KAITOful☆days #18【KAITOの種】

投稿日:2010/11/19 20:08:03 | 文字数:3,582文字 | 閲覧数:131 | カテゴリ:小説

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<あとがきっぽいもの(未読の方はネタバレ注意)>

あれ、次回へ続いてしまった;

『お兄さん』扱いされて喜ぶカイトが個人的に萌えです。そんな話w
カイト、思い返せば割と最初から、セツ&セイには優しかった気がしますね~。

何かまた種っ子そっちのけになってますが、今回は諦めました。
と言うかもう、このシリーズ自体がある意味『カイトの成長譚』みたいなものかなーと。
種っ子というファクターがメインでありつつ、主人公はカイトなんだと割り切りました……。

 * * * * *
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TEXT
 

セツ君とセイ君、そのマスターである柚香さんは、あれ以来時々遊びに来るようになった。
二回りほどサイズの差はあれど、サイトにとっては初めての『同じ目線』の存在だ。家中使って駆け回ったり、マスターが作ってくれた『公園』で遊んだりと楽しんでいる。
あちらのふたりにもそれは同じだったようで、賑やかにはしゃぎ回り、帰りには必ず「またねー!」と次を約束していった。

そういえばあの『公園』、ふたりにも大好評だった。
「うわぁ、凄いですねぇ~」
「楽しそー! わーブランコがある!」
「ますたーが、さいとにって作ってくれたです」
普通の公園で遊具の存在を知ってはいても、彼等のサイズでは使う事はできない。どうやら密かにアコガレだったようで、揃って瞳を輝かせていた。そんなふたりに、サイトは自慢気に胸を張る。
そうそう、マスターが作ってくれたって事はちゃんと自慢しておかないとな。思わずうんうん頷く俺に、マスターから苦笑混じりの声がかかる。
「って頷いちゃってるけど、兄さん。それ作ってくれたの、8割方カイトでしょ」
「え、凄い! 歌だけじゃなくて、手先も器用なんですか」
柚香さんが感嘆の声を上げる。サイトは何だか不満そうだったけど、俺の脳内には留まらなかった。幸せに蕩ける顔を抑えるのに大変だったし、訂正の言葉も探していたから。
「いいえ、マスター。俺はマスターがお願いしてくれたところを、ほんのちょっとお手伝いしただけですから」
「『お願いしてくれた』、って……何か違わない?」
「そうですか? 俺的には至極正確な表現なんですけど」
目をぱちくりさせるマスターが可愛いです。なんて思いつつ、首を傾げて答えると、ぱちぱちと玩具みたいな拍手が聞こえた。
「よくわかんないけど、カイト兄ちゃん、かっこいいー!」
「うんうん。お兄さんは何でもできるんですねぇ」
セイ君が楽しげに、セツ君はおっとりと、賞賛してくれる。それも嬉しかったけど、何より耳を打ったのは、
「『兄ちゃん』……『お兄さん』……」
思わず、小さな声で復唱してしまった。な、何か凄くイイ響きだなぁ……!
「おおきいの、顔、へんです」
今度こそ溶け崩れたんだろう俺の表情にサイトがぼそりと呟いたけど、やっぱり右から左へスルーした。
セイ君セツ君は可愛いな……! あ、勿論マスターとは別の意味でね!



 * * * * *



セツ君セイ君の種っ子コンビと、そのマスターである柚香ちゃんと仲良くなって、いろんな話をして。驚いたのは、彼女がふたりを学校へ連れて行っているという話だった。
「え、でもそれ、見付かっちゃわない? 授業の間、セツ君とセイ君はどうしてるの?」
「うちの学校って古い所為か、空き教室がやたら多いんですよ。そういう部屋とか、裏庭なんかの人が来ない所で遊んでもらってます」
まさかずっと鞄や机の中にいるわけでもあるまい、と訊いてみると、そんな答えが返ってきた。
「へぇ。ちょっと怖い気もしますけど」
「うん……うちって過保護だったのかな、カイト」
見付かる危険や迷子の心配を考えて、サイトひとりでは外に出さないようにしてきたけど、心配過剰だっただろうか。
思わず顔を見合わせる私とカイトに、柚香ちゃんは慌てて手を振った。
「いやいやっ、私も種っ子ひとりだったらできないと思います。うちはふたりだし、セツがしっかりしてる上にセイの強運っぷりがあるからこそで」
「あぁ、それはあるかもねぇ」
柚香ちゃんの言う通り、『ふたり』っていうのは大きいかもしれない。それにあの子達、確かに安心感みたいなものを感じさせるもんなぁ。

