【メイコ生誕祭】 甘い魔女 【カイメイ】

投稿日:2012/11/05 01:49:12 | 文字数:3,952文字 | 閲覧数:492 | カテゴリ:小説

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生誕祭!第一弾!いっくよー

ちょうど1年前。某所に上げた私の生まれてはじめての創作物、はじめてのカイメイです。ほんの少し手直ししてメイコ生誕祭用に改めて投下します
今読むと遠い目で笑いながら絶壁から飛び降りたいような気もしますが、自分では嫌いじゃないなと思います。いやよくわかりませんが。同じように思って頂けたら嬉しいです。ところで絶壁はどこかな?(キョロキョロ

作中で出てくる「謎の~」について、詳しくお知りになりたい方は検索ですぐ出てきます。あ、某動画ではカイメイタグ付きで探さないことをオススメします^^止めましたよ、私は止めましたからね!

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「よーし♪じゃああと1本ー」
「いや、もうこれでお終い」
ご機嫌なメイコとは正反対にオレは極めてあっさりとそう言い放ち、空いたグラスや皿を片し始めた。
「えっ。ちょっと!いやよ、まだ飲むの!」
「飲みません」
「飲むのよ!決めたの!」
「オレも決めました。飲みません」
「ちょっとカイト!バカ!バカイト!!」
一切聞く耳持たず手際よく皿を積み上げグラスに指を差し入れてまとめて持ち上げる。わめくメイコを無視して立ち上がり、台所の流しにまとめて突っ込んだ。洗うのはあとでやるとして、とりあえずこちらを恨めしそうに睨み付けているメイコの元へと戻る。
ペタンとカーペットに座りこみながらオレを見上げるメイコの瞳は潤み、頬はほんのり桜色。どこに出しても恥ずかしくない、立派な色っぽい酔っぱらいだった。見慣れたものではあるが、いつ見てもそれなりに刺激的な生き物である。
オレはため息をついてから再びメイコの前に座りこみ、熱かったのかいつもより余計に下ろされている胸元のファスナーを、キュッと喉元まで上げてやった。
これで大いなる谷間は見えない。情けない話だがこれは自衛行為だ。
「宴会終わり。シャワーめんどくさかったら明日でもいいから。もう寝ようね」
「まだ早い」
「明日仕事でしょ」
「打ち合わせだもん」
「起きれなくなるよ」
うぅ、と黙り込むメイコが子供のように可愛くて小さく苦笑した時、付けっぱなしだったテレビからふいに、この季節よく聞かれる印象的なフレーズが耳に飛び込んできた。
メイコがそちらにきょとんと目を向け静止する。
あ、と思った。
すぐにすごい勢いでこっちを振り向かれた時、彼女が今から何を言うのか、オレにはわかってしまった。

「Trick or Treat!」

やっぱり、と呟き額に手を当てる。酔っぱらいは脈絡もなければ突拍子もない。
もうお開きと言われた彼女の不機嫌な心情に、その単語がなぜか引っ掛かってしまったものらしい。子供のように声を張り上げ、むくれた顔で言い募ってくる。
「ねぇカイト!とりっくおあとりーと!!」
「えー…ハイハイ…」
ここで流したら延々とこのフレーズを繰り返されるのは目に見えている…。
逆に言うとこのハロウィンごっこにそれなりに付き合ってやれば彼女もある程度満足して、これ以上お酒を飲むのは諦めてくれるんじゃないかと思われる、ので。
「えーと…お菓子は持ってないな」
「ダメよ!いたずらされたいの!?」
ダメってなんだダメって。
むしろメイコにいたずらとか、めちゃくちゃされてみたいんですけど。
「ちなみにめーちゃんのいたずらってどんなの?」
「“謎の護身術”」
「ひっ」
「このまえ動画で見て一度ためしてみたかったの」
いやいやいたずらってレベルじゃねーだろっていうかアレは我々の業界でも拷問です。
しかもメイコなら初見で完璧に体現できそうなところが恐ろしい。
「…ぉ、お菓子はないけど、明日ケーキ買ってきてあげるから…」
「Trick or Treat」
思わず逃げ腰になったオレに、目を座らせたメイコが四つん這いでじりじりとにじり寄ってくる。
「…お酒をくれなきゃいたずらしてやる」
「めーちゃん、それなんか違…」
「問答無用ッ」
メイコに向けた手の平をガシッと掴まれ、酔っぱらいはそのまま勢いよく、
…オレの5本の指に噛みついた。


一瞬、体に電気が走ったように、青い髪が逆立ちマフラーも荒ぶる。
目も口も鼻もスポーンとどこかに飛んでいったような衝撃。


直後。
「―――いっ、いたたたたたた!!!メイコ痛、痛い痛いいだだだだだッッ」
「うるはいにゃー」
「こらッ、メイコやめ、やめろって!!」
「んっ」
意地でも離そうとしないメイコの身体を押したりほっぺたを引っ張ったり大暴れした挙げ句、オレはなんとか狂犬に喰い千切られずに5本の指を無事に取り返すことができた。
「―――なんてことすんだ!!!」
手加減なしで力任せに噛みつかれた結果、付け根にはっきりくっきり歯型の残った指をかばって涙目で叫ぶ。メイコは歯形もカワイイなぁ、などと今回ばかりは言っていられない。
「だってお酒くれないから」
「だからって人の指本気で噛んじゃダメだろ!!」
「だっていたずら」
「だったらもっと違ういたずらにしなさい!!」
「むぅ…」
思わず本気の声量で叱ってしまったが、メイコはそれで少し反省したのか、ちょっぴり頬をふくらませて俯き、上目づかいにこちらを見上げてきた。
あーそれ、その角度と表情、オレめっちゃ弱いんですけど。この赤い小悪魔め、けっこうマジで怒ってたのに速攻よしよししたくなっちゃうじゃないか…!
オレがそんな葛藤に陥ってる間に、メイコは痛がってたオレの手を両手でそっと持ち上げて、あろうことかまたも指をパクリと咥えた。
「!?」
再び髪の毛が頭皮ごと吹っ飛びそうになる。
痛いからではない。
「……じゃあぺろぺろしてやる」
そう呟いてメイコがオレの指を言葉通り舐めはじめたからだ。
小さな赤い舌が上下に揺れて、指先をネコのようにぺろぺろぺろぺろ。
青い爪がテラリと光って、オレの指先が彼女の唾液で濡れていく。その、光景。

