「VOCALOID HEARTS」~第20話・花粉襲来前線~

投稿日:2012/03/31 11:51:47 | 文字数:5,648文字 | 閲覧数:352 | カテゴリ:小説

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ピアプロの皆さん、お久しぶりです!
ようやく更新できたと思ったら…明日からはもう4月なんですよね。
正直、春休みもあんまりなかったです(笑)

前回の19話で遅れていたメッセージのお返事をさせて頂きました!
内容が今更感全開ですが←
いつも感想を寄せていただいている皆さんには、感謝の気持ちででいっぱいです!
ありがとうございます!

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TEXT
 

モモ「ふ…ふぇくしょいっ!!」


TVキャスター¨…続いて花粉情報です。今月から日本各地で大規模な花粉の飛散が予想されそうです。お出かけの際にはマスクを着用されると良いでしょう。¨


モモ「だ…誰かティッシュ下さ~い!!」


カイト「…うおっ!?何だその鼻水は!?」


いろは「モモさん、ティッシュだにゃ!」


モモ「た、助かりましたぁ……」





まさかこんな所で花粉症にかかるなんてホント最悪です…まだ4月の初めですよ?





¨ピッ¨





ヤモリ¨それでは歌って貰いましょう、またまた今週の音楽チャート総合1位を獲得したグミさんで「Spring Beats」!¨


グミ¨は…ふっ……ふぇくしょい!!¨


ヤモリ¨おやグミさん、もしかして今はやりの花粉症ですか?¨


グミ¨そうなんですよ……あ、また…ふっ……ふわっくしょい!!¨


ヤモリ¨あ~!鼻水垂れてますよ~!¨





カイト「ぷっ…はっはっはっはっ…!」


ルナ「ウフッ…フフフッ……」


モモ「何がおもしろいんですか?」


カイト「だってさ…人気アイドルが生放送中に鼻水垂らして舞台に立ってるんだぞ…はははっ!ww」


ルナ「グミちゃん…ンフフフフッ…www」





これは酷いです…
グミさんも花粉症に悩まされているなんて…


グミさんのように、この街でも四六時中ずっと花粉症に苦しめられている人がいる…こんな事、あってはいけないと思います!


…こうしちゃいられません!





モモ「モモ、チェ~ンジアップ!!」





※この間は某美少女戦士・セーラー○ーンの変身シーン的なイメージを想像して下さい





モモ「花粉達を駆逐する、一房の桃!その名も、フラワー・デストロイヤー・モモ子!」


カイト「え…?」


ルナ「え…?」


レン「えっ…?」


いろは「んにゃ…?」


リン「うわぁ~!すっごぉ~いモモさん!」


モモ「さーて、早速この火炎放射器で花粉を焼き払ってきま……」


ルナ「バカ野郎!!」


モモ「ごふっ!?」





それから数分後……





カイト「…とりあえずこれでいいだろう。後はそれなりの花粉対策をすれば症状も落ち着いてくるだろう。しかし本当にすまなかったモモ。殴りどころが悪かった。」


モモ「うぅ…」


ルナ「もう…鼻水を出さないようにするつもりが鼻血を出してどうするんですの。」


いろは「市販のマスクと薬があれば、少しは緩和できますにゃ。」


ルナ「暫く休んでなさいモモ。私は少し散歩に行ってきますわ。」


カイト「ああ、分かった。」


いろは「行ってらっしゃいですにゃ!」


ルナ「レン君、ちょっと私と一緒に来て欲しいんですの。」


レン「え?僕ですか?」


ルナ「お願いですわ。」


レン「分かりました。」


リン「レン君、早く帰ってきてね!」


レン「う、うん。」





そうして僕はルナさんに連れ出された。この人、いつもと眼差しが違う…何があったんだろう?


…でも察しはつくんだ。昨日MARTの緊急会議があったのは知ってる。


カイトさん達は僕とリンちゃんに「ただの会議だよ」って言ってたけど、そうじゃない。


ルナさんが急に僕と2人っきりになるなんて、絶対何かある。





ルナ「レン君、行きたい所があれば何処へでも連れて行ってあげますわよ?」


レン「どうして僕に聞くんですか?一緒に来てって言ったのはルナさんじゃないですか。」


ルナ「ち…ちょっと聞いてみただけですわ。それなら近くの公園まで行きましょう。」


レン「公園ですか?」


ルナ「そう、公園ですわ。」





普段の会話なら、僕は何も疑わずに素直に行きたい所を言ったかもしれない。でも敢えて強気に突っかかってみた。
ルナさんがいつもと違うのが気になったから。何かあるに違いない。


ルナさんはてくてくと歩いていく。僕はそれに小走り気味に追いかけていく。


そうやって何分か経って大きな公園が見えてきた。あちらこちらで子供連れのお母さんがいた。
そこでルナさんは立ち止まった。





ルナ「…ここなら、良いですわね。」


レン「どうしたんですか?」


ルナ「何でもありませんわ。さあここで少し休みましょう。」


レン「はい。」





まだ歩き始めて20分も経っていない公園で休むなんて…僕は全然疲れてないのに、ルナさんは一体どうしたんだろう?


