夢遊病者は此岸にて

暗い四畳半の隅で同じ過ちを犯し続けている
口から吐いた煙の数だけ醜い自分を忘れてしまえた

夜が今日もこの部屋を喰らい尽くしてしまうから、幸福な夢の世界に逃げ込むのさ
真っ白の「ひとがた」が僕に光を与えた
もう二度と手放せないな この痛みは 

「君を殺してしまった今日」でさえも 「明日と変わらない今日」で
僕は今知ってしまった どうして僕が誰も愛せないでいたのか
桃色の亡霊が這いずっている部屋 幻聴は鼓膜を打った
死ぬまで解けない呪いに浸かりきった僕はもう救えないな

暗い四畳半の隅で同じ過ちを犯し続けている
煙を吸って見る夢の中では 明日の不安さえもなくなった

いつか僕はこの部屋で孤独を抱いて消えるから、せめて今だけ未来を忘れたいのさ
真っ白の「ひとがた」が僕に与えた光を もう二度と手放さない 終わりの時まで

「君を殺してしまった今日」でさえも 肉体の糧になって
たった今知ってしまった どうして僕の眼球は濁っているのか
桃色の亡霊が這いずっている部屋 全身が海になっていく
死ぬまで解けない呪いが凡庸な僕に救いを与えるんだ

水銀で満ちた浴槽、浸かってしまった僕の軽忽さを
そう、誰も彼もが笑っている
抜け出せないんだ ずっと
この人生はもうお終いにしよう
僕が僕を許してしまう前にさ

巨大な不安が黒いカーテンのように目の前を遮っている
どこかで狂ってしまった僕の生は、あまりに稚拙な悲劇だ
今頃天井で笑っているだろう この人形の終幕を
死ぬまで解けない呪いを、ここで今終わらせてしまおうか

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

夢遊病者は此岸にて

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投稿日:2017/08/13 18:53:10

文字数:667文字

カテゴリ:歌詞

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