G clef Link 母と子の約束7

投稿日:2020/01/09 01:07:35 | 文字数:1,442文字 | 閲覧数:118 | カテゴリ:小説

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儀式はいりま〜す

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TEXT
 

「ぼくは…独りだ…。ずっと…ひとりなんだ……」

「あなたはもう、ひとりじゃないですよ」

「……!?」

 青年の意識は、現在へと戻る。
 目を覚ますとそこには、翡翠色で左右対象に髪を束ねる少女と金髪頭の姉弟の姿があった。

 翡翠色の髪をした少女は、頭に巻いていたバンダナを手に取って、それで自分の頬に伝う雫を拭いてくれていたのだ。

「きっ…君は……」

「初めまして。私の名前は、ミク・F・ヴェールと言います」

 フーガは少女の名前を聞いた瞬間、あの言葉を思い出していた。子どもの頃に聞いたあの言葉を……。


フーガ君、君は優しい子だね。
僕の娘も、君みたいに優しい子になってもらいたいよ。


「それでこっちにいる2人が、私のお友だちの」

「あたしが、リン・S・ソレイユよ」

「僕は、レン・S・ソレイユです」

「……!?」


俺は太陽だ。
太陽ってのは今の君みたいに雲で沈んじまった空を晴れさせる力があるんだぜ。


「フーガさん。誰でも、ひとりで生きていくのは大変です。あなたが咲かせた優しい心を捨ててまで、無理しなくていいんですよ」

 そう…少女が話すと彼女たち3人は、首から掲げるお守りを目の前に捧げてくれた。自分のと合わせて4つとなったジークレフから閃光が放たれる。

 青年へ閃光が当たると、彼の心のなかに掛かっていた曇り空へ太陽の光が差し込んでいく。
 曇を晴らす太陽は枯れた大地に降りそそぎ、そこから緑の大地へと蘇るのだ。
 フーガの心のなかにあった曇り空には風が吹いて、晴れ晴れとした青空へと変わっていく。

「ぼ…ぼくの…心を晴れさせてくれて…ありがとう……」

 碧い瞳から滴り落ちる雫は、悲しみからではなく感謝の気持ち。生まれて初めて、家族以外のヒトから自分を受け入れてもらったことによる喜びだった。

 母とした約束が守られていた。
 母は自分を嫌ってなんかいなかった。
 自分が家族を不幸にしたんじゃなかった。
 生まれてきて本当に良かった。
 不可能から夢が叶った。
 自分は愛されていた。

 今、自分の目の前にいる若いヒトたちが助けてくれた。フーガから喜びの涙が止め処なく溢れている。






「あの…本当にごめんなさい。僕たちが、あなたを傷つけてしまって…ごめんなさい」

「いいんだ……。ぼくは平気さ……」

「あたしも、やり過ぎたから謝るわね。ごめん……」

「お父さんがくれた…野球ボールは君に返すよ……」

「あの〜っ、フーガさん」

「どうしたんだい……ヤングレディ?」

 ミクは、あることを思いついた。初対面こそバトル展開になってしまったので、ここはひとつお詫びの証にリーダーとして新しい仲間を思いやる気持ちからくる思いつきだ。

「私、あなたのHPが心配なんです。だから……」

「だから……?」

 その瞬間、姉弟の背筋が一気に凍りついたのだ。ヒィッ! と声が揃うほどに恐ろしいことが始まろうとしている。

「だから…私があなたを回復してあげます♪」

 新しい仲間を回復してあげなくちゃ! と心の底から思うことにより、ジークレフがミクに力を授けてくれる。

【Voltage MAX】

コマンドを入力しよう!

【◎→✖️↓✖️R───>】PEREECT!

「クレイジースムージーッ!」


スムージーマシンのなかに
やくそう ハーブ ペンペン草が吸いこまれていく!


 あの儀式がはじまる……。

スマホ越しに笑ってください
クリエイターさんたちを応援するために来ました

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