するとルナさんは周囲にあまり人のいないベンチにゆっくりと腰掛けた。


僕はその横に座った。





ルナ「レン君、すみませんわね。ここまで急に連れ出してしまって。」


レン「いや、全然いいんですよ。ただ…」


ルナ「ただ?」


レン「ルナさんの様子、いつもと違ったから…何があったんだろうってずっと思ってたんです。昨日の緊急会議が終わってからずっと……」


ルナ「…やっぱり、知っていたんですのね。」


レン「?」


ルナ「…あのですわねレン君。ここにキミを連れてきたのは、私からどうしても言いたい事があったからですの。」


レン「言いたい、事…?」


ルナ「……聞いてくれる?」


レン「…はい。」





ルナさんは深刻な、普段感じられない¨ルナさんの素顔¨とも言えるような表情になった。


いつもと違うルナさんから一体どんな言葉が発せられられるんだろうと、そう思うと何だか少し不安になった。


そしてルナさんはゆっくりと、口を開いた。





ルナ「…レン君、突然だけどキミに知っておいて欲しい事があるの。」


レン「えっ…?」


ルナ「私達MARTは6月6日に…理事会へ決起を起こすの。」


レン「ど、どういう……」





僕は息を飲んだ。
最初がの一言が唐突過ぎて、一瞬ワケが分からなかった。


頭の中を一瞬整理した………ルナさんもいつの間にかお嬢様口調じゃなくなっていた。





レン「理事会に決起するん…ですか…?」


ルナ「そう。でもこんな事、いきなり言っても理解してくれだなんて無理だと思う。だけど…」


レン「…いや。」


ルナ「え…?」


レン「カイトさんは、いつか理事会に反旗を翻す。…心のどこかでそう思ってました。」


ルナ「レン君…?」


レン「昨日の緊急会議も、MARTのみんなで北海道に来てるのも、その決起について話し合う為なんですよね?」


ルナ「……そうだよ。」


レン「…なら教えて下さい。どうして僕にその事を打ち明けたのか。それが知りたいです。」


ルナ「分かったわ。だけどレン君…もし聞くのが嫌になったらいつでも言って。」


レン「どうしてですか…?」


ルナ「私はレン君を、MARTの立派なメンバーの1人としてこの話を切り出したわ。でもレン君にはとても酷になるかもしれない話をしなければならないから…」


レン「そうですか……でも僕は大丈夫です。どうか話して下さい。」


ルナ「…分かったわ。」





そうは言ったけど「酷になるかもしれない話」って何だろう…
この先を知るのが、怖くなった…





ルナ「カイト総長は、この決起で……死ぬつもりでいるの。」


レン「…えっ!?」


ルナ「1ヶ月前、グミちゃんがMARTに遊びにきた時、リンちゃんとレン君が寝てる間にMARTの緊急会議を開いたの。」


レン「…はい。」


ルナ「その時に総長は、初めて私達に理事会への決起の話をしたの。私達にとって最大の敵と戦う、だから総長は今回は命を投げ出す事になると確信している…」


レン「そんな…!」


ルナ「それで決起にはレン君とリンちゃんは加えなかった。当然こんな危険な戦いに巻き込むわけにはいかないと思ったのもあった…でもカイト総長はこう言ったの。」


レン「なんて言ったんですか…?」





ルナ「¨もしもの時は、鏡音の2人にMARTを託したい。俺達がいなくなったとしても、2人ならMART…そしてボーカロイド達の思いを必ず引き継いでくれるだろう。だからこの決起には加えない。¨って。」





レン「カイトさん…」


ルナ「私もカイト総長と同じ気持ちなの。鏡音の2人なら、みんなが築き上げてきたMARTを託せるって。」


レン「そんな…僕とリンちゃんにMARTを任せるなんて…!」


ルナ「ごめんなさい…やっぱり荷が重すぎる話だったね。」





僕はさっきからずっと、衝撃の連続を受けている。


MARTが理事会へ……カイトさんは俺達にMARTを……そしてカイトさんは死ぬつもりでいる………


ここでふと思った。
カイトさんの後を継ぐとしたら間違いなく副総長のルナさん、その次はメイコさんやモモさんがいる。自分やリンちゃんはまだまだ後のはずだ。


…僕はまさかと思った。





レン「…ルナさん、どうしても聞きたい事があります。」


ルナ「何?」


レン「ルナさんも、カイトさんと同じ気持ちを…?」


ルナ「!」


レン「そうなんですよね…?」


ルナ「…うん。」


レン「どうして………」


ルナ「…私はね、トリプルエーにいた頃もそうだったんだけど、自分の主って思う人には命を捧げる覚悟をしているの。カイト総長は私の主であるし、恩人でもある。その人が敵と戦って砕けようとしているのなら、私も運命を共にする。そう考えているの。」


