玩具屋カイくんの販売日誌(179) レイムさんのオカルト理論 (その1)
投稿日:2012/12/24 20:55:56 | 文字数:1,325文字 | 閲覧数:305 | カテゴリ:小説
はっちゅーねの謎を、この不思議さんが解いてくれるのでしょうか!?
お店の売り場には、コスメや、美容関連のアイテムが、いろいろ並んでいる。
それを、レイムさんは目を丸くして眺めている。
「ワタシ、こういうの詳しくないんだわ~」
そうつぶやく彼女に、後ろを歩いているぱみゅちゃんは、諭す様に言った。
「そうそう。あんたはちょっと化粧っ気が無さすぎるからネ。少しは知っといたほうがイイわよ」
ちょっと見ると巫女さんのようなファッションの、レイムさんは肩をすくめた。
ここは、ヘルシー&美容雑貨のお店「アディエマス」。
ぱみゅちゃんが、相棒のレイムさんを誘って、ふらりと訪れた。
と、店の奥から見なれた顔が2人、出てきた。
ルカさんと、たこるかちゃんだった。
「あれ、ぱみゅちゃん、いらっしゃい」
たこるかちゃんが元気に挨拶する。
このお店は、たこるかちゃんとルカさんの務める会社「ハミングス」が運営しているのだ。
今日も彼女たちは、お店の売り場の品揃えの相談で、ここに来ていたのだ。
●アクセのワゴンを、出してたね!
「あれ、お連れさん?」
たこるかちゃんは、ぱみゅちゃんの後ろのレイムさんを見る。
「うん、私の相棒の白堰嶺礼夢(はくせきれい・れいむ)さんです」
レイムさんと、たこるかちゃん、そしてルカさんはたがいに挨拶する。
「あ、そうか。いつか、東京すいかツリーの広場で、ワゴンのお店を出してたね」
たこるかちゃんが思い出して叫んだ。
「え?あら、もしかして、“レイム&パム”のブランドの雑貨の、作者さん?」
ルカさんは目を丸くして、言った。
「ええ、そうです」
レイムさんはうなずく。
ルカさんは楽しそうに言った。
「素敵なアクセサリーが多いのよね!私、好きです」
「わあ、ありがとうございます」
ぱみゅちゃんと、レイムさんは、声を揃えて喜んだ。
●「オカルト」プラス「コンピュータ」??
「すてきなモノが多いですね、このお店」
レイムさんは、売り場の棚を見渡して、ルカさんに言う。
「この子はあんまり、おしゃれに興味がないから、ちょっと教育しようと思ってネ」
ぱみゅちゃんが、レイムさんを指差して、肩目をつぶった。
「うん。でも、巫女さんの格好?かな。すごく個性的だよね」
たこるかちゃんは言った。
「有難うございます! おしゃれに興味がないけど、オカルトとコンピュータのことは、詳しいですよ」
レイムさんは、ハキハキとした調子で言った。
「オカルトと、コンピュータ…?」
たこるかちゃんと、ルカさんは、2人揃って、首をかしげた。
「この子の頭ん中は、摩訶不思議なの」
ぱみゅちゃんが、ちょっと困ったように笑った。
すると、売り場を眺めていたレイムさんが、大きな声を上げた。
「あ!あそこに“はっちゅーね”がある!」
みながそちらを見ると、棚の上の方に、人形が置かれていた。
「あれ、不思議な人形ですよね。でもね、その不思議も、オカルトとコンピュータ理論で、説明できるんですよ~」
レイムさんは、ほがらかに言った。
たこるかちゃんは、なんとなく納得して、つぶやいた。
「うん。これじゃ、おしゃれまでは、気が回らないかもね…」σ( ̄、 ̄=)
(次回に続く)
作品へのコメント2
ピアプロにログインして作品にコメントをしましょう!
新規登録|ログイン-
ご意見・感想
tamaonionさん、今晩は!
相も変わらず、拝読させていただくのが遅くなりました。すみません…
今回は霊夢さんのオカルト+コンピュータ理論への導入回でしたね。やはり霊夢さんは巫女という職柄なのか、美容関連に少し疎いんでしょうか?
ですがそんな純潔っぽいところが良いで(ry
enarinさんとのやりとりを見ていると、小ネタがこんなに盛り込んであるのに驚きました!自分、全然気づかなかったのが恥ずかしい←
今回もブックマークいただきました!遅くなりましたが、メリクリです!もうすぐ次の年を迎えますよね。寒いですが、よいお年を!2012/12/27 20:23:32 From オレアリア
-
メッセージのお返し
オセロットさん、感想ありがとうございます!
>やはり霊夢さんは巫女という職柄なのか、美容関連に少し疎いんでしょうか?
