玩具屋カイくんの販売日誌(193) リンちゃんキャラの取りっ子に!? > ブクマでつながった作品

玩具屋カイくんの販売日誌(193) リンちゃんキャラの取りっ子に!?

霧雨さんのブースの前で、ルカさんとテトさんは久々に声を交わした。

「元気?ルカちゃんのとこの商品、相変わらず、いい調子ね」
「テトのとこの、テト・ドールも可愛いよね」
仲良く話す2人。

じっさいには、テトさんの方がかなり年配なのだが、タメ口を聞く間柄だ。
2人ともその方が、気が楽であるらしい。

意気込んでいた、れおんさんや、リンちゃんとそのファンたちも、しばし休戦、という感じでその光景を見つめた。

テトさんは、そちらを向き、ぐるりと辺りを見回して、ルカさんに聞いた。
「あれ、何か、新しいキャラクター商品をつくるの?」


●アンタと仕事したくないよ…

それを聞くと、れおんさんは満面に笑みをたたえて言った。
「そうなんデスヨー。イマ、リンちゃんたちと相談を、シテマシタ」

ルカさんは、苦笑いして言った。
「あら、あたしも初耳よ、れおんさん。リンちゃんと“はっちゅーね”のキャラクターを、うちでやりたいの?」

すると、後ろで見守っていた霧雨さんの、腕の中から、大きな声がした。
「あたしゃ、アンタと仕事したくなーいよ。この、エロオヤジ」

みんな、びっくりしてそちらを向くと、それは“はっちゅーね”がしゃべったのだった。


●ブースの前の混乱

それを聞いて、近くにいたコヨミ君は、思わず大声で笑い出してしまった。

「あっはは、どうも、れおんさん、人形さんには嫌われちゃったみたいだね。どうです、“はっちゅーね”クン。僕たちと仕事してみたら?」

それを聞いて、れおんさんは血相を変えた。
「オー、ナニを言うのデスカ、はっちゅーねサン。それに、コヨミ君も!」

思わず詰め寄ろうとする彼の肩を、ルカさんは軽く引き戻した。
「れおんさん、あまり興奮しないで」

テトさんは、目を丸くして、“はっちゅーね”を見ている。

いたずらっぽい顔をしたコヨミ君、そしてニヤニヤ笑っている霧雨さん、そしてちょっと混乱しているリンちゃんのファンたち。
ブースの前の異様な光景に、フェアの来場者たちは「何事か?」という顔で、通り過ぎていく。

その、人の流れの後ろで、その場を見つめるもうひとつの眼差しがあった。

さきほど、フェア会場にやってきた、上海屋のりりィさんだった。

りりィさんはつぶやいた。

「それにしても、 “はっちゅーね”がホントに喋ってるのなら、傑作だけどね…」ヽ( ´ー`)ノ

リンちゃん+はっちゅーねの攻防戦、なにやら混迷を極めてきましたね。

投稿日時 : 2013/04/21 15:24    投稿者 :tamaonion

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「VOCALOID HEARTS」~第22話・狙われた少女~

「連続暗殺事件…物騒な世の中」
 唄音ウタことデフォ子。MARTで支援を受けて社会復帰を果たしたウタは、小さな広告店でうだつの上がらない毎日を送っていた。基本的にやることといえば、街中で昼前から夕方まで延々とティッシュ配り。彼女は正直、そんな仕事に満足はしていなかった。クールで無気力、それでいて人前に晒すことのないサディエストさを持った彼女にとっては、余計に。
 しかしここまできて、ようやくまともな職を掴んだウタは、再びカイトの世話になるわけにはいかないと思い、贅沢は言えなかった。そうして今日も変わらず長く感じる昼休憩の合間に、自分のデスクに弁当を広げて新聞を読んでいた。15歳にはあまり見られない光景だが、カイトに「日頃から新聞を読め」と言われていたので、その習慣が身についているようだ。テレビ番組覧の裏には、連日この¨暗殺事件¨について大きく報道されていた。
 ¨立て続けに起こる暗殺事件。そして昨日未明、30代と見られる男性が都内のマンションで倒れているのを近隣住人が発見した。警察によると男性は腹部に銃撃を受けており、現在懸命な治療が行われている。男性の身元は現在確認中であるが、アンドロイド平和統括理事会の重役であるとみられ、理事会も独自に調査を開始している。警察は殺人未遂の容疑で、以前の事件と同一犯である可能性もあるとみて捜査を進める方針だ。¨
「…寝よ」

オレアリアさん

オレアリアさん

2015/11/06 18:09

「VOCALOID HEARTS」~第29話・電撃無双~

 もしも亞北ネルという女が、世界のモデル界を魅了するプロポーション抜群の超絶金髪美少女アンドロイドアイドル、なんて存在だったら、どれだけ良かったか…想像していたら、アホらしくなってくる。
 そんな妄想じみたことを考える私は、毎日のように街の警備や要人警護とかの仕事をしている。でも、それは普通の警察活動を行う組織とは少し違って、一都市の軍事防衛を兼ねた「軍警察」とでも言えるか。この軍警察は、通称「AMP」と呼ばれているんだけど、東京の湾内にある大きなアンドロイドの居住区っていうか、特別行政地区っていうか…ああ、も~ややこしい! とにかく、そーいうところを汗水流して守ってるワケ。
 私はAMPの第1師団長・リリィさん直属の部下になるまで、必死になりながら、のしあがっていった。訓練学校を出て下っ端から始まった負けず嫌いな性格の私は、とことん仕事に力を注ぎ、片手間に肉体を鍛え続けた。でも私はそれに物足りず、自分の体を痛めつけてでも、更に体を強化するために研究機関に依頼して自らモルモットになった。その盲目に追い求めた力の代償は、とても大きかったけどね。
 私は戦闘アンドロイドとして、諸々の武器をぶら下げ、時とあれば戦いもやる。すべては、私が愛するAMPが守る街のために。そんな信念があるから、毎日が大変でもこの仕事はイヤじゃない。けど、もっと女らしい仕事がやりたかったなって、今更だけど思ってしまう時がある。心境の変化、ってヤツかな。
「はいは~い、AMPで~す。下がって下がって」

オレアリアさん

オレアリアさん

2013/12/24 20:03

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