レン「そんな……」


ルナ「許してねレン君……私だけじゃなく他の2人、モモやメイコさんにしても同じ思いを持っている。」


レン「………………」



ルナ「…こんな事を言ってから何だけど、私達はリンちゃんとレン君をまだ2人っきりにはしたくないよ。でも相手が相手だから、MARTのみんなは¨覚悟¨している。」


レン「………………」





僕は押し黙るようになってしまった。
何だか寂しくなってきた。MARTのみんながいなくなってしまうかもしれないなんて。


僕とリンちゃんに任せられたMARTという組織。でもカイトさんも、ルナさんも、モモさんも、メイコさんもいない。


そんなの嫌だよ。
メンバー全員が揃わないMARTは、MARTじゃない。





ルナ「あくまで¨もしもの時¨って考えて欲しいの。MARTのメンバーが全滅した時に…」


レン「…そんな事、言わないで下さい!」





僕はついルナさんに大声で言ってしまった。死ぬつもりとか、全滅した時とか、もうそんな事は言って欲しくなかった。


カイトさん達はこれまで数々の危険を乗り越えてきた。MARTを創立してからも危なかった事はたくさんあった。
だけどその度に立ち向かって乗り越えてきた。


そんな人達でも、確かに理事会への決起は本当に命を懸ける戦いになると思う。だけど…だけど……





レン「うっ…ううっ…」


ルナ「どうしたのレン君…?」


レン「お願いです…僕達を置いていかないで下さい……僕はいつまでも今のMARTのままでいて欲しいんです…もう誰もいなくなって欲しくないんです!!」


ルナ「レン君………」





僕は涙が止まらなかった。
泣いちゃいけない。ルナさんから僕はMARTの立派なメンバーだって言って貰ったんだから。
でも止まらない、涙が……





ルナ「分かったレン君、約束する。」


レン「えっ…?」


ルナ「みんな必ず生きて帰ってくる。もう死ぬなんて言ったりしない。カイト総長や他のみんなにも約束させる。」


レン「本当ですか…?」


ルナ「私達が悪かったわ。だからもう泣いたりしちゃダメだよ。レン君は強い男の子なんだから。」


レン「はい…」


ルナ「じゃあね、私からもレン君に約束があるの。」


レン「僕に約束、ですか…?」


ルナ「そう。私からの大事な約束よ。レン君なら必ず守ってくれるって信じてるよ。」





ルナさんは僕の耳元でそっとささやいた。





ルナ「リンちゃんの傍で、いつまでも支えになってあげてね。」





僕が…リンちゃんの支えに?
その内容にちょっと驚いたけど、僕はルナさんにすぐ返答した。





レン「…はい、必ず!」


ルナ「ありがとうレン君…」





ルナさんはとても優しい笑顔で僕を見ていた。
まるでミクお姉ちゃんのような優しい顔で。


…ミクお姉ちゃん。


ルナさんとミクお姉ちゃんが、また重なってしまった。
どうしてなんだろう…?


その度に、僕は心が安らぐと同時に悲しくなる。これが自分にとって、一番辛い事なんだ…





ルナ「さあ、帰りましょうレン君。」


レン「はい。」





ルナさんのあんな姿を見たのは初めてだった。
…いや、そもそもルナさんと1対1でこんな真剣に話したのも初めてかな?


あれが素のルナさん、だったのだろうか…?
何だか、そう感じる。


…でももう少しで、カイトさん達は決起を起こす。
それは誰にも止められない。そして僕とリンちゃんは、後のMARTを任された。


…僕は、このまま見届けるだけで良いんだろうか?





