投稿作品

Classic
Modern
  • 背中合わせ 閲覧数:174
    2011/05/03
    17:46

    外からは暖かな日の光が差し込み、その部屋にはマスターが本をめくる音だけが響いていた。紙に並ぶ文字を追う目をふと下に向ければ、膝の上には双子の寝顔がある。右にはリン、左にはレンの頭が乗せられ、静かな寝息をたてていた。
    「『春眠暁を覚えず』、って所か。そろそろ春の季節かな」
    先刻まで話をしていていつの間にか眠りについた二人を見ながら、マスターは誰に言うでもなく呟く。気候も冬の寒さから徐々に、暖かな春へと移り変わっていくのを肌で感じていた。同時に足に掛かる重みも感じながら、目を本へと向け直して動きを再開させる。暫くマスターがそうしていると、洗い物を終えたテトが部屋に入ってきた。

  • 嘘偽りなく 閲覧数:129
    2011/04/01
    00:07

    「テトさん」
    ソファーに座りながら充足感の余韻に浸るテトに、マスターが小さな紙袋を差し出した。それを「ありがとうございます」と言いながら、テトは笑顔で受け取る。
    「開けてみてもいいですか?」

  • 気持ちを込めて 閲覧数:152
    2011/03/14
    22:17

    腕を伸ばし差し出したのは
    それなりに綺麗に包んだ袋
    黄色の水玉模様の小さな袋に

  • たまには甘えてみて 閲覧数:221
    2011/03/05
    22:17

    いつもと変わらない朝―少なくとも、寝起き直後のマスターはそう思っていた。
    「………なに、あれ?」
    マスターの疑問に、返事をする者はいなかった…いや、出来なかった。テトはただ苦笑を浮かべ、リンは嬉々とした眼差しでレンに目を向けていた。当のレンはというと、部屋の隅で丸くなって落ち込んでいる様だった。頭にある猫耳は若干垂れ、尻尾からもその様子が見てとれた。

  • 照れ隠し? 閲覧数:140
    2011/02/14
    22:58

    ベランダに座り晴れ空を見上げながら、マスターは煙を吐く。何か考えてる訳でもなく、ぼーっとした様子でただ空を眺めていた。
    「マスター、ここにいたんですか」
    声のした方に振り向けば、そこにはテトが立っていた。どうやら、マスターである彼を探していたらしい。

  • 白しかない世界で 閲覧数:230
    2011/01/09
    18:08

    白が降り注ぐ景色、すべてがただ一色に染まってる。地面も空も白に包まれ、音さえも吸い込まれた様に世界は静寂だった。
    その中をキシキシと足元の雪を踏みしめ、白い息を空に吐きながら歩みを進める人物がいた。黄色の髪に落ちた雪を気にする様子もなく、首に巻かれた青いマフラーを大事そうに着込んでいる。
    「………」

  • 独白 閲覧数:162
    2011/01/08
    05:46

    心が辛い
    この気持ちを抱える事が
    胸が苦しい

  • たとえ、同じ日でも 閲覧数:237
    2010/12/25
    22:08

    おかしいのは分かってる
    今日は自分も誕生日なのに
    でも変に思われても

  • 寒さの中の温もり 閲覧数:195
    2010/12/25
    22:17

    「はぁ…寒いですね」
    「明日は積もるらしいよ」
    しんしんと静かに雪が降る中、マスターとテトは白くなった道を並んで歩いていた。

  • 今、この時だけ 閲覧数:744
    2010/11/25
    22:48

    炬燵で暖を取りつつ、レンは上に置かれた篭から蜜柑を一つ手に取る。
    この炬燵はここ最近、急に寒さが強くなった為にマスターが引っ張り出した物だ。
    「今年は積もるかもな」なんて言ってのを思い出しながらも、彼としてはどっちでも興味はないらしい。

  • 【新婚みね】一秒でも長く、㎜でも近く【音坂さん】 閲覧数:387
    2010/11/20
    15:31

    自宅の前で顔に浮かぶ汗を拭い、走った為に乱れたスーツと荒くなった息を整えた。
    一度だけ深呼吸して、目の前の扉のドアノブを掴む。
    扉を開いて自宅の中に入って、レンは帰宅を告げた。

  • 【飴玉】仕返し【後日談】 閲覧数:898
    2010/11/13
    09:08

    オレンジ色の光が街並みを照らし、遠くでは烏の鳴き声が響き渡っていた。
    伸びる影を背に、テトとマスターは並んで歩を進める。
    「結構、遅くなっちゃったね」

  • 【飴玉】もっと見たくて【予告?】 閲覧数:424
    2010/11/13
    09:15

    ベッドに横たわる君に
    僕は笑顔で覆い被さる
    羞恥心から顔をそらせば

  • 【新婚みね】僕は君が。【音坂さん】 閲覧数:486
    2010/11/13
    08:28

    一緒に座りながら感じる
    君の隣に居られる幸せを
    横顔を見ながら感謝する

  • 【学パロ】どうして君を【鏡音】 閲覧数:932
    2010/10/31
    10:40

    「ただいま…」
    疲れの混じった声で帰宅を告げるが、返事が返ってくることはなかった。
    両親は共働きの為、家にいないのは当然である。

  • 【亜種】寝てるときは【ミクオ兄弟】 閲覧数:207
    2010/10/29
    16:32

    ソファーの上で寝そべりながら、ちびクオは携帯ゲーム機のボタンを叩いていた。
    彼一人しかいない広いリビングに、ゲーム機から発せられる音が鳴り響いている。
    真剣な面持ちで画面を見ながら、指を駆使して操作する。

