痛覚さん

痛覚さん

guren_amamiya

心機一転、名前を変えました!!
鈍痛から痛覚に(笑
意味は忘れちゃいけない痛みもあるよね…っていう教訓というか目標です。


近々復活します。
書きたいことがたくさん出来ました。
遅筆でも歪な言葉でも、ひとつひとつ大事に書き綴っていこうと思います。




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No2: So, I am rolling

 孤独とは、真実孤独であるときには自覚できないものだと思う。 「…嘘つき」  そう呟き、窓越しのどんよりとした空を見上げる。  今にも泣き出しそうな空で、暗い灰色の雲がうねる様に波打っていた。  いっその事、降り出してしまえばいいものの、何を躊躇っているのか小一時間ほど曇りの状態が続いている。  読みかけの本をパタリと閉じると、ミクは冷えた机の上に突っ伏した。  やはり、どこかじめっとしていて肌に吸いつく感じが何とも不快だ。  顔をそのまま横に向け、空を睨むように見上げた。 「…落ちたいなら、さっさと転がり落ちればいいのよ」  まるで八つ当たりのような言葉に、ミクは大きくため息をついた。  学校でのミクは、極めて優等生に近い部類に入っている。  勉学に励み、授業もまじめに受け、問題も起こさず、教師の反感も買わず、クラスメートとも諍いを起こしたことなどなかった。  ただ、悪目立ちはした。  毎日、顔や体に生傷が絶えず、最初はよく同級生や担任に追及されひどく困った。  しかし、ミクは何も言わなかった。  何を聞かれても笑顔で、ただ首を横に振り続けた。  そうしていく内に、次第に周りが諦め始め、一線を引くようになった。  だが、それでいいとミクは思っていた。  それでいいのだと自分に言い聞かせていた。 「あの…初音さん、大丈夫?」  ふと、凛とした声に呼ばれて、ミクはゆっくりと上半身を起こした。  ミクの机の前には、本当に心配そうな顔をしたクラスメートの女子の姿があった。 「ええ、大丈夫よ。ちょっと眠かっただけだから」  そう言って微笑むと、顔の傷がひどく痛んだが、構うことなく笑みを作って見せた。  そんなミクを見て、クラスメートは物言い気に眼を軽く伏せた。  無理もないと、ミクは我ながら思う。  それを止めるわけには、まだいかないのだけれど。 「で、何か用が私にあったんじゃないの?」  ミクが続きを促すと、彼女は思い出したかのように、顔をあげていかにも空元気な笑顔で答えた。 「あ、そうだった。先生が職員室で呼んでたよ」  それを聞き、ミクは僅かに体を強張らせると、それを気取られないように自然な動きで、机に手を置いてゆっくりと立ち上がった。 「…そう、わかったわ。ありがとう」  笑顔で彼女に礼を言うと、ミクは颯爽と教室を歩きだそうとした。 「あ、待って!」  その声と同時に、突然制服の裾を掴まれる。 「え?」  次の瞬間、振り返ろうとしたミクの眼に映ったのは、なぜか教室の無機質な床だった。  自分が体勢を崩しているのだと気付いた時には、もうすでに取り返しがつかないほど体が傾いていていた。  ああ、また駄目だったのねと心の中でため息をついて、ミクはそのまま諦めるように天井を見上げた。そこに広がる景色が星空じゃないことにひどく落胆している自分に気付き、思わず零すように微笑んだ。  近くで彼女の息をのむような悲鳴が聞こえる。  痛みには慣れてるから、これくらい問題ないのに。  ぼんやりとそんなことを思いながら、ミクはもうすぐ訪れるだろう衝撃に備えるように、ゆっくりと目を閉じた。  人が倒れるにしてはやけ軽い音が、教室に響く。 「…セーフ」  頭上から聞こえる少し低い声に、ミクは恐る恐る目を開ける。  そして、一気に蒼褪めた。 「おい、リン!急に引きとめたら危ないだろ」  ミクは地面に激突する直前で、クラスの男子に抱きかかえられていた。  つまりそれは、ミクと彼が接触しているということであり、今も彼に支えられているということは、今も彼の腕の中にいるということだ。  その証拠に、ミクの眼の前にはその男子生徒の姿が、そのままピントをずらすと奥に教室の天井が見える。  ミクは硬直したまま、笑みを引き攣らせた。 「ごめん、レン」  男子生徒に叱られ、しょげたように謝る女子生徒が、ミクの顔を覗き込んでくる。 