タグ一覧 > タグ『或る詩謡い人形の記録『雪菫の少女』』の作品

  • 或る詩謡い人形の記録『雪菫の少女』序章 shixiさん 閲覧数:579
    2009/03/04
    15:30

    「おやすみなさい」
     とんとん、と階段を上る。部屋に入ってまず駆け寄ったのは、二体の人形の前だった。青い髪の少女と少年の人形。見た目は16~17程度で、人間にしか見えないようなリアルさを持っていた。
     どっちにしようかしばらく迷って、少女の人形に手を伸ばす。背中にあるぜんまいを巻くと、少女の瞼がゆっくりと開いた。蒼水晶色の瞳が自分を目覚めさせた人物を捉え、唇が美しく弧を描く。

  • 或る詩謡い人形の記録『雪菫の少女』終章 shixiさん 閲覧数:478
    2009/03/04
    16:08

     謡い終わり、少女の人形は閉じていた目を開いた。子どもが涙を零している姿に苦笑する。
    「マスター、泣かないでください」
    「グズ…ッ、だ、だって…その剣士のお姉ちゃん、かわいそう……」

  • 或る詩謡い人形の記録『雪菫の少女』第一章 shixiさん 閲覧数:457
    2009/03/04
    15:37

     しんしんと雪が降る。真っ白の雪原に、パッと紅い花が咲いた。
    「ひっ……!」
     どさりと倒れた仲間を見て、部下が小さく悲鳴を上げる。そいつの震える姿に私は小さく溜息をついた。

  • 或る詩謡い人形の記録『雪菫の少女』第七章 shixiさん 閲覧数:395
    2009/03/04
    16:04

     “雪菫の少女”が投獄されたという知らせは、城中の人間に衝撃を与えた。噂は国中に広まり、ついには他国にまで知れ渡ることとなった。
     曰く、この戦は全て“雪菫の少女”の企てだと。
     曰く、“雪菫の少女”はその信頼をいいことに王を誑かしたと。

  • 或る詩謡い人形の記録『雪菫の少女』第二章 shixiさん 閲覧数:375
    2009/03/04
    15:43

     陛下に出会ったのは、こんな雪の降る寒い日だった。
     当時人買いに売られた私は、剣の使い方を叩き込まれた。そいつは私を奴隷闘技場へ売るつもりだったらしいが、その前に殺した。逃げた私はその後、道行く傭兵に挑んでは金を賭けて勝負するという生活を送り始めた。私の腕は確かだったらしく、けして負けることはなかった。
     そんな日々がずっと続くと思っていた。そんな時だった。

  • 或る詩謡い人形の記録『雪菫の少女』第六章 shixiさん 閲覧数:368
    2009/03/04
    16:00

    「どうぞ」
    「失礼します」
     部屋の扉を開けて少女を招きいれる。執務室の中央、客人用の椅子に彼女を座らせた。彼女が部屋を物珍しそうに眺めている間に、気付かれないよう鍵をかける。

  • 或る詩謡い人形の記録『雪菫の少女』第三章 shixiさん 閲覧数:335
    2009/03/04
    15:46

     雪が降る。しんしんと全てを覆い隠す。
    「………」
     とある小さな村。

  • 或る詩謡い人形の記録『雪菫の少女』第四章 shixiさん 閲覧数:321
    2009/03/04
    15:52

    「団長殿」
     城内を歩いている最中、声をかけられた。
    「なんでしょうか、大臣」

  • 或る詩謡い人形の記録『雪菫の少女』第五章 shixiさん 閲覧数:287
    2009/03/04
    15:55

     東の国はいつ滅ぼしただろう。
     西の国はいつ滅ぼしただろう。
     世界を全て手に入れたその先、求める答えが見つからなければ彼はどうなるのだろう。

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