孤児(自己解釈)

投稿日:2009/03/15 12:47:02 | 文字数:1,547文字 | 閲覧数:250 | カテゴリ:小説

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だいぶ前に書いた小説をみつけたので、ついでに投稿。
孤児は解釈がすこし難しかったさ~。
本家を見てから見たほうが良いかも。

ニコニコ http://www.nicovideo.jp/watch/nm4785630

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TEXT
 




「ねぇ。いつかまた、うちらこの場所で――――。」




ここは、うちらだけの世界。光なんていらない。うちらだけの路地。
数歩進んだ先にはきらびやかな町並みが続いている。
そんな世界とは無縁の世界。

うちらは、自分の親の顔なんて覚えてない。知らない。
でも、うちらはいつも一緒だった。

生きるために、傷だらけになってまで盗んだパン。
泥だらけで、でも、とても、とても美味しかった。
ついつい、うちの顔が笑顔に変わる。

お昼は暖かい、けれど、夜は寒くて寒くて、二人よりそって、ダンボールに包まって寝た。

周りの人々は、ただただうちらを哀れむ目で見ていた。
見るに見られないような悲しい顔。
でも、うちらは幸せだった。
二人で居ると暖かくて、
楽しい夢を見れたから。


たまに見かける舞踏会のポスター。
皆綺麗で華やかな服を着て、楽しそうに踊っていた。
それに比べてうちの服は、ボロボロで色も地味。
ポスターを見かけるたびに泣きたくなる。

そんなうちに彼は手を差し伸べてこういってくれる。

「こうやっていつか、手をとり、ステップ踏んで、二人で舞台の上で踊ろう?な?」

その一言で、うちの心はほうっとなる。
とても、幸せな感情。



あれから数ヶ月。もう12月。
うちらの世界から見える町は、華やかできらびやかで。
薄汚いうちたちとは、本当に無縁な世界になっていた。
でも、冬はとても辛い季節だ。
寒くて、凍え死にそうで、お腹もすいて・・・。
体力は、冷たい北風か通るたびに奪われてゆく。
『もう・・・。死ぬのかな。』
そんな考えがうちの頭をよぎる。

「ねぇ。」
「何?」
「いっぱい我侭を言ってきたけど、これが最後の我侭。聞いてくれる?」

君は、「うん。」と呟くと、うちの手を引っ張って走り出した。
何度も何度も、躓いて、ぶつかって、それでも走った。
もう、周りの音も、声も景色も、君の手の温かさでさえ感じない。
でも、君の声だけはよく聞こえたよ?

「最後の時が来ようとも、約束を果たさせてくれないか?」

たどり着いたのは、夜明け前の冬の海。
澄んだ空気、波の音。すべてが美しかった。
君は微笑みながら手を差し出してきた。
私はその手の上に手を置いて笑った。

ゆっくりと、ゆっくりと足を運ぶ。
音楽も、観客もない、初めてで最後のダンスは、不器用で危なっかしいけれど、とてもとても、楽しかった。
このダンスは、うちたちの命が尽きるまで、永遠に続く命のワルツ。
この時がずっと続けば良いのに・・・・。
なれない歩幅、うちはつい、躓いて転んでしまう。



うちは、叫びだしたい衝動に駆られた。
嬉しくて、悲しくて、そんな気持ちの温かい涙。
そんな涙で、目が潤む。

「ねぇ。いつかまたうちら、この場所に、これるかな?
 その時には、もっと上手くなって、綺麗な服着て、もう一度、
 今日の続きを踊ろう・・・・?」

うちがそう呟くと、
周りをハラハラと、白い雪が降ってきた。
私たちの夢の塊を、砕いて出来たような小さな欠片。
君は手にその欠片を集めて、悪戯に笑う。

もう一度、盗んだパン。
半分こしてふたりで食べたいね?
でもそれは叶わぬ願い。

今まで有難う。我侭を聞いてくれて、一緒に居てくれて・・・!

ごめんね。もう周りが暗くなってきた。

「                                            」

あぁ、最後に聞こえた君の言葉。
とても、とても。嬉しい言葉。

「ねぇ・・・・・。いつか・・・・・また・・・・。僕・・・ら・・・・この・・・場所で・・・・・・・・。」







また、一緒に、踊れるよね?



fin

元紫薔薇です。 コメントが機動力な中学生です。

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いつまで続くかすらわからない(っていうか続く気がしない)

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