「初音さんもごめんね。大丈夫?どこか怪我とかしなかった?」  そう言って心配そうに伸びてくるリンの手。  支えてくれたままのレンの手。  差し出される手。  触れる手。  それは私のために。  私のためだと言いながら、毎日のように私に振りおろされる手。  私のために、私を傷つける手。  私のための、手。  ミクの心臓が大きく跳ね上がった。 「イヤ!!」  気が付けば、ミクは二人から逃げるように、両手を前に突き出してうずくまっていた。 「あ……ご、ごめんなさい」  ハッと我に戻ったミクは、二人の様子を確かめる余裕もなく、取り繕うように慌ててよたよたと立ち上がった。 「…私は大丈夫、大丈夫だから…!!」  そう言い残し、蒼褪めた顔のまま教室を後にする。  しばらく廊下を走った後、ミクは人気のない階段の踊り場にヘタリと座り込んだ。  レンの手が触れていた右腕をぎゅっと掴む。  体は無様なくらいカタカタと震えていて、喉はひゅうひゅうと掠れた音を立てていた。  自分を落ち着かせるように膝を抱え込み、大きく見開かれたままの眼をぎゅっと閉じる。  頭の中で現状を改善しようとする思考がぐるぐると回り、心の中では溢れだしてこようとする様々な感情が互いを牽制するようにコロコロと転がっていた。 「平気」  ようやく整ってきた呼吸の間に小さく呟く。  次に教室に戻るまでには、あのクラスメート達は私に関わることのない日常生活を送ることを選んでいるだろう。  私はまた一人、窓際の席でぼんやりとページの進まない本を眺めていればいい。 「大丈夫よ」  もう、あの手が差し伸べられることはないだろう。  拒絶したのは私自身だ。  なのに、その手を求めるなんてことはあってはならない。  それなのに、あの温もりを欲しがるなんてことはあってはいけない。 「問題ない、わ」  転んでも、一人で何とか出来る。  一人で立って歩いていける。  独りでも生きていける。  まだ、私は頑張れる。  だから、まだ。 「…………」  ふと聞こえてくる雨音に促され、ミクはようやく顔をあげた。  窓の外を見上げると、空はとうとう泣きだして大粒の涙を流していた。 「あなたは、もういいのね」  クスリと笑みがこぼれる。 「これで、私は本当に独りだわ」  ミクの言葉に呼応するように、雨音は徐々に強くなり、窓ガラスを激しく叩く。  それを羨望とも嫉妬とも取れる眼差しで、ミクはただ見ていた。  雨は降り続ける。  雲から落ちて、空中を転がりながら、下へ、下へ。  いくつも、何度も。  繰り返し、繰り返し。  ミクはしばらくすると、操り人形のような動きで立ち上がり、彷徨うようにふらふらと覚束ない足取りでその場を後にした。  雨は止む気配を見せない。  どんなに祈っても、願っても。  ただ落ちていくだけ。  終わりに向かって、落ちていくだけ。

読んでくださってありがとうございます!!
遅筆に定評のある、痛覚です。
私にしてはとても珍しく、早めに続きができたので(笑

自分で書いといてこんなことをいうのは少しはばかられるのですが、
分かりづらい文章ですよねorz
なんとなく、雰囲気だけでも伝わればいいのですが…;;
そして、今回異様に長いです!!!笑
どこかで区切ろうかとも思ったんですが、どこで分断するか迷った挙句
結局出来ず仕舞いになってしまいました…
ほ、本当にここまで読んでくださった方がいらっしゃるのなら
土下座して謝って結婚を前提にお付き合いして欲しいくらいです(笑

それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました!!
次回もがんばりますので、気長に待って下さったらうれしいです。
御感想・御意見などございましたら、是非お待ちしております!!
ありがとうございました。

素敵な原曲wowaka(現実逃避P)様の『ローリンガール』
http://piapro.jp/content/oxbdzzrokaaqzcwp

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投稿日時 : 2010/05/20 19:57

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