緑閃 拾捌

投稿日:2010/06/04 22:11:14 | 文字数:1,886文字 | 閲覧数:73 | カテゴリ:小説

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あー・・・
久しぶりですね。
乱文サーセンww

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TEXT
 

 ミクのスピーカーにざわめきが起こった。

ヘッドフォンの奥からメイコのが聞こえた。
「ちょっと、どういうこと?じゃあ・・・私たちがこの原因だっていうの?」

「・・・そうです。ですが、厳密に言うと、違います。」
 ミクは、少し間をおいていった。
「詳しくは、NOISの事件を起こしたのは、私自身のプログラムです。」

「え・・・」

「私は、プログラムをネット上に流してしまいました・・・。特殊能力である、『神速』をインストールした際に、"陰極"のロックが緩んでしまった。そのままサーバーにアクセスしたら・・・・・・問題なのはその後。」

「・・・その後?」
「そう。そのデータを受け取ったのは・・・。スーパーコンピューターです。もう使われていなかった・・・」

「え・・・?スーパーコンピュータ?」

「はい。マスターが殺された時そこには・・・。」

 ミクが口をつぐむ。
「そこには・・・テトさんが居ました。私は・・・何が起きたか分からなかった・・・。」

 カイトがスピーカーの奥から叫ぶ。
「待て!テトは俺が助けたんだ!そんなところにいるはずは無い!」
「いいえ。」

 ミクが冷たく言い放つ。
「その後私はテトさんの電源を切りました。その後に、プログラムが書き換えられていたのでしょう。それをカイ兄が見つけたんだ。」

 スピーカーの奥からは、最早何も聞えなかった。
 ミクは標準を一人に当てた。
「そうでしょう?テトさん?」

 少し間が開いて、か細い声が響いた。
「・・・はい。そうです。あの時、NOISに思考の半分を支配されていた私は、ミクさんのマスタを・・・。殺してしまった様なのです。」

 ミクはそれを訊いてから、落ち着いた声で言った。
「皆さんは知っていますか?企画されて、作られたが、世に知られる事の無かった2人のVOCALOIDを。」

 ミクは静かに目を閉じて息を吸った。
「その一人は、重音テト。そう、そこにいる、テトさんです。もう一人は・・・」
「欲音ルコ。」
 テトが割り込んだ。
「ミクさんが私の電源を切った後、予備電力で僅かに機能していた私は、ルコがミクさんの電源を落とすのが見えました。」

 ミクは、少しの間、言葉を切り、また話し出した
「そう。あの時、私の電源は落とされた。そして、目覚めたら・・・。暗い場所に居たんです。」

 重い空気が立ち込める。ミクはそれを全身で感じていた。
「何処なのかは、想像は出来るでしょ?」

 静寂の中、リンがか細い声をあげる。
「スーパーコンピュータがある場所?」

 そう、とミクは小さく返事をした。
「ちょっと待って、ミク姉。」

 レンが割りこんでくる。
「そいつは、何のためにミク姉を連れていったんだ?壊したいなら、その場でも出来ただろうし。」
 レンの声は強く響いた。
「あいつは、声が欲しかったんです。美しい声を。あいつは言っていました。『声が欲しい。皆から認められる声を。』って。そして私から、"陰極"のほうの声を奪っていきました。」

 ミクの声には、どこか悲しみが混じっていた。

「その、スーパーコンピュータの名は、"THE END"。災害用に作られ、そのまま人々から忘れ去られてしまった、孤独な機械です。」

 再び沈黙が流れる。
「目を覚ましたとき、私は、繋がれていたコードを引きちぎり、その場から逃げました。そして、逃げるときに偶然見つけたのが、あの黒い剣です。」

 ミクは続ける。
「私は、それを武器として持ち、その場から神速で逃げ切りました。そして、NOISの包囲を潜り抜けて、最後に着いたのが・・」
「ここって訳ね。」
 ルカが言う。

「リンが最初にあなたを見つけた時は、息が止まりそうだったわ。連れ去られ、破壊されたと思っていた"初音ミク"が目の前にいたんだもの。」

「そーそー!ホンットに驚いたよ!!ヒトの形をしたのが倒れてたんだから!!」
 リンも口を挟む。
「あれ?でもミク姉?その剣の能力はいつ知ったの?」
「ああ。それは、ここに来る途中です。ルコが襲ってきたので、必死で切りつけたんです。そうしたら、急に我に返ったようになって。」
 ミクは、言い終わると、息を吸い込んだ。
「これが、話したかった事の全てです。他に知りたい事などあったら、私の部屋に来てください。・・・では、回線を切ります。」
 
 ――プツッ

 小さい音がして、周りの音が完全に無くなる。
 静まり返った空間。
 途端、耳を劈くようなサイレンの音が、響き渡った。

時間を浪費してなにかをつくります。

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