Bad ∞ End ∞ Night 3【自己解釈】
投稿日:2012/02/07 21:19:52 | 文字数:1,705文字 | 閲覧数:2,214 | カテゴリ:小説
次回で最後?
本家様 http://www.nicovideo.jp/watch/sm16702635
「そっちは見つかったか!?」
「いいえ、厨房も客室にもいなかったわ」
そんな声が聞こえてくる。
みんな私を捜しているんだ。
そして、きっと殺されちゃうんだ。
最初からそのつもりで、私を引き入れたに決まってる。
思えば変なことばかりだ。
『器』とか、『値踏み』とか。
そして、この森に入った人は二度と帰ってこない。
それは、きっと皆がこの館に入り、殺されたから。
じゃあ私もここで死ぬの?
こんなところで死んでしまうの?
嫌よ。
絶対に嫌。
絶対抜け出してみせる!
みんなの隙を見てこっそり動く。
が、足の小指をどっかの角にぶつける。
「~~~~~~ッ」
痛い。
痛い!
だって小指ですよ?どっかの角ですよ?
しかもよりによって、しもやけで腫れてるところですよ?
痛いに決まってるよね!
「何か音が聞こえたぞ!」
あ、やばい、見つかった。
さようなら、私の人生。
あぁ、これまでの人生短かったなぁ。
こんなことになるんなら、最後にゼリーをお腹一杯食べとけばよかったなぁ…
…なんて言うと思ったか!
「見つけたぞ!」
私はほとんどあきらめてるけど、まだ少しだけあきらめてはいないわよ!
私はあそこに帰るの。
こんなとこで死んでたまるか!
「どうしたら家に帰れるのかな?」
問題はここなんだよね。
入り口の扉は鍵がかかっていて開かないし。
「ミクさん、君はこの状況で帰れると思うのかい?」
「でもまぁね、この物語、この舞台が…」
「そうね、これが終わったら」
「きっと、帰れるでしょう…」
舞台?物語?
そんなもの、壊してやる。
「質問よ。今の主役は誰なの?」
「まだ君だ。舞台が終わるまでは、ね」
「そう」
なら…まだチャンスはある!
「ネエネエ、ソンナコトヨリモサ」
「帰ルナンテ言ワナイデ、遊ボウヨー!」
「遊ぶ暇は、私には無いわ」
「あら、帰りたいの?」
「えぇ、私には帰る舞台がある」
誰がこんなところに住みたがるもんですか。
「チェー。」
「おやおや…それならば仕方ない」
「ざーんねーんしょーう…あいたっ!♪」
「ま・じ・め・に・や・れ!」
メイドがしばかれた。
「あぁ…もう、時間だね」
「じゃあどうするの?」
どうするって?
決まってるわよ。
そして、きっと彼らの行動も。
「「主役は、役目を終えてもらおう」」
「おもしろいこと言うのねぇ。絶対に脱出してみせるわよ。
Happy enD の鍵は・・・」
「アルナカナァ?」
「時間ガナイヨ~?」
「どこに落ちているのかしらねぇ」
落ち着きなさい。
ヒントは、この館に隠されているはずよ。
この館には秘密があって、きっとそれが――
…秘密?
『時計ヲ見テゴラン…☆』
…そうだ、時計。
きっと、時計に何かあるはずよ。
私の後ろには、あの時計。
背中を向けると、きっと殺されるだろうから手だけ動かす。
そして、鍵を取り出した。
それは、止まっていた、時計の二本の針。
それは、キラリと冷たく光る鍵。
「…みーっつっけた」
そのまま針を両手に構える。
私は回答を見つけた。
殺されるなら、その前に殺せばいい。
長針は鋭く光る。
これはナイフがわりになるわね。
「さぁ、どうする?」
まだ私は主役。何してもいいわよね?
壊せばいいじゃない。
だって、今は私が主役のCrazy nighT。
私はそれを振り回す。
ナイフを片手に暴れまわる。
これでも刃物の扱い慣れているのよ。
不審者対策で!
「楽しくなってこないかしら?」
私は楽しいわよ。
だって、舞台をどうしようが主役の勝手じゃない。
主役じゃないあなた達に、何ができるのかしら?
「う…うわあぁ!」
「逃げろ!」
「キャアアァ!」
みんなは一目散に逃げ出した。
みんな、舞台も台詞も忘れたように、一心不乱に逃げ回る。
気が狂っちゃうほどに、壊してやればいい。
それは、みんなへの復讐。
私からのBad ∞ End ∞ Night。
「キャハハハハハ!」
作品へのコメント2
ピアプロにログインして作品にコメントをしましょう!
新規登録|ログイン-
-
メッセージのお返し
コメントありがとうございます。
そもそも、理由が不審者対策でも、刃物の扱いに慣れていることはおかしいんですけどね。
笑ってしまいましたか、ありがとうございます。2013/03/31 21:36:26
ゆるりー
-
ご意見・感想
お久しぶりですー!
友達からこの曲をすすめられて、誰か解釈していないかなー…。なんて思ってたらなんとゆるりーさんが解釈しているじゃないですか!!!
ということで、一話から読ませて頂きました!
