「どーもー
鏡音リンですー」
「どーもー
鏡音レンですー」
「今回はわたしたちが探偵をやりますー」
「よろしくお願いしますー」
「うー」
リンのうめき声が聞こえてくる
「起きてー
朝だよー」
僕はこんなに叫んでるのに……
「……起きないと,部屋にある漫画,全部売りに行くよ?」
「あーら,ごきげんうるわしゅう?
レン君?
そろそろ,起きないとねぇ……」
やっとだよ
「で,何?
今日は日曜日でしょ?」
「依頼が来てるの」
「誰から?」
「隣町に住むメイコさんだって」
「何て?」
「えーとね,読み上げるね?
『鏡音リン様 鏡音レン様へ
先日,私の愛犬が突然いなくなってしまいました
私は,あの子がいないと,寂しくてしょうがありません
どうかお願いです!
探してください
特徴といっては,なんですが,綺麗なネックレッスをしています
※ネックレッスの写真同封』
とのこと」
「え,あばうと」
「まぁ,依頼も手紙だし,根気よく探すしかないんじゃない?」
「だねー
ってか,洒落てる犬だな,おい」
「はは
本当だよね
犬にネックレッ……」
「じゃあ,よし!
メンドそうな依頼だし,早速出発だぁ!!」
「ちょ!! ま!!」
起きたままのボサボサ髪の,パジャマのまま,元気よく家を飛び出そうとするリンを止める
リンには,自分が女だという自覚がないんじゃないのか?
朝ごはんはきっちりとって,服装も髪型も完璧に整えたらようやく家を出れる状態になった
「よぉし!
行くわよー!!」
「れっつごー!!」
とは言ってみたものの,どこを探せばいいのかなんて全く検討がつかない……
「とりあえず,広場じゃね?」
「ごもっとも」
広場というのはこの町で最も人が集まる場所で,犬なんかになれば更にだ
犬が一匹でどこかの店に入ることもないだろうし,いるとしたらこういう類のところか道端かぐらいだ
「準備はいいかぁい?」
「おkさぁ!!」
どうも!
無免許運転爆走中です
何か文句でもおありですか??
「到着ぅ!!」
広場に着いた
じゃあ,洒落た犬でも,探しますかな?
って,ちょいまちぃぃー!!!!
アレはなんですのよぉ!!
「ヤバ……」
アイス屋の前に並ぶ一人の男
両手にはすでにコーンアイスを握り締めているのだが,まだ買うのか!?
しかも,そのアイスが何か……すごい
何個,積み重なってんの!?
ひぃ,ふぅ,みぃ……
少なくとも十個は軽く超えている
「馬鹿……」
この,鏡音リン様に馬鹿なんて言われちゃあ,もう終わりだね
可愛そうに,哀れなアイス馬鹿よ
「……って,あれ,ネックレッス…………」
「あ,本当だ……」
アイス馬鹿は,写真のネックレッスをしておりまして……
「つかまえろぉ!!」
二人で総攻撃だ!
「な!?」
あいすは,驚いた拍子に転び,アイスを地面にぶちまけた
「もったいな」
「アイスゥゥゥゥゥウゥゥウゥ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
絶叫するあいす
哀れなり……
「お前ら何なんだよ!?
せっかく,今買ったばっかりのアイスだったのに!!」
「すんませーん」
謝る気ゼロだろ
「あ!
そんなことより……」
リンはどこからともなく,玩具の手錠を取り出し,あいすの手に取り付けた
「貴様を,殺人ならぬ殺犬の容疑で逮捕する!!」
「はぁ!?」
「貴様がつけている,そのネックレッスは,とある犬のつけてたものなのだよ
しかし,それを今身に着けているのは貴様
つまりだ!
貴様はその犬を殺し,何でかは分からんが,すっげー欲しかったネックレッスを
『ついかっとなってやった 今は反省してる』的な言い訳をつけて手に入れた訳だ!!」
わー
すごーい
りんめーたんてーの,めーすいりだー
すごいすごいー
……って!!
「違うだろ,リン」
「?」
心底不思議そうな顔をするリン
大丈夫……だよね?
