葛藤　（仮）

どうだっていいのに
耳につく声
油断すれば　ほらまた
焦がれて
嗚呼

acceptance + 前のもの過ぎ去りたれば

(1)
愛しいわが子に
芽吹いた天使の羽
母の胸の温かさを
知らない王の仔のように

I Pray

(1)
かぜ　うみ　なみ　そら
向こうが見えるよ
疲れて眠った
凍えた素足は

殻の外より

(1)
涙色
動かない　雨の空気に
おどけてる　君の言葉
ピンで留めた

ココロトトリコ

(1)
からから　鳴き出した
旅立ち＝独り立ちに
いらいらしてるでしょう
顔に出てるよ

でぐちのてまえ　（仮）

(1)
いつまでも　眺めていたはずの
景色たち
静かな　ひと拭きで　掻き消えた
いつの間に　ここまで来たんだろう

アンダー・ゼロ　（仮）

(1)
そっと微笑う君の隣で
僕は独り
枯れきった空気浴びて　声を落とした
何でもない日常も　身体に刺さるように

リピーター

(1)
「足りない」は楽しみの素
埋まらないパズルのピース
誤魔化した明日の終わりを
昨日からやり直すのです。

自我不同一性

(1)
目が回るような世の中は
落ち着いては崩れ
ゲームのようだ
“今日のおかずは何がいい？”

hunt for heart

(1)
どこへ行ったかな　あすこの木の根もとに
どこへ行ったかな　ここらの灯が燈れば
探しものと探しびとの隠れんぼの幕開けと
探しながら探してたよ出ておいでと呟いても

彷徨いバンビーナ

声をあげてみた
返事はなくて
どこを見ているの
笑う人たち
ひとりなら

G戦場のマリア

滅びた国の跡
残し　旅立つ者の棲み処　その未来　先は何処へ
ただ　見つめるだけの
この瞳　閉じたら　変わるものがある　なんて信じる愚かさ
空　夢破る静寂

ひと夏恋し（仮）

ひとり棲む　山の奥
ひと夏の　思い出
わたしの手　握るあなた
笑ってた
ふたりきり　山の隅

Rusted Love　(仮)

囁くドアの隙間に　別れを告げた午前二時　midnight
眠気を誘うメロディ　傾(かし)ぐ身体預けて
「約束の言葉　守る気なんてないんだろう？」と
笑ってたあなたも　もうすぐお休みよ
喉を裂いて　溢れた想い

舌切り娘　(仮)

干乾びた骨　無様な姿　曝け出してる窓辺の花
白のカーテン　揺られて揺れる　薄く開けた視界の隅
縋る指先　振りほどく手が　スイッチ入れた朝のテレビ
「今日は一日、　晴れるでしょう」と　ニュースキャスタの愛想笑い
退屈なままごとは　飽きられるだけよ