? キヨテル先生」
慌てて起きたレンの口からは、よだれが小川のように机に跡を残しソレを見たクラスメイトが指をさして、教室は笑いに包まれた。
キヨテル先生は若い男性の先生で学校でも人気のある優しい先生だ。
それも何故か―――レンには特別優しい。

「今度寝たら・・・」
先生がぐいっと耳元に口を寄せて、レンだけに聴こえるように甘い声で囁いた。
「—――今度寝たら・・・キッスしちゃうぞ」
先生はパチっとウインクして何事も無かったかのように、再び授業はじめた。何のことかわからず、きょとんとするレン。
「で、あるからして この公式は――」
キヨテル先生は黒板にチョークを走らせながら、心で叫んでいた。
(な、なんてかわいい寝顔なんだレン、ホントに食べちゃいたいよ~~。ようし、今度絶対二人っきりで課外デートじゃなくて授業だな。うほほ~っ☆)
そんな妄想を微塵と感じさせず、黙々と無表情で授業を進めるキヨテル先生。しかし、そんな様子を見てたリンはギリっと こぶしを机の下で握っていた。
(絶対、あいつ・・・レンを絶対狙ってやがる。ちょ~うぜぇ~~~)
ご主人様としては、飼い犬を守るのも勤めである。リンはキヨテル先生の背中を睨み付ける。
キヨテル先生は一瞬、ゾクッと悪寒を感じたが、ソレがいったい何なのかわからなかった。
そんな事を露ほども気づかずレンは再びゆっくりと瞼を閉じて コクリコクリと頭を揺らせていた。
「ZZzz・・・リン君・・・いつも、一緒だわん・・・」
笑顔で眠り、寝言まで言ってる。
少しだけ開いた窓から、心地よい風がカーテンを流し、窓の外はバカみたいに真っ青な空が広がっていた。今日もキャッチボールにはうってつけの天気のようだ。
リンは苦笑しながら、無邪気に眠るレンの横顔を、少し離れた席から優しく眺めていた。

【つづく】

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★メンバーの作品の感想を書いて下さる場合は、『感想の間・凛』のみを、お使い願います。
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基本的には「ほめてのばす」方向で。
私も厳しい意見を言われると・・・泣いちゃいます(T3T)
手厳しい意見があれば作者に一度、掲示板等でかまいませんので「この部分に指摘があるのですが」等、コンタクトとってください。

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一応、コラボの趣旨としては

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