カンタレラ <M‐Style> 序章
投稿日:2008/07/04 17:20:25 | 文字数:1,026文字 | 閲覧数:836 | カテゴリ:その他 | 全2バージョン
捏造妄想小説(※カイメイ・ミクメイ要素を含みます、注意。
史実→父親が教皇
妄想→腹違いの姉
的な感じでお送りします。
カイメイ、ミクメイでカンタレラです。
長いのでいくつか分ける予定です。
お好きな方がいらっしゃいましたら、フーン、くらいにみてもらえれば幸いです。
注意※この小説内でミク→ミクレチア、KAITO→カイザレ、MEIKO→メイコ
となっております。
妄想捏造がかなり酷いですが華麗にスルーしてやってください
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青く美しい髪に月光が柔らかく舞い降りる。窓の前に立つ男は一人静かに物思いにふけっていた。
煌く黄金色の全ては自分の物。手中のワイングラスを傾けてぼんやりと月を見た。
あえていうなら、あの天空に浮かぶ月くらいか。
そんなくだらない考えを瞬時にけして、喉に滑り落ちる赤がゆるりとしみていく。
「カイザレ様、お手紙が・・・」
「置いておけ」
やってきた執事にそう命じる。一人の時間を邪魔されて不機嫌になる。
どうせ財界の金に餓えた山犬共の催促だろう、と思ったが違った。
そっと封書に触れる、甘い林檎のような香気がたった。
見たこともないサインに戸惑う。
これは誰だろう、じっくりと裏かえしつつ眺めると、鋭い痛みのように記憶が瞬時に脳を支配した。
『かいざれ!なかないの!』
「メイコ・・・・?」
鮮やかな紅が瞳に襲い掛かる。
幼い頃の記憶が堰を切ったように脳内に脳内に洪水を起こした。
薔薇園、鮮やかな赤、微笑み、涙、左目
全ての言葉が昔に繋がる。父親は最低な教皇。いろんな女と関係を持っていた。
ミクがやってくる前にやってきたのが、この手紙の送り主だ。腹違いの姉、といったところか。
栗色の髪の毛が日の下で揺れるのが、たまらなく好きだった。
頭も気立てもよく、よく出来た少女だったのだが、ある事件で父が追い出したのだ。
あのときが初めての殺意だったような気がする。卑しい男の考えが、醜い父の本性が良く解った。
しかし、今、あの男はもういないのだ。
さて、小さく呟いて柔らかなソファをたつ。彼女を迎える準備をしなくてはいけない。
闇の帳を疎ましそうに歪ませる炎をともして、長く続く廊下へ足を踏みだす。
月明かりに幽玄に浮かび上がる薔薇園、そうだあそこも庭師をいれなくては。
あの場所にあのときの時をすこしだけながすために。
カ
ン
タ
レ
ラ 【M-style】
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【小説】セカイでダレよりオヒメさま vol.0 とりあえず前置き
この小説はryoさんの「ワールドイズマイン」を聴いて
その後あにまさんのアナザーを聴いて
ものすごく触発されちゃった感じの子が書くお話です。
当然ご本人には全くもって関係ありません。
問題があるようでしたらすぐに削除します。
【小説】セカイでダレよりオヒメさま vol.0 とりあえず前置き
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「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【カイミク番外編】 第5話
一面に咲き乱れる白い薔薇の花は、月光に薄蒼く輝くようだった。
広大な庭の一角を占めるその花に囲まれて建つ、小さな東屋。
昼間は彼女のお気に入りの場所でもあるその床の上に、少女は壊れやすい細工物よりも大切に下ろされた。
硬い石の床を足元に感じながら、普段、見慣れない夜の庭を見渡す。
どんな花もその骨頂は光に照らし出されてこその彩り。けれど、この庭に咲く白い薔薇は夜の闇の中でこそ、昼よりも一層際立って美しく見えた。
「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【カイミク番外編】 第5話
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「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第17話】後編
待ちかねた勅使の帰還を告げる報告に、ミクは謁見の広間へと駆け込んだ。
いきなり飛び込んできた公女に勢いよく詰め寄られ、驚いた顔の勅使が後ずさる。
「こ、公女殿下・・・!?」
「お兄様は、何て!?」
「は、いえ、詳しくは大公閣下に・・・」
「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第17話】後編
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「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第15話】前編
深夜。控えの間で休んでいたローラは、鋭い叫びに眠りを破られた。
俄かには夢か現かわからず、暗闇で目を開いたまま、ほんの一瞬前の記憶を辿る。
高く響く、若い女の声。場所は壁をはさんで、すぐ近く。――隣の部屋にはミクがいる。