そんなの嫌だって、心の何処かでそう言っているような気がする。
自分はとても非力だって事は、よく分かっているはずのにね……





ふと僕は、ルナさんが初めてMARTにやってきた時の頃を思い出した。


あの時のMARTは、敵だった元トリプルエーのルナさんを仲間に入れる事に反発していた。


特に、メイコさんは……









 初めての方は初めまして、オレアリアと言います! 最近、さりげなく名前変えました(笑)
 様々なクリエイターさんの創作作品を見たい思いでピアプロにやって来ました。そのピアプロのユーザー様のおかげで、底辺の作家ながら今日まで創作活動を続けられています。

 現在はシリーズものを中心に、番外編も交えながら小説を書いています。イラストは自身の画力不足で、とてもうpできません…でも、ごくたまに晒すかも? そんなワケで、ここでは身内や友人のイラストを投稿させて頂いています。更新の方は自身の都合上で、なかなか思うようにできていませんが、時間の合間を縫いながら少しずつ書いています。
 なお、7月下旬から「VOCALOID HEARTS」シリーズ多数が注目の作品入りしています。こんな駄作が…ありがとうございます!

 軽い挨拶と紹介になりましたが、皆さんよろしくお願いします! 余談ですが、カラオケでの十八番はいろは唄とかだったり←

 メッセージ等は必ずお返しします…とか言っときながら返信おせーよ!
 お友達やフォローも大歓迎です!(フォローして下さる時は、メッセージで報告して頂けると、フォロー返しがしやすくて嬉しいです)

 プロフ画像の重音テトは、リア友のwestさんが書き下ろしてくださいました! 絵のイメージは「VOCALOID HEARTS」作中に登場する査察部隊・トリプルエーのテトからです。
 
 2014年も、よろしくお願いします!

・ツイッター
http://twitter.com/ocelot0207
・ユーザーID
ocelot0207

※現在、7話~21話までのボカロハーツの文章とストーリーを修正しています。

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作品へのコメント2

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    ご意見・感想

    オセロットさん今晩は!お久しぶりですね、いつも楽しく読まさせてもらってます!

    今回は花粉症で大変なMARTでしたけど、グミが大変で次はモモさんで一波乱ありでw
    そこでの某美少女戦隊の変身シーン吹きましたww
    モモさん、花粉が嫌だからって火炎放射器はやりすぎですよ…?

    そしてルナさんとレンく君でとっても真剣なシーン。シリアスな感じで良かったです!
    いよいよMARTの戦いが始まるような、そんな感じがしてきましたね。

    番外編だったらリツさんが出る…だと?
    次の21話と番外編の更新も楽しみです!オセロットさん、頑張って下さい!

    2012/03/31 19:47:12 From  ミル

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    メッセージのお返し

    ミルさん、いつもメッセージとブックマークありがとうございます!
    何と嬉しいお言葉…更新の励みになっています!

    もう毎度一波乱ありのMARTです(良い意味でも悪い意味でも)←
    モモさんなら某美少女戦士の仲間入り…できるはず!
    でも火炎放射器はちょっと過激すぎ…ますよねw

    ルナレンのシーンはシリアスになっているでしょうか…?この辺はなかなか書くのに悩みました。
    でも書きすぎて回想シーンをカットというハメに←

    番外編は構想だけで全然中身ができていなかったりw
    今のところは敵視点・リッちゃんを活躍させたいなぁと考えてます。
    21話の更新も引き続き頑張りたいと思います!

    2012/04/03 23:05:53 オレアリア

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    ご意見・感想

    今晩は! お久です~♪

    さて、今回は、前半は、花粉症で大変なグミさんと、キャラ爆発のモモさんのギャグ、後半はうってかわってシリアスシナリオ進行でしたね。

    モモさん、凄いですね。もうキャラが立って立って! それと”ヤモリ”さんがツボでした。黒いサングラスが目立って、淡々と喋るのでしょうか。

    後半は、凄いシリアスで、これからが楽しみな進行でしたね。

    ではでは~♪

    P.S:いやー私も、もう数ヶ月空けてしまいました。その間、ロム専となってしまってました。そろそろ書こうかな。すんませんです~

    2012/03/31 17:26:44 From  enarin

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    メッセージのお返し

    enarinさん、今回も拝読して下さって本当にありがとうございます!
    いやぁ、最後の更新から何ヶ月も経ってもう4月か、って感じで驚いてます…!

    最近モモのキャラがもう立ちまくってます!w
    しかし流石に今回は調子に乗ってしまったので、カイト兄さんによる鉄拳制裁を←
    何気に森音ヤモリさんも登場してますが、サングラス掛けて淡々と喋る感じは最早タモ(ry

    後半はルナとレンのシリアス…にしてみたつもりですが、ここが構想でかなり悩みました。
    本当ならこの後に、ルナがMARTにやってきた頃の回想シーンを入れるつもりだったんですが、文字数制限で泣く泣くカットに…

    こちらもディアフレの続きが早く読みたいです!しかしenarinさんのロムいじりもあるみたいですね。更新いつでも待ってますね!

    2012/04/03 22:47:42 オレアリア

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