  • Trick and treat ―お菓子も悪戯も― 閲覧数:1,088
    2010/11/13
    08:35

    「Trick or treat!」
    「………………」
    ソファーに座ってテレビを見ていたレンは、いきなりの事に言葉を発せずにいた。

  • 【新婚みね】待つ寂しさ【音坂さん】 閲覧数:386
    2010/10/17
    12:08

    ベランダに干された洗濯物が風に吹かれ、空からは暖かい陽射しが降り注いでいた。
    そんな静かな空間に、台所から聞こえてくる物音がやけに響くように聞こえる。
    「ん~…うん、バッチリ♪」

  • 「おめでとう」と伝えたかったので 閲覧数:201
    2010/10/10
    17:35

    「テ~トさん♪」
    そう言ってリンが、取り込んだ洗濯物を畳むテトに呼びかける。
    テトは手を止めて、リンの方に目を向けた。

  • 家族の形 閲覧数:203
    2010/10/09
    11:11

    少しばかり広い部屋に、時を刻む時計の音だけが鳴り響く。
    時刻は深夜の一時前、日付が変わってもうすぐ一時間が経とうとしている。
    そんな時間にテトは何をするでもなく、ただ帰り人を待っていた。

  • A wish and thought -③- ~重なる想い~ 閲覧数:245
    2010/10/03
    16:17

    暗闇が支配する空間
    そこにあるのは
    ガラスの壁が隔てるように

  • A wish and thought -②- ~伝えられない~ 閲覧数:254
    2010/09/18
    15:57

    気が付けばそこにいて
    見慣れた空間を見回して
    ゆっくりと歩を進める

  • 君の歌 閲覧数:211
    2010/09/16
    23:00

    静かな休日の昼下がりに
    響き渡る君の優しい歌声
    歌うのは好きじゃない

  • 飴玉より甘いモノ 閲覧数:1,928
    2010/09/13
    19:23

    (暇だなぁ…)
    そう思いながら、レンはテレビを眺めていた。
    内容は頭に入っていないらしく、ボーッとした表情からそれが伺える。

  • A wish and thought -①- ~伝えたい~ 閲覧数:337
    2010/09/10
    23:49

    目を開いたそこは
    真っ黒な世界
    深い深い闇

  • 【亜種】喧嘩をしても【ミクオ兄弟】 閲覧数:180
    2010/09/18
    21:47

    部屋には窓から暖かい陽射しが差し込み、本をめくる音だけが静かに響く。
    友人から借りた本が思いの外面白く、ミクオは時間があればそれを読書に費やしていた。
    「文字を読むのも悪くないな」と考えながら、ページを進める。

  • 【新婚みね】やる気の源【音坂さん】 閲覧数:281
    2010/09/03
    23:38

    休憩室にあてがわれたベンチに、レンは腰を落とした。
    先程目の前の自販機で買った缶コーヒーを開け、喉に流し込む。
    時計を見れば、時間は三時十五分を指していた。

  • エリンギウム ~花に気持ちを添えて~ 閲覧数:207
    2010/08/31
    20:49

    部屋の隅でふてくされる君
    膝を抱えて文句をつぶやく
    普段ならウザったく思うが

  • 生きてるいう事 閲覧数:182
    2010/08/27
    22:44

    月もない夜の景色を眺めながら、暗い空間にマスターは紫煙を吐く。
    暫くそうやっていると煙草の明かりに誘われたのか、小さな光が揺れながこちらに飛んできた。
    指を軽く差し出せば、光は指先に止まった。

  • いつか、僕に。 閲覧数:225
    2010/08/24
    22:29

    レンは頭を抱え、悩んでいた。譜面と呼ぶには粗末な、手書きで紙に並べられた音符や記号を見ながら。
    それは彼のマスターに渡されたものでマスターの新曲―――というより、初めての作品だ。その中で難しい部分があり、レンは中々上手く出来ずに悩んでいた。
    「♪~、♪…なんか違うなぁ」

  • 寂しさには優しさを 閲覧数:161
    2010/08/23
    22:41

    「飲み会?今からですか?」
    夕飯の支度をする手を止め、テトはマスターに聞き返した。
    「うん、会社の。…乗り気はしないけどね」

  • 【新婚みね】いつもの幸せ【音坂さん】 閲覧数:616
    2010/08/17
    21:13

    朝日が差し込む早朝、ある家の中から、慌ただしく動き回る音が響いた。
    「わあぁっ!ちょっと待って!」
    鍋が吹き零れそうになるのを見て、リンは慌てて火を止めた。

  • 日溜まりの暖かさ 閲覧数:280
    2010/08/16
    20:05

    「レ~ン~…」
    「なに?リン」
    床に寝転がって曲を聴いていた私は、片方のイヤホンを外して話をきりだした。

  • 月夜に狂気と血を 閲覧数:313
    2010/08/15
    19:37

    夜空に浮かぶ月が、淡い光で静かな街を照らしていた。
    今いる廃ビルの屋上も、月明かりで照らされている。
    そこで僕は、右手に包丁を持ったリンと対峙していた。

  • ただ望むのは 閲覧数:160
    2010/08/14
    21:37

    月夜を見上げながら思う
    この世界のつまらなさを
    疾る雲を追いながら思う

▲TOP