「…………………」
思考が麻痺してフリーズしていた。さっき噛みつかれた時より、よっぽど回復が遅い。
「……こ、ら」
ようやく絞り出した声はどうにも不自然に上擦っていたが、彼女は気にせず舐め続ける。その表情は非常に楽しそうで、オレは拒むことができず、赤くなった顔も隠せず、ただひたすら戸惑うしかなかった。
熱い口腔の中で、ぺろぺろと舐められ、ちゅっちゅと吸われ、はむはむと甘噛みされる。
…すごい。どうしよう、これ。破壊力パねぇ。
「カイト、…くすぐったい?」
水音を響かせながら口唇から指を引き抜いて、んふ、と笑ったメイコがしてやったりとばかりに聞いてくる。
「くすぐったいというか…」
彼女の顔がまともに見れず、オレはあさっての方向を向いてボソボソと呟いた。
「……むしろ変な気分に」
「へんなきぶん?」
何言ってんのコイツ?と言いたげに訝しげに小首を傾げる。それはこっちのセリフだ。
ちらりとメイコに視線を戻し、握られた手を振りほどく。
おもちゃを取られて不満げな瞳を見つめ返し、オレは濡れた指先を自ら赤い口唇に近付けた。
人差し指で柔らかい下唇をなぞると、不思議そうに見上げてくる。根気よく続けるとやがて意図を読んだのかもう一度自分から爪先を咥え、ちゅっと音を立てて吸ってきた。
しばらくそのまま好きにさせていた。
彼女の口唇と、舌と、オレの指から奏でられるどう冷静であろうと努めても卑猥にしか聞こえない濡れた音だけが、深夜を過ぎた2人きりのリビングに延々と響く。
伏せたまつ毛が震えるのを、オレは無言でじっと見つめていた。
「…んぷ、ぁ」
息苦しくなったらしく、いつのまにか勝手に2本も3本も飲み込んで舌の上で転がしていた指をポンと引き抜くと、透明な銀糸が彼女の口唇とオレの指先にアーチを作り、赤い口唇をさらに濡らした。
その光景を見てしまった瞬間、オレの理性は破壊された。どうしようもなかったとしか言いようがない。どうしろって言うんだ、このエロ可愛い最強生物を。
「なんか、カイトのゆびって……―――っひゃ」
メイコが何か呟くのを聞きながら、気にせずカーペットの上に押し倒す。なんの抵抗もなかったので、いとも簡単にメイコはオレの身体の下に組み敷かれた。
…あぁ、今夜は本当に早く彼女を寝かしつけるつもりだったのに。
欲に抗えない己に対する自己嫌悪と、目の前に横たわるカケラも警戒心を持たない理性クラッシャーの無防備な表情が、ぽかんとこちらを見上げてくるのに少し苛立つ。
「…メイコさん」
「なに」
「Trick or Treat」
「ん?」
「お菓子をください」
メイコによって散々なぶられた指先を彼女の首筋に当てて縦に辿ると、唾液のあとが光るラインを作る。そのまま鎖骨をぬるりと撫でると、白い肌がピクリと反応した。
「お菓子がないならいたずらされて下さい」
勝手なことを言いながら濡れた軌跡を辿って、今度はオレの唾液でメイコの肌を濡らしていく。
「カイト?」
首筋に埋まったオレの顔を見ようとしてか、メイコがオレの髪をツンツンと引っ張る。敢えて答えず、さっき自分で上げたはずの彼女の胸元のファスナーを、膨らみの下まで一気に下ろした。
メイコが、目をしばたかせて驚いたように聞いてくる。
「…するの?」
「うん」
「いたずら?」
「…………………うん」
こじつけて手を出す卑怯さにオレが若干ばつの悪い顔を上げると、メイコは意外にも楽しそうに笑って言った。
「ふふ。…いいよ。お菓子、もらったから」
「お菓子?」
「カイトの指って、お菓子みたいに甘いのね。ふしぎ」
そんなことを言って、オレの指先にキスをして。
「―――ごちそうさま」
と微笑む。その妖艶な表情は、どう見ても確信犯のそれだった。
小悪魔どころか……この、魔女め。
負けじと、オレも吸血鬼のように片方だけ口角を上げ、八重歯を見せてニヤリと笑う。
「―――いただきます」
耳に齧り付いて囁くと、小さな笑い声が聞こえた。


オレの指が甘いというなら、それは間違いなくメイコのせいだ。
甘いのはメイコの肌だ。
こんなに甘いメイコの肌に触れることのできるオレの指は、そりゃあ甘いに決まってる。


味をしめたのか、最中に何度も何度もメイコはオレの指を咥えてきた。
あぁ、OK、よーしいくらでも喰えばいい。その代わり。



お菓子をやるからいたずらさせろ!

MEIKOさんを筆頭に、年長組、大人組、ボーカロイドが大好きです。

液晶の向こうに行くことは諦めたので悔しいけどめーちゃんはカイトさんに任せることにしました。幸せになれ。幸せになれ。

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