Turndog~ターンドッグ~
ピアプロID: LukaLukaNightFever_3rd
最近はテラリアとプロレス動画ばっかりしてます。ボカロ書けよ。
バトルモノばっかり書いているTurndogです。
今の目標としては現シリーズの完結を目指します。
新しい物語も書きたくなってきたよ。
予定を知りたかったら「猫又ロシアンからのお知らせ~Turndogからの手紙~」をみてください。
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最近の投稿作品 (245)
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【最後の物語】さよなら、またね、かなりあ荘
「かなりあ荘が…消える?」
そんな話をゆるりーさんから聞いたのは、確か春先だったような気がする。
各々が自分の道を歩み始めて幾年経っただろうか。
一人称が『俺』だった自分も、仕事を重ねていくうちにいつしか『私』と自分を呼称するようになった。
そんな中、時折かなりあ荘には顔を出す時はあった。
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【カイメイ合同誌】とある2人のおうち事情【新刊サンプル】
演者のエチュード / ゆるりー
思い返せば、その日は本当に「ついていない」日だった。
枕元の目覚まし時計は十五分遅れて起床時刻を知らせ、朝食に十秒で食べられる栄養ゼリーを探せばキッチンで転び、急いで履いた靴下には穴が開きかけ。駅に向かえば電車は五分遅れていて、始業時刻までになんとかデスクに着けたのは奇跡と言っていいだろう。
だけどお昼休みの後から体がだるくて仕事に集中できない。パソコンの画面の文字が目眩で読めなくなった頃、これはもうダメだと上司に早退を申し出た。送っていこうか、と私を心配する声を振り切ってなんとか家に帰り着き、気が付けば部屋のベッドで目が覚めたのだ。
「良かった、気が付いたんだね!」
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SOUND WARS!! XVIII ~エピローグ~【ヴォカロ町シリーズ第一部エピローグ】
「……こんな大取物は正直したくなかったよ。後始末が面倒なのでね……」
「すいません、課長……」
「というか君、いつの間に元に戻ったんだ?」
「あはは、ついさっきでして」
「あははじゃないよ……まさか君にオジサン呼ばわりされる日が来るとは思わなかった。文句だけは言わせてもらおうか」
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SOUND WARS!! XVII ~審判~
「――――――ロ、シアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッッ!!!!!!」
ルカの悲痛な叫びが、一気に全員の意識を呼び戻した。
同時に、その絶望感が伝播する。
「ロシアン……あんた……!!」
「嘘だろう……!?」
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SOUND WARS!! XVI~神獣、絶望と共に征く~
《ビビーッ!ビビーッ!ビビーッ!ビビーッ!ビビーッ!》
鳴り響くアラーム。警告灯で赤く染まる操舵室内。
それはどう解釈しても―――――退艦警告。今すぐの退艦を命じる警告音だった。
「な……何なの……!?これはいったい……!?」
困惑するルカ。完全に油断していたことが、その焦燥に拍車をかけていく。
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【※流血表現強め】四獣物語~魔蟲暴走編③~
「くそっ……遅かったか……っ!!」
悔しげに、レンが破壊された町の門を叩く。
リン、レン、鳴虎がその町の入り口に到着した時には、既にそこは惨状と化していた。
破壊され、鉄屑と化した戦車や戦闘機。
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四獣物語~魔蟲暴走編②~
《ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ!!!!!》
山を超えてきた未来と流歌が町の中へと突入した瞬間、凄まじいアラームが町中に鳴り響いた。
各地のスピーカーが思わず耳を塞ぎたくなるような警告音を掻き鳴らし、周囲の獣や鳥たちも蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていく。
当然、スピーカーからの音波を至近距離で聞いてしまった流歌も怯んで動けなくなってしまっていた。
「うああああああああ……うるさ――――――――――い!!なに!?何なのこの音!?」
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SOUND WARS!! XIV~ハクの本気③受け入れられた力~
『ぐ……ああああ……っ!!』
膝をつき、呻き声を上げるハク。地面に描かれた電子魔法陣は今にも消えてしまいそうなほど明滅を繰り返していた。
突然の不調を目にして、グミの表情が困惑に包まれる。
「え!?ええ!?メ、メイコさん!?ハクさん、どうしちゃったの!?」
「…………あの子の能力、『ボカロマスター』の欠点―――――」
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SOUND WARS!! XⅢ~ハクの本気②其の力は誰の物~
「『ボカロ……マスター』……!?」
唖然とした表情で、グミがそのスキルの名を繰り返す。
『6人のVOCALOIDの能力を全て扱える』。それだけでハクの能力の凄まじさを物語ることができる。
「それじゃあ何!?ハクさんは、メイコさんの『メイコバースト』も、ミクちゃんの『Append』も……ルカちゃんの『心透視』や『サイコ・サウンド』すらも……全部使えるっていうの!?」
「ええ、そうよ。あんただって見たでしょう?さっきの攻撃の数々を」
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SOUND WARS!! Ⅻ~ハクの本気①She's VOCALOID's master!!
