「夏空」小説/第三話

投稿者: usericonルナリーさん

投稿日:2020/06/21 18:55:59 | 文字数:4,085文字 | 閲覧数:83 | カテゴリ:小説

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もう、夏空なんだか夕方なんだか、

青春なんだかなんなんだか、

この話が面白いんだかどうかすら…

分からん状態になってきました。

バトル描写とかアクションが無いってすごく辛い。

書く側としてはすごく辛い。

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TEXT
 

 瑠香さんの家でお風呂に入った後、パジャマを貸してもらって着替えてから、ようやくグミーと連絡を取った。
「今、友達の家に泊めてもらってる。話は明日聞くから、おやすみ」とルーラーに書いて送ると、すぐに既読がついた。
 たぶん、私が知らない家のベッドでグミーの知らないお姉さんと枕を並べているのくらいは観えただろう。
 私は、明日になったらどう問い詰めてやろうかと思いながら、健やかな眠りに就いた。

 自宅のヘリポートに着いて、バルブボムを着地させてドアを開けると、すぐさまルーラーの着信音が鳴った。
 クリスタルフォンを手に取ると、ベッドの枕元の様子が見えた。一言のメッセージが添えられている。ミークも、なんとか安全なねぐらを確保したらしい。
 私は、張りつめていた緊張感が緩んで、首と両肩を脱力させた。
 今日は私ももう眠ろう。そう思ったが、お腹が鳴った。何か食べて、新しいシンセサイザーの調音くらいしておこう。

 翌日、私はミークと連絡が取れないまま、カシオペア行きのステーションに辿り着いていた。
 リガットの町は今頃朝だけど、ステーションは恒星とは反対の方角にある。
 ミークを家に泊めていれば、朝、ミークをガスロールの駅に送るまでにおしゃべりでもするつもりだったが、何処か知らない「友達の家」で休んでいる彼女を、私の予定にまきこむわけにいかない。
 一言だけ、「これからカシオペアのライブイベントに行くから、しばらく連絡取れなくなる」とだけルーラーで伝えた。
 正確には、カシオペアの近くにある宇宙ステーションでのライブイベントなのだが、一般の知識があれば、そこまで細かく説明しなくても、内容は伝わる。
 予約チケットを確認してもらい、探知器を通って、荷物を預ける。
 船の中の、ポッド式の休眠装置に入ると、客室乗務員さんが、「おやすみなさいませ」と言いながら、「入眠」のスイッチをいれてくれる。
 次の瞬間は、既に眠りの中だった。

 何処からか良い匂いしてきて、私は目を覚ました。目玉焼きとベーコンと温めた牛乳の匂いだ。
 起きて匂いのする方に行くと、キッチンで瑠香さんが朝食を作っていた。「おはよう。ミーク、顔洗ってらっしゃい」と、瑠香さんは言う。
「おはよう。あ。瑠香さん、私牛乳ダメだから、なんかお茶とかジュースがあったらお願い」と言うと、「へー。ミークも好き嫌いあるのね」と言う。
 昨日の大食いで、きっとなんでもがつがつ食べる健康優良児のイメージがついたのだろうけど、私が食べれる乳製品は、それこそ杏仁豆腐くらいだ。
 顔を洗ってタオルで拭き、リビングに行くと、美味しそうなベーコンエッグとトーストとマリンピュールジャム、それとコーヒーが並べてあった。
「そう言えば、昨日のお赤飯、温める?」と、瑠香さんが聞いてきて、冷蔵庫を借りて取っておいた赤飯のおにぎりを思い出した。
「レンジ貸してくれれば、私やるよ」と言って、私は座ったばかりの席を立った。
 笹の葉をそのまま温めるわけにいかないので、一度包みをほどいて中身を確かめた。
 二重になった笹の葉の間に、昨日行ったスチーム屋の名前を書いた、小さな紙が入っていた。覚えがめでたいように、お店側も色々工夫するんだ。
 2個のおにぎりを皿に乗せてレンジで軽く温め、朝ご飯に追加した。

 身支度を整え、ルーラーを確認すると、グミーからの通信が入っていた。「しばらく連絡取れなくなる」の件を読んで、私の中の悪魔が、またイライラし始める。
「グミーったら、どんなかつかつの予定立ててたんだろ」と言って、瑠香さんに愚痴った。「これからカシオペアに行くんだって」
「ミュージシャンは大変ね」と言って、瑠香さんも化粧をしている。口紅を引き終え、「よし。じゃぁ、駅まで送るわ」と言った。
 早朝のリガットの町は、ループアングルすらも混んでいた。空では、いつものようにバブルボムが飛んでいる。
 帰りのチケットを買うと、私の財布はメノウで一杯になった。全額合わせて、昼食が買えるかどうかくらいだ。
 朝をしっかり食べたから大丈夫だろうと念じながら、改札口で瑠香さんに重ね重ねお礼を言い、ガスロールに乗った。
 私の今住んでいるクルアの町は、「地下」と呼ばれる、中空都市の下層部にある。リガットより作りは簡素で、水場が近い分、町の基礎は耐水性の素材で作られている。
 クルアに行くまで、道中のガスロールはほとんど海の中を走る。
 ガスロールを包んでいる透明なチューブを、原住民の工事関係者がチェックして回っている。
 チューブに歪みが無いかとか、ガスの漏れてるところはないかとかを調べているんだ。

