鉄の扉を押し開ける（12）
君は稀にそこに居た（11）
機械に埋もれた　贅沢な椅子（15）

低い起動音のうなり（12）
顎（あぎと）を掴む『抵抗は？』（12）
けだるそうな目で俺を見つめた（15）

『泣いて　鳴いて　啼いて』（9）

電子音　退屈な部屋（12）
ともすればアルカトラズか（12）
脱走不可能　愛なら可能？（15）

怯えた声を上げたのに（12）
怖いとすすり泣いたのに（12）
どうして『止めて』と言わなかったの（15）

『泣いて　鳴いて　啼いて』（9）

その部品の全てを（10）
尖端から心臓（コア）まで（10）
呑み込んで融かそうか（10）

『抱いて　全て　消して』（9）

扉を開けた瞬間に（12）
視線交わしたあの時に（12）
２人が見たのは愛だったのか（15）

『泣いて　鳴いて　啼いて』（9）

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てつのとびらをおしあける
きみはまれにそこにいた
きかいにうもれた　ぜいたくないす

ひくいきどうおんのうなり
あぎとつかむ「ていこうは？」
けだるそうなめでおれをみつめた

「ないて　ないて　ないて」

でんしおん　たいくつなへや
ともすればあるかとらずか
だっそうふかのう　あいならかのう？

おびえたこえをあげたのに
こわいとすすりないたのに
どうして「やめて」といわなかったの

「ないて　ないて　ないて」

そのぶひんのすべてを
せんたんからこあまで
のみこんでとかそうか

「だいて　すべて　けして」

とびらをあけたしゅんかんに
しせんかわしたあのときに
ふたりがみたのはあいだったのか

「ないて　ないて　ないて」