【重音テト】 牙
丸太のような腕を 振り上げる人
困難をねじ伏せるのは いつもその両腕
叡智の書に埋もれ 思考に耽る人
枯れ木のような体 深い色の瞳
誰かの笑顔のため お道化てみせる人
粉をはたいた仮面は 何を隠すのか
研ぎ澄ませ それぞれの武器となる牙を
絶望の嵐の中 唯一の拠り所を
闇の中 手探りでも
磨いた牙を支えにして進め
見果てぬ夢を追い 手を伸ばす人
掴めたモノは夢と呼ばず 次の獲物を探す
溢れる想いの 形容詞を探す人
綴られた足あとは 誰かの指標となる
いつか見たあの景色を 描こうとする人
カンバスの中に揺れる 遠い後ろ姿
研ぎ澄ませ それぞれの武器となる牙を
かけがえのないモノを 守りぬく強さを
立ち塞がる 悪意の壁
一振りで粉々にして 行け 行け
研ぎ澄ませ お前だけの武器となる牙を
月のない夜の道を 照らしだす灯火を
いつか来る 終わりの刻
その瞬間を誇れるだけの牙を
研ぎ澄ませ
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