「真相はまだ確かじゃないけど,とにかく,依頼者のトコまできてもらうよ」
「ええぇぇ……」
「何よ
あいすのくせに,生意気なのよ!!」
「お前にだけは言われたくねぇよ!!」
で。
メイコさんのお家
「え?
もう,見つかったんですか??」
「いえ,まだ確実ではないんですけど……」
「?」
「らしきものを発見しました!!」
玄関の外でリンとあいすを待たせて,僕だけ先にご挨拶
思ってたより,年上だった
イメージ,7,8歳ぐらいだったから……
「じゃあ,入ってきてもらいますけど,違ったら,『違う!』ってはっきり言ってくださいね」
「はい」
「リンー
入ってきていーよー」
「うんー
ちょっと待ってー」
「?」
何をしてるんだ??
『ほら!
もっと,犬らしくしなさい!!』
『何なんだよ!
コレは!!』
『あんた,犬なんでしょ!?
ワン以外,喋るんじゃないわよ!!
それと,犬ならちゃんと,四速歩行よ!
なに,後ろ足だけで立っちゃってんのよ!?』
妙な会話が聞こえてくるのは気のせいかな?
うん
きっとそうだね
最近,ゲームしててあんまり寝てないからなぁ……
ちょっと,幻聴が聞こえてきたよ
今日はちゃんと寝ようっと
「レンー
おまたせー」
満面の笑みのリンと……
「わ,わんわん……」
複雑な表情のあいす
大丈夫だ
僕は,笑ってなんかいないから
玄関の奥でポカンとしているメイコさん
「な,な…………」
「あ,あぁ!
ゴメンなさい!!
こんなのが,愛犬なわけありませんよね!
でも,ネックレッスがいっ……」
「カイトォォォオォォオォォ!!!」
ぬぅぇぇぃ!!!???
犬と化したあいすに飛びつく,メイコさん
あれ……?
「ありがとうございますぅ!!
これが私の,犬です!!」
はい?
「最近,来なかったから,叩くひとがいなくて大変だったのよ!?
この,馬鹿!!」
あぁ……
「もう!
今すぐ,リードと鞭,持ってきてあげるからね?」
「あいす
今だけは同情してやるよ……」
「ありがとう……
弟くん…………」
「あの,犬,面白かったね!!」
なんて無邪気な笑顔なんだ
あの,可愛そうなあいすの顔が浮かんでいる今,その顔はやめてくれ
あいすが可愛そすぎる…………
「わたし,ペット探しなら,これからもっと積極的にやっていこうかなぁ……」
あぁ
恐ろしい言葉だよ
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もっと見る僕の名前はサテリアジス・ヴェノマニア
今は,七つの大罪のうちの一つ,色欲に取り付かれているんだ
だが,大丈夫
僕は,それによって快楽を得ているのだからな!
わーはっはっはっはっはっはぁ!!
僕は,刺されてしまった
青い髪の,男に
どうせ殺されるのだったら,女に殺されたかった
よりによって,男なんてい...負けるな ヴェノマニアくん!×青の彼
アリサ
僕の名前はサテリアジス・ヴェノマニア
今は、七つの大罪のうちの一つ、色欲に取り付かれているんだ
だが,大丈夫
僕は、それによって快楽を得ているのだからな!
わーはっはっはっはっはっはぁ!!
どうしてだ
何があったのだ
僕に惚れた筈の淑女達がどうして……
これじゃあまるでイジメじゃないか!
今朝起きた...負けるな ヴェノマニアくん!×嫌いな性別
アリサ
僕の名前はサテリアジス・ヴェノマニア
今は,七つの大罪のうちの一つ,色欲に取り付かれているんだ
だが,大丈夫
僕は,それによって快楽を得ているのだからな!
わーはっはっはっはっはっはぁ!!
「ねぇ,サテリアジス様ぁ」
僕に甘い声で話しかけてきたのは,ルカーナ・オクト
僕のお気に入りの一人だ
「前から...負けるな ヴェノマニアくん!×ピンクの彼女
アリサ
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あんたは?」...鏡音RPG×エンディングが見えない! 何故なら、このゲームにエンディングなんてものは存在しないからだ!
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消化器かカッパか、どちらがダンディーで気が利くかと聞かれれば【原曲者に謝れ】
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ゆるりー
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