どうだっていいのに
耳につく声
油断すれば　ほらまた

(1)
愛しいわが子に
芽吹いた天使の羽

(1)
かぜ　うみ　なみ　そら
向こうが見えるよ

(1)
涙色
動かない　雨の空気に

(1)
からから　鳴き出した
旅立ち＝独り立ちに

(1)
いつまでも　眺めていたはずの
景色たち

(1)
そっと微笑う君の隣で
僕は独り

(1)
「足りない」は楽しみの素
埋まらないパズルのピース

(1)
目が回るような世の中は
落ち着いては崩れ

(1)
どこへ行ったかな　あすこの木の根もとに
どこへ行ったかな　ここらの灯が燈れば

声をあげてみた
返事はなくて
どこを見ているの

滅びた国の跡
残し　旅立つ者の棲み処　その未来　先は何処へ
ただ　見つめるだけの

ひとり棲む　山の奥
ひと夏の　思い出
わたしの手　握るあなた

囁くドアの隙間に　別れを告げた午前二時　midnight
眠気を誘うメロディ　傾(かし)ぐ身体預けて
「約束の言葉　守る気なんてないんだろう？」と

干乾びた骨　無様な姿　曝け出してる窓辺の花
白のカーテン　揺られて揺れる　薄く開けた視界の隅
縋る指先　振りほどく手が　スイッチ入れた朝のテレビ