ですがそんな純潔っぽいところが良いで(ry
そうそう、男性から見るとすっぴんの女性というのは、なぜか魅力があるんですね。
でも女性側の声を読んだり聞いたりすると、キレイになるために努力するのは当然と思っているらしくて。
その辺の意見は、ずっと論議の的みたいですよね(笑)
>小ネタがこんなに盛り込んであるのに驚きました!
ええ、せっかく会話の形をとるので、落語みたいに遊ぼうと思ってやってみました。
>今回もブックマークいただきました!遅くなりましたが、メリクリです!もうすぐ次の年を迎えますよね。寒いですが、よいお年を
有難うございます!また感想を聞かせてください!
寒さが一層厳しくなりました。よいお年を!
2012/12/29 01:34:47
tamaonion
-
ご意見・感想
こんばんは! そして遅くなりましたが、メリークリスマス!
さて、今回はレイムさんの”お洒落”のお勉強なわけですが、確かに『常時巫女』のレイムさんでは、お化粧に無頓着でも仕方ないですよね、巫女さんって、黒髪必須で、派手なお化粧しちゃだめだったはずなので、これも仕事柄だと思います。
今回は特に小ネタが光りましたね~♪ たこるかちゃん、東京すいかツリー、白堰嶺礼夢(はくせきれい・れいむ)(元キャラの名前と引っかけてますね)
それと、ここからはググって調べたんですが、『店名』。残念ながら洋楽の知識が皆無だったので、調べました。
『アディエマス』:海外アーティストさんの名前ですね。○ール・ジェンキンスさんが開発した”アディエマス”語で書かれた曲名でもありますね。
『ハミングス』:これは間違っていたらすいません! アーティスト”ザ・ハミングス”(角○隆浩&上○禎)からかな? 歌詞が素敵なアーティストさんだそうですね。
さて、そんなこんなでオシャレまで行かなかったレイムさんですが、はっちゅーねさんの秘密を、オカルトとCOMPで説明できるとの事なので、楽しみです!
それでは、また!2012/12/25 20:56:40 From enarin
-
メッセージのお返し
enarinさん、感想をありがとうございます! そして、メリー・クリスマス!
>巫女さんって、黒髪必須で、派手なお化粧しちゃだめだったはずなので、これも仕事柄だと思います。
へえ、そうでしたか。派手なお化粧は…。イメージで書いたのですが、たしかに神聖な仕事ですからね。ただ、この話のレイムさんはただ、ゆるキャラなだけかもですね。
>『アディエマス』:海外アーティストさんの名前ですね。○ール・ジェンキンスさんが開発した”アディエマス”語で書かれた曲名でもありますね。
さすが、リサーチ能力がお高いですね。enarinさんの小説も、ネーミングの楽しさ満載なので、負けじと思っています(笑)
…ちなみに、もう少しネタバレをしますね。
このお話で、ルカさんの上司に美里さんという人が出ます。モデルはボカロのMIRIAM。
中の人はミリアム・ストックリーで、この方はenarinさんのご指摘のカール・ジェンキンスの「アディエマス」の歌姫です。
ちゃっかりお店の名前にしていました。
>アーティスト”ザ・ハミングス”(角○隆浩&上○禎)からかな? 歌詞が素敵なアーティストさんだそうですね。
へええ、そんな素敵なグループがあるのですか。聴いてみよう!
こちらは、実在の雑貨メーカーがモデルです。楽しい雑貨を出してる「スーパープランニング」という会社。そのお店とブランド、ヘミングスがモデルなんです。
リサーチ能力が鋭いので、ちょい焦ってドキドキしてしまいましたが、ぜひまた感想を聞かせてくださいネ!
あと、うかつなことは書けないな...(笑)
寒さが急に込んで来ました。健康にはお気を付けてくださいね。
では、また!
2012/12/25 22:06:40
tamaonion
-
玩具屋カイくんの販売日誌(193) リンちゃんキャラの取りっ子に!?
霧雨さんのブースの前で、ルカさんとテトさんは久々に声を交わした。
「元気?ルカちゃんのとこの商品、相変わらず、いい調子ね」
「テトのとこの、テト・ドールも可愛いよね」
仲良く話す2人。
じっさいには、テトさんの方がかなり年配なのだが、タメ口を聞く間柄だ。
玩具屋カイくんの販売日誌(193) リンちゃんキャラの取りっ子に!?
-
玩具屋カイくんの販売日誌(189) リンちゃん攻防戦、開始!
“はっちゅーね”の人形を持った、リンちゃんに、どこかアヤシイおじさんは、話しかけつづけている。
「アナタもかわいいし、人形もカワイイねー。」
リンちゃんはちょっと困って、でも強気に応戦する。
「でも、おじさん。写真ばかり撮ってるけど、私が目的?人形が目的?」
おじさんは、ニコッと笑って答えた。
玩具屋カイくんの販売日誌(189) リンちゃん攻防戦、開始!
