KAITOの種21(亜種注意)
投稿日:2009/06/27 10:15:37 | 文字数:2,089文字 | 閲覧数:491 | カテゴリ:小説
二人のマスター第三弾。これからよろしく。
どこらへんにそんな要素あったかって?雰囲気だよ雰囲気!
ちなみにこれでマスターシリーズ終了です。
美鈴に始まり美鈴に終わりましたw
人数多くて手におえてない自分……。
互助会でたよー。みんな入ってね。
入りたい人は勝手に入っていいよー。
種KAITO情報満載だよ!多分!!
本家様入らないかなー?←
http://piapro.jp/content/?id=aa6z5yee9omge6m2&piapro=f87dbd4232bb0160e0ecdc6345bbf786&guid=on
6月28日 4:34
えええええええwww
面白そうだけど…っ、面白そうだけど!
絶対難しいですって!!
元の話しを誰かが考えてー、そっから個別につじつまの合う様にキャラの裏設定作ってー、んでつじつまの合うように動かしてー…。
やってみたいけどー……うーむ………。
玄関に入ると、大きく、コウの声が響いているのがわかった。
…五月蝿い。
美鈴を置いてすたすたとリビングへ向かう。
帰ってきた事に気がついたらしいコウが一層騒ぐ。
五月蝿いぞコウ。
「み!」
精一杯に伸ばしてくる手は、はたしてどういう意味なのか。
黒ゴマKAITOがお帰りなさいですと頭を下げてきた。
同時にリビングに入ってきた美鈴が明るくただいまーと言った。
机の上で跳ねているコウを放置してとりあえず買ってきたものを片付ける。
アイスはその後だな。
あ、そういえば。
美鈴、スプーン使うか?
「あ~っと…じゃあお借りします」
食器棚からスプーンを二つ取り出し、美鈴に渡す。
お礼を言いながらアイスの蓋を開けるのを見届け片付けに戻ると、後ろから二人の会話が聞こえてきた。
「何ですかそれ?」
「白玉入り宇治抹茶アイス」
「…俺の分のアイスは?」
「ちょっと待って」
作業をしているので姿は見えない。
冷凍庫の中にアイスを詰めながら耳を傾ける。
「美味しいですか?」
「……………ゴマ、あげる」
「え!?それってよーするに美味しくなかったってことですか!?」
「私もう一個の抹茶食べるからこれゴマのね」
「いつもいつも興味本位で買って俺に押し付けるの止めて下さいよっ」
「だって気になるじゃん」
「じゃあ最後まで食べましょうよ!アイスが可哀相です」
「だからゴマにあげてんじゃん。美味しくないって思いながら食べたり、残したりしたら可哀相だし失礼だもんね」
「当然です!」
「じゃあいいじゃん。ほら早く食べないと溶けるよ」
「あ、はい」
…流石だな。
途中で論点がズレた事に黒ゴマKAITOは気付いていないようだ。
問題はアイスを食べる時の心ではなく、食べれないものに手を出すなと言うことだと思う。
黒ゴマKAITOはそれに文句を言っていたはずなのに、美鈴の発言に騙され、忘れてしまっている。
「みーっ」
コウの声。
姿は見えないのに表情が浮かぶ程不平がこもった声。
恐らく内容はアイスの要求だろう。
確かチョコミント…いやまて。
美鈴と黒ゴマKAITOはコウがアイスを食べると人格が変わる事を知らない。
ここは無難なアイスにしておくべきだろうか。
チョコミントが初対面だと悪い印象が付きそうだし。
この間チョコミント食べさせた時は大変だったからな…。
よし。
なるべくまともなやつにしよう。
モカと公平にするためにミルク以外のアイスを一つ取り、スプーンを二つ手にリビングに戻る。
コウよりも先に、驚いたような表情の美鈴と黒ゴマKAITOの姿が見えた。
視線の先には、緑色の生き物が跳ねていた。
……モカ、説明を頼む。
「…………抹茶アイス……」
食べたのか。
モカが肯定の意味で首を振った。
コウの事を説明するのに時間はかからなかった。
しかし疲れた。
どう言えば伝わるのか、とても悩んだ。
「…コウ君は面白いねー」
「……そうでしょうか?」
抹茶色に染まったコウは元気に跳ね回るわりには、やけに丁寧で落ち着いた口調だった。
この間カフェモカアイスを食べた時も思ったが、なんとも違和感を感じる。
「氷から育ったってだけでも珍しいのに」
これは互助会には内緒かなー、と美鈴は結んだ。
…互助会?
