「~♪」
「~♪」
「…………あの、マスター」
「何だ?」
「……なんで歌ってるんですか?」

マスターはエレクトーンを弾いていた手を止めて不思議そうに首を傾げた。
……お願いですから「お前は何を言っているんだ」とか言いそうな表情しないでください。なんかこの後本当に言われそうな気がするので。

「私が作った曲なんだから私が歌ったっていいだろう」

当然だろう? と言いそうな顔で答えた。
あぁ、この人ならそれくらい言ってもおかしくないか……ってそうじゃなくてっ。

「だから、なんで俺に合わせて歌ってるんですかっ!」

あ? と間の抜けた声を上げてマスターは俺の顔を見た。
少し置いて、俺の言いたい事を理解したらしく、また口を開いた。

「お前と歌いたいからだよ」

この人は恥ずかしげもなく、さらりと言いのけた。
……訊いた俺が、なんだか恥ずかしく感じた。

「それにほら、どこぞの人も言ってただろう。……うp主も唄いだすこの時代と」
「言ってないですよっ! 何のネタですか!」
「まぁ、別に私が歌っても不都合はないだろう? ほら、続き歌うぞ」

マスターがそう促してエレクトーンでメロディラインを弾き始めた。
「ほら、歌わないのか?」と笑いながら俺の顔を覗き込んできた。

まぁ、あなたと歌うのは、俺は嫌いじゃないですけれどね。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

歌う人

KAITO視点。今までと同じマスター設定です。
簡単に決めたマスターの設定としては、
・口調は性別どっちつかず
・わりとよく歌う
・性格がおかしい
……要は変人ですね。
「うp主も唄いだすこの時代は」某歌うPの動画より。元ネタ分かっても分からなくてもスルーしてください←

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投稿日:2009/09/17 22:58:06

文字数:567文字

カテゴリ:小説

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