メーデイアの片割れ

一人 それが心地よくて
立ち入り禁止の札見えないふり
ふらり 影が落ちてきたようで
立ち入る行為はお手の物
乙女の恋心とは 痛く純なモノで出来てるの

影夏

懐かしいな 踊る風鈴 忘れられない 篠笛の音
胸に響く 空に咲く花 遠く覗く その声は君
浴衣の袖 伸ばしかけた手を引っ込めた
またねと手を振る悪い癖 残る影
ずっと待っていたんだ いつか忘れられて ただ灰色に染まって 哀を抱え唄う日々を恐れていた

misora

今日も同じ
蚊帳の外になるのが怖くて
何となく微笑んで
ぽつり ありがとうと言った
浮かんだセリフを置き去りにして

君と僕の1ページ

遠い未来図を
描いた日 選んだこの道を
思い通り 進めばいいのにな いいのにな…
恋に見ないフリ
したいのに 選んだ君のこと

彩夏

花火色の花　夏の日差しを
ラムネの瓶に閉じ込めた
藍の夕立　錆びて鈍　バス停
ビー玉に映る景色
塗りかけの空　少し伸びた影

物語みたいに

あなたの幸せを祈れるぐらい
優しい人になれたらよかったのにな
私がいない世界　平気で歩む
あなたの旅の行く末までうらんでしまう
道はもう続かない

Night Drop

星が輝いて静かな夜に潜る
息を止め　目を閉じおやすみ
星が輝いて賑やかな夜と遊ぶ
ふわふわり　沈んでいくの
誰の声も届かない　誰にも見えない場所

アダバナメランコリー

僕らは望んでもないのに
こんなところに生まれ落ち
凍りついた赤い大地の上に
根を張れだなんて
頭はまだ空っぽなのに

to(rn:ne)

淡く光る　未来の破片
手を伸ばしてみても　ただ胸を締め付ける
景色滲む　迷路のよう
出口のない　この心を彷徨った
君のいない孤独な日々を過ごしていく

ディア・イカロス

あまりに広く　途方も無い青に
目眩がするみたいだ
空を駆ける　羽なんてないから
届かないものばかり

去りゆく人へ贈るには

不意にあふれだす　思い出 昔語りまだ尽きずに
君のこと　ばかりが鮮やか
夜は長すぎる　いつかは 明けるのだと知っていても
明日また　昨日と同じように笑ってて
去りゆく人へ贈るにしては　鮮やかすぎて眩しい花は

懐影

生きているだけで意味があると
信じられれば幸せだね
消えても最初からいなくても
代わり映えしない僕さ

worldEnd;

灰色の花 風に溶けて 掌から消えて無くなった
歩みを残す 砂はさらさらと流れていく そっと
冷えきった心は脆くて
耐えきれない思いは泪に
myFace 誰もいない世界で

墓積みブラバード

「命賭けてみせるよ」なんて幾度も重ね言葉は空虚
どれだけ手を伸ばしたところで叶わない夢はある
祈りを今夜も捧げながら　逆転劇を待ち構えてる
「強くなった」なんて嘘つき　ただ逃げてきただけでしょう？
「愛して」と呟いて　今日も一人石を積む

目覚めの国のアリス

白ウサギ　誘う先　二人きりなら怖くはないわ
「愛してる」　その言葉　甘くて涙が出るの
ふわふわと　この気持ち　名前をつけたのは誰でしょう？
撫でる指　優しくて　間抜けな笑顔浮かべて
そんな夢から覚めて　一人今朝自己嫌悪

月に兎

月に兎
夜が明ける　朝は立ち去る
僕らは噛み合わないね
この寒さ　震えていても
そこから見えはしないよ

真昼のナイフ

狂った調子で歌を歌うんだ
ギラつくナイフを片手に弄(もてあそ)び
顔を顰(しか)める無個性の群集
ナイフは熔けそうに熱くなってる
火傷しそう　ただふりまわす