「KAITOの種互助会です。種KAITOマスターによって構成されてて、まだ謎が多い種KAITOについて、情報交換するんです。わからないこととか、他のマスターさんに聞いたり出来て結構色んな種KAITOマスターが入ってるんですよ」
そんなものがあるのか。
抹茶色のコウを捕まえて、手に持っていたスプーンを渡しながら聞く。
モカにも渡してアイスを開けてやると二人でつっつき始めた。
固いらしく苦戦しているが、いつもの事なのでほうっておく。
美鈴が笑う。
「コウ君もモカ君もまだ小さいから、今入るのはオススメ出来ないですけど。たまにお茶会みたいなのがあるんで、たらい回しにされちゃいますから」
口調から察するに、黒ゴマKAITOもたらい回しを経験しているようだ。
本人は困ったように笑って、ため息をついた。
大変だったみたいだな…。
「それはもう…マスター助けてくれなかったですし」
「あれは無理だって。こっちも会話でいっぱいいっぱいだったし」
「……お二人のお話し、お聞かせ願いたいです」
突然会話に入ってきたのは、スプーンを大事そうに抱えるコウ。
いつの時代の話し方だ。
モカもアイスを食べながら頷く。
おまえら…。散々遊んでもらって、まだ頼むのか。
「あ、大丈夫ですよ。こっちも楽しんでますから。んー、じゃあ昔話しでも」
「マスター、内容選んで下さいよ!?」
焦る黒ゴマKAITOに美鈴は意地悪そうな笑みを向けた。
モカとコウが机の上に座り込む。
…残っているアイスは冷凍庫に入れといてやるか。
ついでにお茶をいれよう。
色々話してくれるようだし。
アイスを手に冷凍庫に向かう。
後ろから美鈴の声がした。
「むかーし昔、ある所に……」
作品へのコメント4
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ご意見・感想
エメル様
抹茶氷菓イトは謎なキャラしてましたねー。自分も書いていてわかりにくかったですw
美鈴はさらりと人を騙しますww
主にゴマイトが被害者です。やっぱり単純で騙しやすいみたいです。
五人って久しぶりに書きました。
中途半端な人数だなぁとつくづく思いますw
閲覧&コメントありがとうございました!2009/07/15 00:00:54 From 霜降り五葉
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ご意見・感想
こんばんわ~です!
やっと読み始めました(遅すぎ
抹茶コウくんの古びた言い方が笑えました。はしゃいでるのに口調は大人しいとはwww
美鈴さんはあいかわらず黒いですね。ゴマイトくんが単純なだけかもしれないけど。
確かに今回は賑やかですね。5人・・・・・・・・うちじゃデフォだw
今書いてるのは8人・・・死ねます。
続きは明日読みますね~ではでは2009/07/14 21:35:12 From エメル
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ご意見・感想
ちはれ様
わー!ちはれ様っ!こんば……おはようございます!!
お元気でしょうかー?
氷菓イトはお腹減ってたみたいですねー。
確かに、アイスの話しばかりしてそうです。
ちはれ様も互助会どうぞですー。
ネットで検索すれば多分出てきますよwww
大きな種KAITOも師匠さん駄目ですかねー?
コラボ!今度ちはれ様をナンパするつもりですので、是非暇な時期を教えて下さいv
閲覧&コメントありがとうございました!2009/06/28 04:28:51 From 霜降り五葉
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ご意見・感想
やっと追い付いたよこんにちは! お久しぶりすぎて何から言えばいいのかわからないちはれです(汗
コウ君よっぽどアイスを待ち構えてたんでしょうねえw
実は留守中アイスの話ばっかりしてたんじゃないでしょうか、種KAITOだけに。
互助会登場しましたねー。これは種KAITOコラボフラグですか?ww
双ダイトがたらい回しされまくる中、うちの師匠はいろんなサイズの種KAITOにひくって固まってそうです。2009/06/27 14:08:01 From ちはれ(花見酒P)
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KAITOの種12(亜種注意)
モカとコウを連れて散歩してると、声をかけられた。
黒い…KAITOに。
「あの…ここどこですか?」
……どこ、と言われても…。
涙目になりつつある黒いKAITO。
KAITOの種12(亜種注意)
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KAITOの種16 後編(亜種注意)
カフェモカアイスとその他いくつかのアイスを自転車の籠にいれて風を切りながら走る。
いくつかの出来事を振り返りながら思う。
己の不甲斐無さと、コウの強さ。
二度、助けられた。
とても大きな二回。
KAITOの種16 後編(亜種注意)
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KAITOの種6 前編(亜種注意)
いつもより少し遅く帰宅する。
一つ何かあると何故全く関係のないものまでトラブルを起こすのか。
理解が出来ない。
最近やけに忙しい。
そんな時に限って面倒なことばかり起こるものだし。
KAITOの種6 前編(亜種注意)
