kurosuke1126さん

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イチオシ作品

心境

帰り道のバス。 乗客は僕だけ。 バスの一番奥、窓側の席を占領。 音楽で外界を消しながら、窓の外、暗い空にビルの明り。 ガタガタ揺れる車内、それと同じ動きで揺れる外界。 何だが滑稽で笑えてくる。 そろそろ雪が降るのかな。 僕から吐き出される息は白く濁りそれを物語る。 誰も居らず、誰も乗ってくる気配もない。 (もう遅いもの、) そうだよね。 荷物は相変わらず多い。 太股にかかる荷物の重さにはもう慣れたけど、 なんで一つにまとめてこなかったのかと後悔。 そういえば今日何回目の後悔かな。 ハハハ、やっぱり笑えてきちゃう。 (嗚呼、死にたい。) あ、これは誰かさんと言わない約束だったっけ。 嗚呼、言っちゃった。 (ごめん、ごめん、今のはナシ。) (え、駄目か。) (じゃあ今度なにか奢るからさ、許してよ。) なんて…誰と話してるんだか。 耳から流れ込んできた音楽が、頭に響いて、脳を刺激する。 シャッフル機能を使ったら、暗い曲ばかり。 (今の貴方の精神状態みたい) そう言われたきがした。 空気読めてるなぁ、流石、僕の機械だな。 決定打的ななにかに触れられて、急に涙が溢れてきた。 今は駄目だよ。だって今は家じゃなくてバスの中だから。 誰かに見られたら恥ずかしいし、何事かと思われるじゃないか。 そんな思考制御も虚しく、涙は溢れ続ける。 だから駄目だって。 ティッシュを出すのも一苦労なんだからさ お願いだから止まってくれよ、な? 外界は真っ暗になっていく。 バスの外では笑顔や真顔、疲れた顔が帰路につく模様。 嗚呼、僕はどこで降りる予定だったっけ? 車内には誰も居ないから、聞くことができない。 誰かに聞いたところで、僕の降りる場所なんて知る筈もないんだけど。 誰にも聞けなくて、 涙も止まる気配などなくて、 しばらく目をつぶっていた。 誰も居ないんだ。 外には居るのに、僕のいる車内には、誰も居ないんだ。 久しぶりに泣いたりしたから、降りる場所を忘れてしまったよ。 誰も、 誰も、 じゃあこのバスはなんで動いているんだろう? 誰も居ないのに。 そうか、死にたいと嘆く前に、僕は死んじゃったのか。 だから誰も乗ってないんだね。 このバスは何気ない道端の停留所で止まる気配などない。 誰も乗ってこないんじゃなくて、誰も乗れないんだ。 死んでないのだから。 じゃあこのバスは何処に連れて行ってくれるのかな。 恐い場所はやめてくれよ? なんてな。 歪んだ道路と、マンホールの段差でバスが揺れる。 どこか心地よくて、でも心が痛くて。 余計涙が止まらない。 ビルの明りがいつの間にか消えて、外界は真っ暗。 今どの辺かな? 街と街の間みたい。 僕の現在地を特定するものが見えない。 あ、洗濯機を回したまま出てきちゃったよ。 今頃臭くなっちゃってるかな。 でも、もうそんな心配もしなくて良いんだよね。 そっか、良かった、良かった。 要らないことは考えなくて良いんだ。 今は何も考えなくて良いんだね。 緊張と疲労から解放された僕は、素直に喜ぶこともできないみたいだ。 じゃあ今は少し眠っていいかな? 昨日夜更かししちゃってさ、あんまり寝ていないんだ。 不規則な生活も改めなきゃなって。 そうか、考えなくて良いんだったね。 そう思って眠りにつこうとした時、心地よい揺れが止まった。 なんだよ、母のお腹の中に居た記憶を思い出せそうだったのに。 なんて、何気なく目を開けたら誰かがバスに乗ってきた。 あれ、このバスは誰でも乗れる訳じゃないんだけどな。 その人は外界を感じさせない空気で、バス一番奥、僕と反対側の席に座った。 呆気にとられた僕、でもバスは発車、また同じ真っ暗な外界。 ドクドクと波打つ僕の心臓、僕はその人を見ることが出来ない。 声をかけようかどうかグルグル悩む。 あ、また悩みが出来てしまった。 また考えなくちゃいけないのか。 折角考える事から解放されたと思ったのにな。 なんて思っていることが、既に考えているということで、 そうやって客観的に見ていることも、考えている訳で。 嗚呼、もう、訳が分からなくなってきた。 でも、僕の悩みは、その人によっていとも簡単に解決された。 そんなに簡単なことだったのか。 僕は今まで生きてきて、何を学んできたんだろうな。 そう思ったら自然とニヤけた。 僕の無力さに。 僕の無能さに。 僕の変なプライドに。 僕の馬鹿さ加減に。 その顔に、その人は笑う。 そんなに変な顔してたかな? なんて心配に鳴りながら、僕等は話し始める。 きっと次このバスが止まる時は、別れの時だと分かっていながら。 (これなら生きてるのも悪くないかなって思ったのは内緒) この時はいつまで続くのだろう。 生きてる間? 死ぬまで? (ほら、また考えてる) そうだね、やっぱり笑えてくる。 暫くこのバス、目的地には着かないみたいです。

昔の心情。
投稿日時 : 2011/12/22 17:41

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