イチオシ作品
最近の投稿作品 (90)
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夏秋
高架下の電線 平行に伸びる雲
斜め上を見上げる 別に不安なんかありもしない
境界線みたいだ ぼんやりと思うだけ
僕は空に届かず 空は落ちる素振りすらもなくて
夕暮れ なくなって 散らされるだけ
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朝
曇り空にうんざりしながら
君の鼻歌を聴いてたんだ
「雲一つない空」なんて
何の皮肉のつもりだろうか
青いままの向こうを見透かし
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夏夜
今宵 舞い散る夏桜
寂しげな僕らを隠す
薄紅 夕闇 愛焦がれ
綺麗に終わるでしょう
前後左右 揺られながら
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stay
駅前高架下ベンチ上 信号機は点滅待ち
ヘッドライトは真横を掠めてく
戸惑う梟は右往左往 思い出せば返事はまだ
夢の中では何かが違ったの
テンポアップへ無我夢中 スローなままじゃ喜べない
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drop
今日の夜明けを5分ほど過ぎた
真横から昇る太陽の下で
変わり始めたのは気付いていた
いつも走り出したアスファルトの道
今じゃ乗り越えられない高い壁
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ただ過ぎるだけ
夏の匂いが雨に乗って
地面から巻き上がってく風
坂道下る僕を見つけ
まだ残ってんのかと押してくようで
蹴り飛ばしたんだ蝉時雨
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いつも不思議と
おはようっておどけて笑う君で、時間はとっくに昼を過ぎて
寝癖が踊る頭を少し 、恥ずかしそうにさわるように
朝ごはんは軽くていいかなって、それより先に顔を洗えば?
そもそも朝じゃないよと言って、君の笑顔を見ていたんだ。
好きだなんて曖昧すぎる気持ち、だからさはっきりしてる想い
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雨の思考回路
青白い光 射し込む月光 ホワイトグレーの壁
流れてる時間 なおも動かない ユラユラ揺れる針
キラキラとネオン 涙も共鳴 光れば何よりねぇ
寂しさは今日も 夢に浮かぶのに 明日も変わらない
覚めれば、私は、前髪掻き揚げ、掻き毟るの