一気に繋がった思考に、彼女は跳ねるように身を起こし、主人の部屋へ通じる扉へ駆け寄った。
「ミク様!?何事ですか!?」
「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第15話】前編
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「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第22話】後編
闇に荒い呼吸の音だけが響く。
首筋に押し付けられた刃の冷たさが、その存在を伝えていた。
振り向くことも出来ないままで、ミクは必死に背後の気配を探った。
「よく知りもしない場所で、正体も知れぬ者をひとりで追うなど、軽率に過ぎるんじゃないか」
刃よりも冷ややかなその声に、背筋が震えた。
「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第22話】後編
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「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第23話】
全身にぶつかってきた鈍い衝撃に、ミクは身を硬くして息を詰めた。
網膜に焼きついた、空を切る刃の残像。
次に襲い来るだろう苦痛に、全ての意識を向けて身構える。
酷く長く感じる一瞬の後、けれど予想した痛みは襲ってこず、代わりに耳元へ届いた低いうめき声に、彼女は瞑っていた目を見開いた。
「え・・・?」
「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第23話】
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「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【カイミク番外編】 第3話
複雑に交じり合う楽器の音色が奏でるのは、聞き慣れぬ哀切な旋律だった。まるで遠い国の音楽のような、それでいて、どこか懐かしさも感じられる不思議な響き。
それに合わせて広間の中心で踊る、この国の大公と公女。他には動く影すらなかった。
二人の足が刻むありふれたステップが、時折見慣れない形を踏み、その度に室内に風でも吹いているかのように軽やかに薄絹が宙に広がる。
客人らは皆、自分たちが踊ることも忘れて、呆けたようにそれを見ていた。
笑った顔どころではない。二十年この方、大公がこうして誰かと踊る姿など、見たものは居ない。まさに前代未聞の珍事だった。
「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【カイミク番外編】 第3話
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「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第18話】
「公子」
先触れもなく現れた影が、足元に膝を突く。
待ち構えていたように、カイザレも前置きを抜きに要点だけを短く尋ねた。
「戻ったか。どうだった?」
「近隣三つの村が焼き払われました。娘だけは助けられましたが、他の村人は・・・」
「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第18話】
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「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第17話】前編
王宮へ戻ったカイザレを待ち構えていたのは、不機嫌さを隠しもしない王女の姿だった。
自室に戻る間もなく呼びつけた青年をねぎらいもせず、気に入りの長椅子に凭れた少女が、険を含んだ視線を向ける。
「随分と遠出だったようね。城下ならまだ分かるとして、辺境の村にまで何の用だったの?」
その言葉に、カイザレは訝しむように問いを返した。
「なぜ、私の行き先を知っているのです?」
「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【第17話】前編
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「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【幕間】
「お前の、嫁ぎ先が決まった。ミク」
その言葉に、彼女はただ目を見張っていた。
思いもよらないことを告げられた驚きが、その表情には現れていた。
無理もないとカイザレは思う。
世の娘なら誰しも、特に貴族社会の娘ならば、年頃になれば真っ先に持ち上がるのが結婚の話だ。身分の高い娘ならなおのこと、本人よりも早々に周囲が騒ぎ出す。
「カンタレラ」&「悪ノ娘・悪ノ召使」MIX小説 【幕間】
亜種とか年長組をこよなく愛す字書き。
ネルとめーちゃん大好き。
神々の場所に降り立ったのはカイメイとアカネルを布教するため!!
このごろMEITOさんに心を奪われっぱなしです。