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KAITOの種 番外編(亜種注意)
マスターは今、家にいない。
何してるのかとかは知らない。
夜には帰ってくるとは言ってたけれど。
退屈しないようにと色鉛筆と画用紙を置いて行ってくれた。
氷KAITOが苦労しながら楽しそうに絵を描いている。
KAITOの種 番外編(亜種注意)
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KAITOの種 番外編2(亜種注意)
太陽が一番元気な時間。
マスターが帰ってくるまで、まだまだ余裕がある。
洗濯物はちゃんと干してあるし、さっき掃除機もかけた。
ベッドメイキングもした。
マスターの部屋の窓はもう少し開けておくとして…後は……えーと………。
KAITOの種 番外編2(亜種注意)
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KAITOの種16 中編(亜種注意)
何度もお礼を言い、電話を切って、冷蔵庫へと向かう。
そういえば…買い物しないで帰ってきたのだった。
不安だったら種を植えたのと同じアイスの方がいいと言っていたが。
カフェモカアイスあっただろうか。
見落とさないように冷蔵庫を漁る。
KAITOの種16 中編(亜種注意)
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KAITOの種20(亜種注意)
アイスとその他諸々が入った袋が重い。
歩く度に揺れ動き、手が痛くなっていく。
その横で美鈴がアイス入りのぶんぶんと袋を振り回している。
そうしていると、やはり高校生のようだ。
ぽつりと美鈴が話しかけてくる。
KAITOの種20(亜種注意)
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KAITOの種14(亜種注意)
陽の光が部屋に差し込んでくる。
暖かい。
ぽかぽかと気持ちが良い。
薄い毛布を手にして窓際へ向かう。
今日こそは昼寝したい。
KAITOの種14(亜種注意)
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KAITOの種10(亜種注意)
寒い。外に出たくない。
だが横でみーみーと散歩を促す奴がいる。
どうしたものか。
この寒いのに。
大体今日予報は雨だぞ。
KAITOの種10(亜種注意)
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KAITOの種 番外編4(亜種注意)
緑茶。ジュース。チョコ。ポテチ。鶏肉。素麺。袋麺の醤油と塩。シーチキンとコンビーフとコーンの缶詰。アイス。
買い物リストを見ながら買った物を思い出す。
…よし、ない!
ホッとしながらリストをしまって地面に置いていた袋を持ち上げる。
…………おっもいんですけど!!
KAITOの種 番外編4(亜種注意)
自分の辞書には「自重」とか「遠慮」などの言葉が欠けている様です。
素敵なアイコン画像を予感子様からいただきました。
兄さん必死です。
ありがとうございましたー。
・思い出とオルゴール後書き
ここまで閲覧いただき、ありがとうございます。
何故ここに書いたかといいますと、あの場に余計な文を書きたくなかったのです。雰囲気を大事にしていたので、それを壊すことはしたくありませんでした。…まぁ壊れる程雰囲気が出ていたかわかりませんが。
このお話は所謂死ネタというものです。文をぼかしていますが、最後は二人とも亡くなっています。
始まりで作者である自分が「KAITOと種KAITOの違いを追求した一つの結果」と言いました。まさにその結果がこの終わり方です。
種KAITOは生きている。KAITOは生きていない。これがこのお話の大前提です。
だから種KAITOはマスターが死んだ後、天国まで追いかける事が出来るのです。
KAITOの亜種というからにはKAITOに似ている部分、KAITOと違う部分、両方ある筈だと思っていました。アイスが好きなところ、顔が似ているところ、マフラーをしているところ。皆似ています。
では違いは?と考えた時に先に述べたあの考えが出てきました。性格に関しては元が性格あるものではなく、それこそ好きな性格を創造出来るので省きました。うちの子設定とかありますしね。
そのほかにも違いはあると思います。成長すれば大きくなりますし。
自分の中で種KAITOは死ぬと霧散します。アイスから生まれたので最後は溶けてなくなるのでは、と思ったのです。
そしてもう一つ、マスターが死んだら種KAITOも死んでしまいます。
…この設定については「KAITOの種シリーズ」でいずれ出そうと思っています。
長々書きました。すみませんお喋りで。
いずれ修正して投稿し直そうと思っています。自分にとって大切なお話なので完璧にしたいのです(笑)
タグ、コメントありがとうございました。
特にタグは思い入れのある話なのでいい話と言われて嬉しかったです。…最後、ああなってしまいましたが、いい話だと思っていただければ幸いです。
まだまだ語りたいことはありますが、そろそろ失礼致します。
次はいつもの通り書きたいです。それからもうすぐチャラい種KAITOことモノの話を書きたいですね。…挑戦状の締切が迫っています(笑)
ここまで読んで下さって、ありがとうございました!