やっぱり、ゆるりーさん凄いですね…。
PVを見ても、うわっ、奥が深そー…。としか思わなくて、ましてやコレを解釈するなんて…!でした。
次回で最終回でしょうか…?
楽しみに待っています♪2012/03/21 16:31:19 From モモコ
-
メッセージのお返し
お久しぶりです。
一話を、この曲が投稿されたその日に投稿しますた(^q^)
ありがとうございます!
え?す、ご、ぎ、凄く、ないで、す…((ぎって何
PV凄いですよね。
物語音楽なので、解釈しやすいと思いますよ。
多分ね☆←
更新されるまで待っててくださいね。2012/03/21 19:39:19
ゆるりー
-
Bad ∞ End ∞ Night 1【自己解釈】
それは、月の綺麗な夜。
深い森の奥。
それは、暗闇に包まれている。
その森は、道が入り組んでいる。
道に迷いやすいのだ。
Bad ∞ End ∞ Night 1【自己解釈】
-
Bad ∞ End ∞ Night 4【自己解釈】
物語は、村娘の手によって“本当の終わり”を迎えようとしていた――
三年前、複数の村から人が七人、消えた。
消えた七人の行方は、定かではなかった。
村の人々は、彼らが殺されてしまったものだと考え、彼らを“いなかった”ことと思い込んでしまった。
しかし、実は彼らはまだ生きていた。
Bad ∞ End ∞ Night 4【自己解釈】
-
Bad ∞ End ∞ Night 2【自己解釈】
宴から一夜が明けた。
すっかり疲れ果てた私は、この屋敷に泊めてもらった。
そして、異変に気づいた。
いつのまにか眠っていたらしいのだが、目を開けても夜のままだった。
かなり眠っていたはずだが、一向に朝がこないのだ。
Bad ∞ End ∞ Night 2【自己解釈】
-
【moonlit bear】原罪者と平和な森【二次創作】
恐ろしいほどに暗い森の中を、私は駆け抜ける。
はやく、はやく、逃げないと。
これさえ持って帰れば、私は幸せになれる。
でも、うしろからは怖い熊が追ってくるの。
花が咲いた道を駆け抜けたためか、花を踏んでしまった。
【moonlit bear】原罪者と平和な森【二次創作】
-
【茶番カプリシオ】時の魔導師とぐだぐだ裁判【二次創作】
「私の言うことが聞けないの!?」
人形館長が槌を強く叩く。
そんなこと言っても無駄よ。
だって、すでに彼は力を失っているから。
<<【茶番カプリシオ】時の魔導師とぐだぐだ裁判【二次創作】>>
【茶番カプリシオ】時の魔導師とぐだぐだ裁判【二次創作】
-
【人柱アリス】new alice world【二次創作】
「そうだ…僕の中に、人間を迷いこませればいいんだ」
僕は消えたくない。
僕は考えた結果、答えを見つけ出した。
「そして…世界を、つくらせればいい」
そう思った‘夢’――もとい僕は、さっそくおもしろそうな人間を探しだした。
【人柱アリス】new alice world【二次創作】
-
Crazy ∞ nighT【自己解釈】
彼女たちは物語を作る。その【エンドロール】が褪せるまで、永遠に。
暗闇に響くカーテンコール。
やむことのない、観客達の喝采。
それらの音を、もっともっと響かせてほしいと願う。それこそ、永遠に。
しかし、それは永久に続くことはなく、開演ブザーが鳴り響く。
Crazy ∞ nighT【自己解釈】
-
【七つの大罪】仕立屋娘と勝手な来訪者【二次創作】
「だけど仕事は頑張らなきゃ」
私の相方である裁縫鋏を片手に、一生懸命仕事に励む。
今日の依頼は七件。ちょっと多いけど、今日中に終わらせることはできる。
だって、私は仕立屋だから。
そういえば、最近困ったことがあったの。
【七つの大罪】仕立屋娘と勝手な来訪者【二次創作】
-
【七つの大罪】眠らせ姫と異常な光景【二次創作】
「みんなみんな…眠ってしまいなさい」
この街は、嘘みたいに静かになってしまった。
みんなが眠ってしまった。
あの人が悪いのよ。
お飾りだけの人形のように、私にそっくりなあの人形のように、利用される「だけ」はもううんざりなの。
【七つの大罪】眠らせ姫と異常な光景【二次創作】
-
【七つの大罪】悪ノ王女と無限戦術【二次創作】
「あら、おやつの時間だわ」
最後に『悪ノ娘』が口にした言葉。
その言葉は、午後三時になると、彼女がいつも言っていた口癖でもある。
『彼』が死んでしまったのは、たくさんの人の首を跳ね続けてきた自分の責任。
私が彼を殺したのと一緒だ。それを私が信じたくなくても。
【七つの大罪】悪ノ王女と無限戦術【二次創作】
のほほんと生きる物書きです。
ギャグから真面目なものまでいろんなジャンルの小説を書いています。
…のはずが、最近はがくルカを書くことが多いです。
IN率低いです。
マイページ以外では「かなりあ荘」というコラボに出現します。
全体的にgdgdなものが多いです。
小説は、自己解釈もオリジナルもやってます。
だいたいはその場のノリで書いてます。