「……状況は概ね理解できました。3分……は厳しいか。5分で引きずり下ろします」
腰まである白髪を束ねたリボンをほどきながら、あっさりと爆弾発言を放つハク。
あの巨大戦艦をたったの5分で墜落させる―――――普段の彼女であればあり得ない、大きく出た言動に、グミは目を丸くした。
メイコは動揺こそしなかったが、その台詞を聞いて心配げにハクに声をかける。
「5分、持つの?それ確かあんたの最高記録じゃない」
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SOUND WARS!! Ⅺ~迸る感情の奔流~
「……ミキさん。聞こえるか?」
――――――――――ミキの正面に立ったレンの第一声が響いた。
その『音』を認識し、言葉を返すミキ。
《……ニンシキ。カガミネレン》
やはりその無感情な口から放たれたのは、プログラムに沿った定型文。感情も意思も奪われたミキは、完全にコンピュータ同然の反応しかしない。
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SOUND WARS!! Ⅹ~無感情の動力炉~
―――――時間がないことが分かっていても、完全に硬直してしまうほどの衝撃。
その部屋の真ん中に座した可愛らしいバイオメカは、それほどの存在であった。
「……ね、ねぇルカ姉、あの子ってもしかして……」
「……もしかしなくても……あんな特徴的な姿したVOCALOIDはそうそういないわ」
ミクの震える声に、ルカも小さく応答する。
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SOUND WARS!! Ⅸ~動力炉捜索作戦~
『……え?』
唖然とした表情でルカが辺りを見回す。そして耳を澄ませる。僅かに『心透視』も発動しながら。
しかし―――――船が落下していることを示す音は何も聞こえなかった。船底が空気を割り裂く轟音も、激しいGに引っ張られた積載物が天井を叩く音も。
空中戦艦『破壊者』は――――――――――墜ちていなかった。
「何……っで!!どうしてよ!?なんでまだ動いてんのよっ、この船はぁ!?」
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SOUND WARS!! Ⅷ~動力炉爆破作戦~
「……あ、ルカ姉!こっちこっち!!」
ミクが扉の前で手を振っている。ちょっぴりうなだれたリンとレンを引き連れたルカがそこに駆け寄っていった。
「もうっ、リンもレンも無茶しちゃダメでしょー!?ルカ姉もんの凄い形相でぶっ飛んでいったんだからね!?」
(ミク姉が言うかミク姉が……)
心の中でぼやくレンだが、あえてそれを口には出さない。自分たちも無茶をやりかけたのは事実なのだから。
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SOUND WARS!! Ⅶ~量産型爆破作戦~
「……さて……どこだ?」
急ブレーキをかけ、廊下のど真ん中で、考え込むレン。急に前を走っていたレンが止まったおかげで、リンはブレーキをかけ損ね、躓いて顔面から地面に突っ込んでいた。
「ちょ、何すんのー!!?」
「何もしてないだろうが!? 勝手にすっ転んどいて何言ってんだ!?」
「ぐぬぬ……で、何急に止まってんのさ!?」
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四獣物語~魔蟲暴走編①~
――――――――――私達は誰からも愛されなかった。
家族を失い、親戚にも疎まれた私たちは、全ての人間に忌み嫌われた。
唯一信じていた人間にも、あっさりと裏切られた。
だから……だから―――――――――――――――
救いようのないクズ野郎が、愛されている様を見るのは我慢がならなかったんだ。