クリスマス開催のお知らせ【カイマスXmasSS】

投稿日:2010/12/22 15:38:32 | 文字数:2,973文字 | 閲覧数:506 | カテゴリ:小説 | 全2バージョン

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SSログまとめ、カイマスXmasネタ。12月の拍手御礼としてブログの拍手に入れてた、クリスマスSSです。
あんまり影響は無い気もしますが、一応『KAosの楽園』設定。

今回は「クリスマスネタ」が最優先だったので、いつもほど『小ネタ』って感じではないかも。
拍手に置く為にひとつひとつを短く切ってますが、ほぼ続いちゃってますしね;

ここまでの5本は『準備編』で、「前のバージョン」で『当日編』に続きます。

*****
ブログで進捗報告してます。各話やキャラ設定なんかについても語り散らしてます
『kaitoful-bubble』→ http://kaitoful-bubble.blog.so-net.ne.jp/

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TEXT
 

1.

 今日はマスターとふたり、いつものショッピングモールにやってきた。どの店もすっかりクリスマスナイズされて、目に賑やかだ。
「もうクリスマスシーズンなんですね。マスターのお勤め先は、また何かするんですか」
「今まさに館長が張り切りまくってる……のを、ほどほどに、って皆で抑えてるとこ」
 たはー、とマスターは困った顔で苦笑する。……何しようとしたんだ館長さん。
「まぁでも、飾り付けとかは私も楽しかったりするんだけどね。って訳でカイト、ツリー買おうと思うんだけど、どれがいい? スタンダードな緑も良いけど、白いのもホワイトクリスマスな感じで綺麗だし、こっちの黒いのもシックで素敵だよね。迷うなぁ……サイズもどうしよう」
「そんなに色々あるんですね。あれ、でもお家には無いんですか?」
 様々なツリーが並んだコーナーの前で目移りしているマスターに、ふと疑問に思って訊いてみる。ハロウィンの時も色々飾ってたし、マスターはこういうのが好きなんだと思ってたけど……去年までのとか、無いのかな。
 俺の問いにマスターはちょっと口篭り、取り繕うように手元のツリーに視線を移して言った。
「実家では飾ってたけど、一人暮らしじゃ気が乗らなくてね。卓上サイズの小さい飾りくらいは置いてたけど」
 そうして微かに頬を染め、照れ臭そうに小さく笑う。――マスター、それって、
「俺がいるから――俺と一緒だから、今年は用意してくれる、って事、ですか……?」
 かぁっと耳まで熱くなる。言葉にして確かめると幸福感がくっきりと浮き上がり、手触りさえわかる気がした。


 * * * * *


2.

 ツリーを選び、オーナメントもあれこれ買い込んで、モール内のアイス屋さんで一休み。外でアイスを食べる事ってあんまり無いから、新鮮だ。それに こうして並んでアイスを食べてると、……その、凄く『デート』っぽくないですか? あぁ、頬が溶け落ちそう。
 いけないいけない、にまにました顔なんてマスターに見せられない。キリッとしてなくちゃ!
「カイト、」
「ぅぁはいっ! 何でしょうマスター!」
「……どしたのビクッとして」
 だらしなく緩んでしまう顔を引き締めようとしているところへ急に声をかけられて、変に勢い込んだ返事をしてしまった。うぅ、恥ずかしい。
 マスターは吃驚したようだったけど、ふっと笑って流してくれた。
「クリスマス、何か欲しい物とかある?」
「え、……欲しい物、ですか?」
 クリスマスプレゼントに、って事だよね。思うと嬉しくて、またにやけてしまいそうになる。マスター、ほんとに優しいなぁ。
 それだけで充分過ぎるくらい幸せで、俺は首を横に振る。
「毎日アイスもご飯も貰ってて、いっぱい歌わせてもらって一緒に居てもらって。それにセーターとかマフラーとか手袋も作ってもらったし、もう貰いすぎですよ、俺」
 嬉しい気持ちが滲み出て、笑みが浮かぶのを止められない。目を見開くマスターに、心のままに笑いかけた。


 * * * * *


3.

