僕らまた桜に見惚れては
いつか聴いた歌さえ忘れゆく

春の雨に攫われた君は
裸足のまま静寂に駆け込んだ

風に揺らめく長い髪
淡く煌めく桃の色

指に絡める幼い嘘
僕は夢を見てた

僕はまた桜に見惚れては
君を思い出した

春の雨に攫われた恋は
いつものように残酷だ

狭い月明かりの中で独り
無理矢理に物語並べては

ただ綺麗なだけの約束を
馬鹿にしながらも抱いてしまうの

せめていつかは沈んでしまおうか
終わらない夢を見ながら少し

散ったものは戻らないと
君は言った

枯れそうな影を踏み

空を埋め尽くす無数の花弁
君の姿さえ掻き消してしまうようで

涙がひらり零れる朝の隙間
来ない春を春を今も

ずっと待って待って

柔らかな光に照らされる
僕の胸は弱く息した

まだ僕の手は寒さを拒む
ぬるい風が痛い

空を飲み込んだ無数の悲しみ
君の背中すらもう見えず遠くの果て

泣いたら、未来ぼやける夜の淵に
寒い春と春と共に

桜、舞って舞って

僕らまた桜に見惚れては
いつか聴いた歌を想い出す

春の雨に攫われた君は
裸足の裏に儚さ残す

僕はまた桜に見惚れては
桃色の笑顔を想い出す

春の雨に攫われた恋は
残酷に季節を巡らせる

夢に散る花弁、抱き締めた


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

桜色の雨

イロドリ。様の楽曲(http://piapro.jp/t/aDQo)に詞をつけ、応募させて頂きました。

閲覧数:310

投稿日:2014/02/16 03:31:34

文字数:539文字

カテゴリ:歌詞

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