「それにうちの子達、サイト君より小さいですしね。あのサイズなら幾らでも隠れられるし、ちょっとくらい視界に入っちゃっても『気のせい』で済みそうじゃないですか」
言葉につられ、種っ子達を眺めてみる。うん、何か納得。隣でカイトも「確かに」、と頷いた。
「ふたり共、凄く小さいですもんね」
「10cmくらい? サイトも小さいと思ってたけど」
セツ君もセイ君も、サイトより更に二回りほど小さい。両手を合わせれば、中にすっぽりと納まりそうだ。
柚香ちゃんは苦笑いで、きまり悪げに頬を掻いた。
「あー、何か多分、発芽用アイスが足りなかったんじゃないかって気がしてます。使ったのがアレですし」
彼等を植えたというアイスを思い浮かべて、私も苦笑した。
「言われてみれば、ちょっと少ないかもね」
確かに彼女の言う通り、発芽用アイスの量で誕生サイズが決まったのかもしれない。けどまぁ、皆元気だし、それで充分だろう。
思いながら眺める先では、ちびっこ達が集まって何やら話し合っていた。次は何して遊ぼうか、なんて相談していたのかもしれない。やがて揃って部屋を出て行った。



「でも、サイズと年齢は比例しないんですね。身体は大きいですけど、中身はサイトが一番幼い感じですし」
「そうだねぇ。セツ君が一番お兄さんっぽいかな? セイ君とサイトが同じくらい?」
小首を傾げるカイトに同意すると、柚香ちゃんが頬を緩ませた。
「サイト君カワイイですよねー、あの口調」
この子、やっぱり気が合うなぁ。舌足らずでいかにもちびっこなサイトの喋り口は、可愛いもの好きにはなかなか堪らない。
だけどカイトは別意見らしく、顔を顰めて溜息を吐いた。
「中身もそうなら良かったんですけどね。セツ君やセイ君の半分でも可愛気があれば」
「え、フツーにめちゃめちゃカワイくないですか?」
「 俺 に は 可愛くないんですよ……」
苦々しい口調と表情に、悪いと思いつつ吹き出してしまった。カイト、実は結構気にしてたんだね。

「まぁ仕方ない部分もあると思うよー。カイトも最初に張り合っちゃったしねぇ」
サイトを迎えた当初を思い返して宥めると、勢い良く視線を向けられた。
「だってマスターは譲れませんよっ」
「と、サイトも思ってるんでしょ」
同じ勢いのままに投げられた言葉に、間髪入れずにサックリ返す。途端にカイトは頬を膨れさせ、憮然とした顔になった。
「でも、マスターは俺のです。ですよね?」
あぁもう、可愛いなぁ。
だけど流石に、お客様の前ではあんまりベタベタするわけにもいかない……と、思っているのに、カイトの瞳がどんどん拗ねていく。
「マスター?」
ほんの少し揺らぐ声に呼ばれ、躊躇うように指先で袖口を摘まれて。あぁ、もう、
――と、私が白旗を揚げる寸前に、柚香ちゃんが納得顔で頷いた。
「なるほどー。これはサイト君も、素直に懐くのは難しいでしょうねー」
「何かごめんね柚香ちゃん……お恥ずかしい」
眉尻を下げて謝ると、彼女は笑って首を振る。
「えー全然ですよ、羨ましいですけどっ」
「羨ましいですかっ?」
楽しげに言われて、カイトがぱっと喜色を滲ませた。って、今の今までヤンデレ寸前だったのはどうしたのよ? 本当につくづく現金なひとだ。

「兄さんはそろそろTPOとか、恥じらいとかを覚えようよ」
「恥ずかしい事、ですか……?」
「……照れるところ?」
また不安気にしゅんとしたカイトの問いに、首を傾げつつ答えてみる。『恥ずかしい』、とはニュアンスが違うんだよね。
その答えの何が琴線に触れたのか、カイトの頬に朱が上った。蒼い瞳に喜びを湛えて、今にも抱きついてきそうなのを慌てて止める。
「だからそういうのもっ!」
「……駄目ですか? 僕が嫌ですか、マスター」
「それはないです。嫌じゃない、私は嫌じゃないんだけど、こんな遣り取り見せられる人が迷惑っていうかさ」
ありえない問いには即座に否定を返しつつ、わたわたと言葉を探し連ねた。私自身が嫌なわけじゃない、むしろ私は嬉しくなってしまうから、余計言葉に困る。でもねぇ兄さん、
「ほら、柚香ちゃんが困るでしょう?」
「私は楽しいですけど……って、楽しいっていうのも失礼ですかね」
なんと?!
意表を衝かれて凝視する私に、彼女は言葉通り楽しそうな笑みを見せてくれた。楽しそうだけれど下世話ではない、軽やかな笑みだ。
「ココロ広いね、柚ちゃん……!」
軽く感動を覚えて口走ってしまったが、同時に『問題無いのなら』とばかりにカイトが抱き付いてきた。
「ちょ、カイト!」
「だってマスターは嫌じゃないんでしょう? 柚香さんも困らないって言ってくれましたし」
「そ、そうだけど、そういう問題じゃなーい!」
「やー仲良しですねー、良いなぁっ」
「柚ちゃんもっ!」

何でこんな展開に?!
何故だか一人で騒いでいるところへ、「あっ」と小さな声がした。
「おおきいの、ずるいですっ」
あぁあ、またややこしい時に……!
眉を吊り上げて駆け寄ってくるサイトを視界に捉え、内心で頭を抱える私だった。

【お知らせ】テキスト投稿が非常に使い辛いため、こちらでは歌詞や音源のUPとコラボ関係のみに縮小、以後の小説投稿はすぴばる&ピクシブへ移行します。

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