 手を繋いで、マスターと歩く。ついつい足取りが弾みそうになって、抑えるのが大変だ。嬉しいんだから良い気もするけど、やっぱり傍から見たらカッコ悪いと思うし。マスターの隣にいるのにカッコ悪いなんて絶対嫌だから、ぐっと我慢だ。
「カイト」
「はい、マスター」
「考えてみたけど、カイトのは『貰いすぎ』って言わないと思うの。だからやっぱり、欲しい物ない?」
 マスターは真顔で俺を見上げる。何だか口数が少ないと思ったら、ずっとそれを考えてくれてたんですか?
 俺が吃驚しているうちに、マスターの唇が弧を描く。悪戯な光を瞳に宿して、にっと笑ってマスターは続けた。
「良い子が貰えるのがクリスマスプレゼントなんだから、カイトには貰ってもらわなくちゃ。何かない?」
「――っ」
 愛しさが噴き上げて、抱き締めたくて堪らない。けど、外ではベタベタしちゃ駄目って言われてるから、我慢しなくちゃ。……あぁ。
「『物』じゃ、ないですけど。早く帰りたいです、マスター」
「え?」
「だって外で抱き付いたりしたら駄目なんですよね? 早く帰って、マスターをぎゅーっとして、いっぱいくっついてたいです」
「……っ」
 繋いだままのマスターの手が、熱くなった気がする。それプレゼントじゃないし、と呟くマスターの顔は、林檎のように色付いていた。


 * * * * *


4.

 家に帰って、暖房を点けて。早速ツリーを箱から出そうとするマスターに、背中から抱き付いた。
「わ。カイト、」
「だって外では駄目って言うから、頑張って我慢したんですよ。もうお家だから良いでしょう、マスター?」
 ぎゅーっとして頬を摺り寄せると、マスターの甘い香りが鼻腔をくすぐる。あったかくて柔らかくて、しあわせだ。
「もう……ツリー、飾れないよ」
「クリスマスはまだ先でしょう? 後でいいじゃないですか。それとも、」
 言葉を切って、マスターの顔を覗き込む。吸い込まれそうな宙色の瞳に視線を合わせて。
「俺より、ツリーの方が優先……です、か? マスター……」
 あれ……何だろう、軽口のつもりだったのに、言った先から不安が湧いた。くっついてたいのは僕の我侭で、マスターの邪魔して、……邪魔、って、思われちゃう……?
 みるみる胸を埋め尽くす黒い気持ちに、鼻の奥がツンとする。怖じけて力が抜けた腕の中、マスターはぐるりと向きを変え、僕に向き合って目を丸くして、
――ふわりと微笑んで、口付けてくれた。
「そんな顔しないで、カイト。カイトが一緒に楽しめないなら、ツリーなんかいらないよ」
 マスターは目を細めて、俺の背に腕を回してくれる。胸に寄せられた愛しい熱に、馬鹿げた不安は影も無く消え去った。


 * * * * *


5.

「そういえば、マスター。欲しい物、ひとつありました」
 ツリーもオーナメントも綺麗に飾った部屋でそう言ったのは、朝食の席での事だった。本当に『貰いすぎ』だと思うんだけど、マスターが「何か考えてみて」ってお願いしてくれたから。
「ほんと? 良かった、何々?」
 マスターは嬉しそうに破顔して、続きを促す。『良かった』、って……本当にこのひとは。
「ホームベーカリー、買おうかなって思ってたんです。マスター、朝はパンのひとだから」
 あたたかく胸を震わせつつ言えば、マスターはぱちりと瞬きをして、手元のパンと俺の顔を交互に見つめた。
「えぇと、カイト。それって『カイトへのプレゼント』じゃない気がする。それじゃあ結局、私が貰うようなものだよ?」
「そんな事無いですよ、買おうって思ってる物なんですから」
 焼きたてふわふわのパンを出せたら、マスターはきっと大喜びしてくれるでしょう? それに貴女の口に入るものは、可能な限り俺に作らせてほしいし――なんて、口には出さないけれど。
 満面に笑みを浮かべてみせると、マスターは再び瞬いて――じわり、染み入るように微笑んでくれた。
「ありがとう、カイト」
 その微笑みが至高のプレゼントです、マスター。
 俺も何か、マスターに贈りたいな。何がいいかな……こっそり用意して、吃驚してもらおう。

【お知らせ】テキスト投稿が非常に使い辛いため、こちらでは歌詞や音源のUPとコラボ関係のみに縮小、以後の小説投稿はすぴばる&ピクシブへ移行します。

■小説メイン時々歌詞な字書き……だった筈が、動画編集やボカロ調声、作曲にまで手を出してます。どうしてこうなった。

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