再教育

投稿日:2012/08/06 15:20:54 | 文字数:1,064文字 | 閲覧数:6,782 | カテゴリ:小説

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今回はNeru様の「再教育」の自己解釈です。
何か不完全燃焼気味な感じです…

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TEXT
 






国道沿いに対峙する僕達の閉じた未来。
息を弾ませながら、屋上階まで駆け上がる。
扉を開き、真っ直ぐフェンスまで歩く。
その途中で缶コーラが目に映った。
ポイ捨てする奴なんて、この世界にはたくさんいるんだ。
そういう奴は良心は痛まないのだろう。
道徳なんて死んじまえ。
そう呟いて缶コーラを思い切り蹴り飛ばした。
青春なんてこんなもの。
あぁ、このセリフ何度目だ。
フェンスを飛び越え、下を見る。
息を吸い込み、目を瞑る。
地面を蹴り上げ、空中に身を躍らせた。












生き急いでいた姉は昨日郊外の倉庫で歪な顔してビニールテープを首に巻いた。
僕はそれを指差して笑っていた。
「助けてくれ」そう思っていたのかもしれない。
でも僕は笑った。
彼女は濁った目で僕を見返して言った。
「こんな世界楽しいの」
僕は直ぐに答えた。
「腐りきった世界には何も感じないよ」
無意味な質問だな、と思いながらも答えた。
けれど、彼女はその答えを聞く前にこの世界からバイバイした。












向上心のない日々は昔からずっと続いていた。
何をやっても、屁理屈の正義で夢を殺した。
その度に僕らの明日は泣き叫んだ。
「助けてくれ」懇願されても、何もしなかった。
孤独な僕が頑張って生きているんだから、君だって大丈夫でしょ。
甘えてんじゃねぇよ。












町中にはゴミ溜めみたいなパチンコが多い。
パチンコを打ち続けてる彼にも昔愛すべき妻と娘が居た。
それなのに今は独り。
幼少年の僕達に指差して笑われてるよ。












しょうもないと言いながら、うざったい、枷でしかない僕らの思い出が詰まったアルバムを燃やした。
こんなゴミみたいなものの何が面白かったんだろうか。
通りすがりの人が怪訝そうに様子を伺っている。
此方を見てんじゃねぇよ。










治りゃしない最果てのロンリー。
僕ら以外買い被る倫理。
当然のように語り語られる倫理。
幸福の本旨って何だっけ。
ねぇ、誰か教えてよ。
教えてちょうだいよ。
もう嫌だ。
逃げ出したい声だけがハイファイ。












「言うこと聞かない奴は先生に言い付けるぞ」

誰かが言ったこのセリフ。
言い付けて何か変わるとは思えない。
だけど、大抵の奴らはその言葉に怯えて従う。
馬鹿みたいだよな、本当に。
でも、こう言う事はこれからも続くだろう。
だから、再教育の必要があるんだ。
じゃあ、始めようか。






fin.

はじめまして檸檬飴といいます。
主に小説を投稿しています。
ジャンルはバラバラです。
曲の自己解釈もしています。
よろしくお願いします。

駄文ですが、リクエスト受け付けてます。



素敵なアイコンは毒うさぎ様に描いてもらいました。

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