5分おきに設定されたスヌーズが、確か5回目の音を鳴らしたとき
僕はようやく目を覚ました
たぶんおそらく25分の遅れを、1時間の遅れと見まごうくらいの 吐き気と脱力感で始まった一日だった
ベットから跳ね起きるのをイメージしながらダルそうに体を起こす
ふらふら階段を降りながらくしゃくしゃのパジャマを脱ぎ散らかして
窮屈な服を着る 「置き勉って便利だなあ」 「気持ち急いでるつもりだしご飯は食べない」
とか頭の中で呟いて、空っぽのかばんを提げドアを開けた
愛車に跨りありったけの力でペダルを漕ぐよ そもそもありったけの力で漕いでるのかもわかんないや
なんでか歩行者はどこにも見えないなあ もと来た道を戻って帰ってやりたいけど
僕は臆病だから・・・と諦めるのさ
はやくも10分の8まで漕いでいた 約分したらなんだっけ
僕はゴールと呼ばれている場所まで必死にペダルを回すのさ
当然通学途中の友達(笑)とも会うはずもなく、ちょっとの寂しさを微笑でごまかして
今にも外れそうなこのペダルの接着剤にしてみるのさ
もうヘトヘトで死にそうだ・・・
自分の意思など関係なしに ただひたに流されてここまで漕いだ僕だ そこに故意だなんてなかった
歩行者や自動車にぶつかることも 信号が真っ赤に変わることもない 何一つない 僕の通学路だ
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