-
玩具屋カイくんの販売日誌(194) 新商品で勝負だ!
ブースの前で、コヨミ君と、れおんさんは、にらみあって立っていた。
ザワザワ、と騒ぎ出した男の子たち。
それを見て、テトさんは思わず、コヨミ君に声をかけた。
「ねぇ、どうしたの? もめ事はよくないですよ」
フッと我に返ったように、コヨミ君は彼女の方を見た。
玩具屋カイくんの販売日誌(194) 新商品で勝負だ!
-
玩具屋カイくんの販売日誌(187) 困ったヤツの目的は?
「はーい。コーヒー、入りましたよ」
ルコ坊がカップに入ったコーヒーを、レン君たちに運んできた。
ちょっと不思議な雰囲気の、りりィさんのお店「星を売る店・上海屋」
りりィさんを送ってきたレン君は、美味しそうにそれを飲んだ。
「いつも、美味しいね。ルコちゃんの淹れるのって」
玩具屋カイくんの販売日誌(187) 困ったヤツの目的は?
-
玩具屋カイくんの販売日誌(182) コミックフェアで、ひと騒動
ゆくりさんのお店で、バイトのレン君が、青くなっていた、その頃。
東京・有明にある東京ビッグサイトで、人気のイベント「雑貨&コミック・フェア」が開かれていた。
企業のブースをはじめ、コミックやフィギュアを作る有志や同人の人たちが、それぞれにブースを出展している。
会場のホールの一角に、移動式自動車のカフェ「ドナドナ号」が乗り入れていた。
車内のキッチンでは、たこるかちゃんとツナちゃんが、メニューの料理を作り注文に対応して、切り盛りしている。
玩具屋カイくんの販売日誌(182) コミックフェアで、ひと騒動
-
玩具屋カイくんの販売日誌(180) はっちゅーねの謎を解け!(レイムさんのオカルト理論?・その2)
ヘルシー&美容雑貨のお店、「アディエマス」。
ふらりと遊びに来た2人組、ぱみゅちゃんとレイムさん。
お店に仕事で来ていたルカさんと、たこるかちゃんと、話に花が咲いている。
4人が今、見つめているのは、売り場の棚の上にマスコットとして置かれている、はっちゅーね人形だ。
人の問いかけに答えたり、なんだか不思議な反応をする人形だと、巷でちょっと話題になっている。
玩具屋カイくんの販売日誌(180) はっちゅーねの謎を解け!(レイムさんのオカルト理論?・その2)
-
玩具屋カイくんの販売日誌(192) リンちゃん+“はっちゅーね”の行方は?
霧雨さんのブースに向かって、ルカさんがゆっくりと歩いてきた。
「ルカさん!」
「たこるかちゃん、おつかれサマ」
彼女は、たこるかちゃんに向かって微笑んだ。
「あら、れおんさん。どうしたの?」
玩具屋カイくんの販売日誌(192) リンちゃん+“はっちゅーね”の行方は?
-
玩具屋カイくんの販売日誌(185) 楽しいナチュラルグッズ、スタート!
「雑貨&コミックフェア」の会場は、ますます、お客さんが増えてきた。
テトさんとコヨミ君がいるブースにも、先ほどからたくさん来場者が詰めかけている。
テト・ドールをはじめ、陳列している商品の説明で、2人とも大忙しだ。
ひとしきり、お客の流れがとだえたところで、テトさんはフーッと一息をついた。
「バイヤーさんの名刺、ずいぶん溜まっちゃったね」
玩具屋カイくんの販売日誌(185) 楽しいナチュラルグッズ、スタート!
-
玩具屋カイくんの販売日誌(184) テト・ドール ナチュラル・シリーズ!
「あ、おかえりなさい」
テトさんは、ブースの前で言った。
「ええ、どうも」
コヨミ君は軽く頭を下げて、笑いながら答えた。
「いろいろ、面白いブースが出ていたよ」
玩具屋カイくんの販売日誌(184) テト・ドール ナチュラル・シリーズ!
-
玩具屋カイくんの販売日誌(176) ライブハウスの楽屋で
演奏が、全て終わったライブハウス。ホールの中はまだ、ザワザワとしている。
「楽屋に行ってみましょうか」
りりィさんは、レンくんに言った。
「ええ、そうですね」
出口やロビーに向かう観客たちに、さからうようにして、2人は楽屋の方を目指した。
玩具屋カイくんの販売日誌(176) ライブハウスの楽屋で
雑貨の仕事をしてます。
キャラクター雑貨がらみで、キャラクターも好きです。
音楽も好きですが、好きな曲の初音ミクバージョンを聴いて感心!
ボーカロイドを聴くようになりました。
機会があれば、いろいろ投稿したいと思ってます。
宜しくお願いします。
twitter http://twitter.com/tamaonion