 居眠りをしていたら、クルアの名前がアナウンスで流れて、私は大急ぎで近くのドアの前に行った。
 ガスロールが駅舎の中で停まり、ドアが開く。
 昼に近いクルアの町は、降りる人もそう多くない。
「ラウドアラウンド・ライブイベント」と言う、舌を噛みそうな名前が書かれたポスターが、駅の中に貼ってある。
「6月18日。カシオペアにて」と書かれた広告の文字と、複数の参加ミュージシャンの写真が合成してプリントされている。
 そのミュージシャンの一人に、シンセサイザーを弾いて、なんか歌ってるグミーの写真もあった。
 こんな所で注目されてる人が、友達の一日を振り回す「やらかし魔」であるなどとは、誰も想像しないだろう。
 グミーと連絡が取れたら、ライブイベントのチケットをタダでふんだくってやろうかなーなんて思ってたけど、もう怒る気も失せた。
 せっかくの土曜日だ。今はなじみ深いクルアの町を、ちょっとお散歩しよう。
 メノウが12個あるから、喫茶店でショコラを飲むくらいは出来るか。

 休眠装置の「入眠」モードが解除された。私は強制的な眠りから目を覚ました。30分後にカシオペアステーションに到着予定だ。移動中はずっと眠っていたので、頭がぼーっとする。
 休眠装置の中には、機内サービスのゼリー飲料とフードが置かれている。引力磁場が働いているこの30分間の間に食べないと、食べそこねる珍味だ。
「もうあれって食べたっけ?」と言うテレビ番組でも、宇宙移動中の機内食についての特集が組まれたりしている。
 人間って言うのは、食べることに関してあくなき探求心を持っているんだなぁなんて思いながら、後引く味の固形フードを食べ、ゼリーで喉を潤した。

 カシオペアステーションから、イベント会場まではすぐに目と鼻の先だ。
 私は荷物を受け取り、イベント会場の「参加ミュージシャン用入り口」から、会場に入った。スタッフさん達に挨拶をしながら、控室に行く。
 此処の控室は、3組くらいのミュージシャンが一部屋を共同で使う。会場の規模と参加ミュージシャンの数が合わないんだろう。
 自分の名前が書かれた控室は何処かなーと探して居たら、廊下の真ん中くらいにあった。
「グミー様、ミユゥ様、テット様」
 ここで私は名前を表記を二度見した。ミユゥさんって、もしかして、あのミユゥさん?! と、心が一気にはずむ。
 ミユゥさんは、知る人ぞ知る、「魂を癒す声」を持った、美声美麗のシンガーソングライターだ。まさか、こんな所でお近づきになれる機会があるとは!
 私が、控室の前でニヤニヤしていると、後から来て、同じく自分の名前を見つけたらしい、赤紫の髪の女の子が、「もしかして、グミー・メグさん?」と、私に声をかけてきた。
「そうですけど?」と答えると、「私、テットです! 初めまして。ポスター観ました! 私、今回初参加なんですよ」と言って、私より年上っぽい新人さんは、握手を求めてきた。
 テットさんは、自分は芸歴は長いけど、中々芽が出ず、この2~3年で、ようやくミュージシャンとして認知されて来たと言う経歴を、熱っぽく早口で話した。
「おー。それは、おめでとうございます。とりあえず、部屋に入りましょう」と、私は少しテットさんの情熱に押されながら、控室に入った。
 ミユゥさんいるかな? と思ったけど、その時はまだ控室は空っぽだった。
 テットさんは常時ハイテンションで、私の曲や歌をべた褒めしてくれた。もしかしたら、先にテットさんに会わなかったら、私はミユゥさんにテットさんと同じ態度を見せていたかもしれない。
 嬉しくはあるけど、こうまで持ち上げられると、ハードル上がるし、イベント前から疲れてしまいそうだ。
「テットさん、あんまり喋ると、本番持たないよ? それより、メイクとか衣装とか準備しちゃおう」と声をかけると、
テットさんは「あ。そうですね。すいませんでした」と言って我に返り、鏡張りのテーブルの隅っこに座ると、ベースだけ塗っていたメイクをなおし始めた。

 ラウドアラウンド・ライブイベントの様子が、一部リモート放送されると聞いて、僕はパソコンに齧りついていた。
 正確には、お菓子を用意し、お茶を用意し、鼻歌まじりで待っていた。何せ、姉貴分であるテットが、このイベントに初参加するんだ。
「リツ。いつまで起きてるの?」と、母親が話しかけてくる。
「イベント観たら眠る」と答えて、僕は眠気覚ましにお茶を飲む。
 放送が始まった。しばらく試験通信の画像が続いたけど、急に画面が動き出し、「豪華出演アーティスト」って言う、いわゆる有名どころの紹介が流れた。
 もちろん、そんなところにテットが出てくるわけないから、僕はお茶を煎れなおしていた。
「ラウドアラウンド・ライブイベント、皆勤賞! グミー・メグ!」と、去年も観たアーティストが出てくる。うーん。毎年出てるってことで注目されることもあるのか。
 しばらくお菓子を食べながら画面を見ていると、一瞬だけ、見慣れた赤紫のぐるぐるツインテールのテットが映った。
 歌声すら流してもらえてなかったけど、星間規模で放送される画面に、見知った顔が出てくるって言うのは、なんだかすごく感激した。

作り続ける事を目的としているコラボになります故、月一でアイデアの元としてテーマを掲げております。
テーマから投稿された作品が色々な方々の目に留まり、そこから最終目標のコラボへと通づることが出来れば尚良しです!

楽曲でもよし、動画でもよし、小説、作詞でもよし、イラストでもよし。何でもよし!
とにかく作り続ける事!
身体に無理のないように!

完全思いつきなんで、上手くいくかわからないですが楽しく、そして素敵なオリジナル作品がどんどん増えていければいいなあと思います。

ルールは追々追加していくと思われます。

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